+LOVE is the sin..+ Last chapter side of saizoh |
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「・・・・・・・・待ッ・・・・・・・!」
逃げるように部屋を出ていったサーレントを追って、ベッドから飛び出そうとするシオンを、抱き留めた。
「シオン・・・・サーレントの気持ちを、踏みにじる気か?」 俺の言葉の意味が分からず、シオンは顔を仰いだ。 「・・・・・・・好きだから、離れなきゃいけないことだって・・・・・・あるんだぜ・・・・?」 俺は優しく笑う。でも、泣きそうな顔をしていたかも知れない。 シオンがとても不安げな顔をしていた。
「だから、追っちゃだめだ」
俺の目に涙が溢れたのが分かった。今まで、泣きたいと思ったことも、泣いたこともなかったのに、
このたった数日の間で、俺は何度泣いたんだろう? 「イヤだ!」 まるで留め金を外されたように、溢れ続ける涙。
「イヤだ! サイゾウがいなくなるなんてイヤだ! ウソだったのかよ!
ずっとそばにいてくれるって言ったのは、ウソなのかよ!」
こんな駄々っ子みたいなシオンは初めてだった。何がシオンをこんなに変えたのか。 「やめろ! やめるんだ、シオン!」
自らの腕に手加減無しで歯を立てたシオンに、俺は心臓が止まりそうなくらい驚いて、あわてて止めた。 (本気だ・・・・・・・・・!!)
心の底から戦慄を覚えた。 「いなくなってみろよ!!」 野生の獣のような瞳で、シオンが俺を睨んだ。 シオン・・・・・・お前は、俺を自由にすらしてくれないんだな・・・・・。 シオンは、分かってしていることではないのだ。 だが、シオンが取った全ての行動は、俺を完全にシオンに縛り付けるのに、最も有効な方法だった。 ・・・お前は俺を独占するが、俺はお前を独占できない・・・・・・・・。
それだけはしたくないのだ。自由だからこそ、シオンなのだから。 「・・・・・・・お前は・・・・俺が必要か?」
どうなろうと構わない。何もかもを諦めて、俺は聞いた。優しく。 「・・・それなら・・・・・・」 完全にとらわれてしまったのに、俺はそれが切ないくらいに嬉しかった。 嬉しくて嬉しくて堪らない。そして、シオンがどうしようもないくらいに愛おしい。
「シオン・・・・触れてもいいのか? お前を見てもいいのか?」
俺の心のどこかで、張りつめていた糸が切れる。
「・・・・シオンが・・・無いって言うのなら、大丈夫だよな・・・・」
真剣なシオンの瞳が、とても嬉しい。 「好きだよ、シオン」 今まででは考えられないくらい、この言葉を発することが嬉しい。 以前はあんなに苦痛ばかりを伴う言葉だったのに・・・。 「・・・あ・・・・俺・・・・・」 シオンは、不意に困ったような顔をする。
「いいんだ、シオンは。別に俺のことを好きでもなくていいんだ」
シオンは、戸惑ったような顔で、俺を見上げる。 「・・・・・・・・・・・・・・・!?」
重ねられるのが唇だけでも、それ以上のものでも、かまわない。
シオンはそう覚悟している。 抱いても・・・・・良いって・・・・・・かまわないって言うのか?!
早鐘のように心臓が鼓動を打つ。内側から突き上げる熱が、一気に頬を熱くした。 「シオン・・・・・・・・愛してる・・・・」 シオンの唇を覆った。シオンの肩が僅かに震える。 「怖いか?」
唇を離すと、心配さを隠さずに聞いた。
「ちょっと・・・・・・だけ・・」 驚いたように顔を上げたシオンに、いたずらっぽい笑顔を返す。 引っかかった。
シオンも気付いたらしい。途端にシオンの躰中が熱くなるのを感じた。 「・・・サイ・・・・ゾウ・・・・」
シオンの熱い吐息。 |
読んでしまわれましたね・・・。すみません。 とにかくまず謝るしかないです。こんな乙女なシオンに、鬼畜なサーレント! 何か、シオン、ラストだけ無茶苦茶我が儘だし・・ いや、ホント済みません。お願いだから苦情や非難のメールだけは送らないでくださいね(マジで)
この話はホントに勢いだけで書いてしまったものなので、
ストーリー中に出てくる設定もほとんどこの場限りの思いつきの設定です。
サーレントは、ごく普通の中流家庭に生まれて、ごく普通に言霊師を目指したんだと思ってます。
男●なんて、飛んでもねえ! というわけで、この話は、シオンやサーレントには実際に起きていない、 誰かの妄想(誰かって誰さ? え? 隠れキャラ? その通りですね) の中の話だと思ってください。 なお、このメッセージを読み終わると、あなたのパソコンのキャッシュは自動的に消去され・・・ たりしませんので、出来るだけ早くこのデータは削除しましょう。 でないと、あなたのパソコンが汚れてしまいます!
それでは、一刻も早く下の+TOP+から表の世界へ戻りましょう。 |
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