雨の日と子猫

その日は雨が振っていた。

跡部が所用を済ませ部室に行くとそこには樺地がドアに背を向けて立っていた。

「樺地、なに突っ立ってんだ?」
樺地は首を軽く後ろに向けるとお辞儀するかのようにたてに動かした。
「あーん?座ればいーじゃねぇか。」
そう呟くと樺地の先にあるソファに座ろうと歩き出した。

が。

「なに持ってんだ?」
樺地は両手に小さい動物を大切そうにもっていた。
「・・・ネコ・・・です。」
樺地の両手に乗ってる猫はネコというよりも子猫だった。
樺地の片手でももてるんじゃないかと思うほどの。
「かわいーじゃねぇか、コイツ。」
ちょっと猫を見た後、跡部はソファへと腰をかけた。
・・・・・・・・・・
「つーか何で立ってんだ?」
「・・・寝てる・・・んです」
樺地は目を子猫に向けながら呟いた。
「動けねぇーって訳か。樺地らしーな。」
猫に触れようと跡部が立ち上がり手を差し出した途端
「ニャッー」
子猫は小さく声を上げ起きた。
「あ、、」
樺地の手から子猫は飛び降りてしまった。
子猫はそのまま跡部が座っていたソファへと歩み寄りチョコンと座った。
「あーん?俺様のソファーに座ろうってのか?」
ちょっと笑いながら跡部は子猫の横へと座った。
「かわいーじゃねぇーか。」
手を差し出しなでてやると子猫は気持ちよさそうに目を瞑った。
「かわいい猫拾ってきたなぁ、樺地。」
「・・ウッス。」
・・・
「でも・・跡部さんの方が・・かわ・・いい・・ッス。」
聞こえるか聞こえないかの様な小さな声で樺地は呟いた。
「あーん?なんか言ったか?」
「・・何も・・ッス。」
この猫は跡部の家で飼われることになったそうだ。




★END★



---後記----------------------------
無駄に樺跡。

 ・悠来摩琴・
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