2015/09/29
備忘録
- 舞台は東北
- ホツマツタヱをベースにしていて、ヒタカミ国が中央政権を継承した世界、という設定。
- ヤマトの神々の方が「まつろわぬ神々」となる。
- なので、「東征」ではなく「征西」。
- ゆえに、「征夷大将軍」ではなく「征戎大将軍(せいじゅうたいしょうぐん)」。
ムハタレ
六ハタレ。
ハタレのうち、強大な力を持つ六族。
まつろわぬ神々であり、十二神機でのみ調伏が可能。
- シムミチ(霊満ち)
- 六ハタレの一。
- 正体はニシキオロチのシム(霊)が人や獣に憑いて化けたもの。
- 妖術:山川を洪水にし、大蛇は火を吐く。
- ヰソラミチ(卑霊満ち)
- 六ハタレの第二。
- イソラ(卑霊)が人や獣に憑いて化けたもの。イソラ=ミツチ。
- 妖術:野山を変えて、叢雲を起こし、活日を輝かせる。
- ヰツナミチ(飯綱満ち)
- 六ハタレの第三。
- 「イヅナ(飯綱)」が人や獣に憑いて化けたもの。ただしこの「イヅナ」は猿。
- 戦術:万の獣に取り憑く。
- キクミチ(キ・ク満ち)
- 六ハタレの第四。
- 「キ・ク」はキツネとクツネで、「キクミチ」は、その霊が人や獣に憑いて化けたもの。
- 妖術:叢雲、灯、蛍火、怒り火の青魂。
- ハルナハハミチ(治主穢霊満ち)
- 六ハタレの第五。
- ハハ(穢霊)が人や獣に憑いて化けたもの。「ハルナ」は「主なるもの・首領」の意。
- 妖術:野山を変えて叢雲、炎吹き、棘矢の霞、鳴神。
- アメヱノミチ(熟狗満ち・天狗満ち)
- 六ハタレの第六。
- アヰヌ (天狗)
が人や獣に憑いて化けたもの。
- チワヤより、アマテルに話合いを求めてくる。イブキドが御使として向かうが、戦闘となる。
ハタタ神 ← ウツロヒ。
ムラ雲 ← シナトベ。
炎 ← タツタメ。
礫の霰 ← 領巾を着て橘を食わせる。
領巾を着て廻す貝 ← ほら貝を吹いて魔領巾を消す。
槌でアマテルを打つ ← アマテルの和手に槌は破れ、トベラの葉団扇になる。
ここでタチカラヲが捕える。
■天狗(テング)
は羽団扇を持つという。
- チカエシノカミ
- 道反の神 (霊返しの守)。
ヨモツヒラサカ(黄泉辺境)のこと。この世とあの世を限る場所。
- この境を越えると黄泉に行くて引き返
(死ぬ) 訳であるが、魂の緒が完全に切れてしまう時
(息絶ゆる間) までは、臨死者の意志によっすこともできる。
- ヨモツヒラサカ・ヨモツサカ
- 黄泉辺境。黄泉境。
- ヨミの辺境。現世と黄泉との境界。三途の川。
- =霊返しの守。
- この境を越えると黄泉に行く
(死ぬ) 訳であるが、魂の緒が完全に切れてしまう時
(息絶ゆる間) までは、臨死者の意志によって引き返すこともできる。
- 二神は、黄泉辺境の「あの世側」と「この世側」に別れて言立ちする。
ホツマツタエと古事記では黄泉の国のいきさつの展開はほぼ同じだが、ニュアンスが異なる。
- 古事記
- イザナギ・イザナミはさまざまな神々を生み出したが、火の神カグツチを出産した際にイザナミは火傷で死ぬ。
- そのためイザナギは怒ってカグツチを十拳剣で切り殺す。
- イザナギはイザナミを取り戻そうと黄泉の国へ赴く。
- 黄泉に着いたイザナギは、戸越しにイザナミに「あなたと一緒に創った国土はまだ完成していません。帰りましょう」と言った。
- イザナミは「黄泉の国の食べ物を食べてしまったので、生き返ることはできません」と答えた。
- さらに、イザナミは「黄泉神と相談しましょう。お願いですから、私の姿は見ないで下さいね。」といい、家の奥に入った。
- イザナギは、イザナミがなかなか戻ってこないため、自分の左の角髪(みずら)につけていた湯津津間櫛(ゆつつなくし)という櫛の端の歯を折って、火をともして中をのぞき込んだ。
- するとイザナミは、体は腐って蛆がたかり、声はむせびふさがっており、蛇の姿をした8柱の雷神(八雷神)がまとわりついていた。
- おののいたイザナギは逃げようとしたが、イザナミは自分の醜い姿を見られたことを恥じて、黄泉醜女(よもつしこめ)にイザナギを追わせた。
- イザナギは蔓草(つるくさ)を輪にして頭に載せていたものを投げ捨てた。
- すると葡萄の実がなり、黄泉醜女がそれを食べている間、逃げた。
- しかしまだ追ってくるので、右の角髪(みずら)につけていた湯津津間櫛(ゆつつなくし)という竹の櫛を投げた。
- するとタケノコが生え、黄泉醜女がそれを食べている間、逃げた。
- イザナミはさらに、8柱の雷神と黄泉軍にイザナギを追わせた。
- イザナギは十拳剣で振り払いながら逃げ、ようやく黄泉の国と地上の境である黄泉比良坂(よもつひらさか)の坂本に着いたとき、坂本にあった桃の実を3つ投げたところ、追ってきた黄泉の国の悪霊たちは逃げ帰っていった。
- ここでイザナギは、桃に「人々が困っているときに助けてくれ」と言って、意富加牟豆美命(おほかむずみのみこと)と名づけた。
- 最後にイザナミ本人が追いかけてきたので、イザナギは千人がかりでなければと動かないような大岩で黄泉比良坂をふさぎ、悪霊が出ないようにした。
- この黄泉路をふさいだ大石を、道反の大神(ちがえしのおおかみ)という。
- その岩をはさんで対面してこの夫婦は別れることとなる。
- このときイザナミは、「私はこれから毎日、一日に千人ずつ殺そう」と言い、これに対しイザナギは、「それなら私は人間が決して滅びないよう、一日に千五百人生ませよう」と言った。
- イザナギは黄泉のケガレを清めるために禊ぎをしたが、このときもさまざまな神々が生まれた。
- 最後に生まれた天照大神・月読命・須佐之男は三貴神と呼ばれ、イザナギに世界の支配を命じられた。
- ホツマツタエ
- イサナギと婚姻したイサナミはワカヒト、ツキヨミ、ソサノヲを生む。
- ソサノヲはイサナミの生理中の交わりで孕んだので、その汚穢・隈がソサノヲに宿って世の隈となる。
- ソサノヲは常にお猛び泣き叫んでいたという。
- イサナミは我が身の汚穢が元であると責任を感じ、「隈の宮」となって世の隈を身に受けようとした。
- ソサノヲがミクマノの木に火を放った際に、向い火を放って消火しようと火の神カグツチを生み、イサナミは焼死。
- イサナミを無くしたイサナギは、神となって
(幽体離脱して) イサナミに会いに行く。
- ココリ姫が「見てはなりません」と止めるのも聞かず、髻の黄楊櫛の辺歯に火を灯して中を覗き込んだ。
- するとイザナミの体は腐って蛆がたかっていたので、おののいたイサナギは逃げ帰った。
- その夜、再び魂だけの状態になってイサナギが黄泉に行くと、自分の醜い姿を見られた事を恥じたイサナミは、八人の鬼霊にイサナギを追わせる。
- イサナギは剣を振りながら逃げ、葡萄を投げた。
- 鬼霊は葡萄を食べたがまだ追ってくる。
- イサナギは竹櫛を投げたが、鬼霊はこれも噛んでまだ追いかけてくる。
- イサナギは桃の木に隠れ、桃の実を投げた。
- すると鬼霊は退いた。
- 桃の名を"穢神潰(オフカンツミ)"
という。
- 黄泉辺境(ヨモツヒラサカ)で、イザナギとイサナミは言立をする。
- イサナミ「よかった。こうしてくれなかったら、無秩序な世に戻ってしまい、日々千人の堕落した臣を殺さねばならないところでした。」
- イサナギ「よかった。例え毎日千人の臣を失うような事態になっても困らぬよう、我は日々千五百人の臣を産み育てていこう。」
- 黄泉の辺境は、永遠に閉じられ、イザナギは「この場所が霊返しの守である」と諦めて、自分の肉体に戻った。
- 三貴子の生まれるタイミングが違う。
- 古事記では黄泉から帰った後。ホツマでは神産みの初めのほうで産んでいる。
- カグツチの去就が違う。
- 古事記では怒ったイザナギに切り殺されているが、ホツマでは殺されていない。
- 千人殺そう、んじゃ千五百人産もうのニュアンスがだいぶ違う。
- 古事記では何か夫婦喧嘩の捨て台詞のような感じ。
- ホツマではイサナギが黄泉に来たら(=死んだら)この世が荒れてしまうよ、みたいな感じ。
- 古事記の道反の大神は黄泉比良坂を塞ぐ大石だが、ホツマの霊返しの守は黄泉辺境の場所そのものの名前。
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