瞬刻の久遠
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雄々しい身体が、シュウの律動に翻弄され撓る。
呼吸すらままならない衝撃の中で、しかし、ヤンロンは、挑むようにシュウに応えた。
「……く…ッ!
これは…油断出来ませんね…」
「気に…入ったのなら…っ、この身体など、
いくらでも好きに…させて…やるっ! その代わり、今ここで…一つだけ誓えッ」
「…えぇ。良いでしょう…。
貴男の…大切なあの人には…、指一本触れぬと誓いますよ。
そう…、貴男がこうして…私を満足させてくれる限りは…」
「……んッ! …ふ…ぁ…っ!」
「ですから…、貴男はもっと…私を籠絡してごらんなさい。
あの人に目を向ける隙すら…私に与えないほどに、私を悦ばせてごらんなさい」
「言われるまでも…ない…っ!」
途端に濃密さを増す腰に、シュウは目を細めた。
自らよりも逞しい身体の輪郭を、整った指先で辿る。
「声を…聴かせて下さい」
「……………ッ」
「貴男の悦びを隠さないで…」
「は…ぁ…、う…あ…あぁ…っ!」
「もっと聴かせて下さい…」
思うように鳴らない楽器に焦れるように、シュウは、萎えかけたヤンロン自身を掻く。
「あ…あぁ…、やめ…ん…ッ! あぁ…っ!」
「ホワン…ヤンロン…、私の名を呼んで下さい」
「…んッ…う…あ…っ! く…ぅ…!」
「名を…」
強請るように、手の中の男性の根元を押さえ込み、解放を阻む。
ヤンロンは、身体の芯を疼かせる熱を持て余し、無意識に潤んだ瞳をシュウへ向けた。
「……シュ…ウ…、んッ…あッ!」
「足りません。もっと…」
「シュ…ウ…! あ…くッ…! シュウ…っ!」
「ヤン…ロン…」
「あ…ぁ…っ! も…、シュウッ! シュウ、放し…!」
「どう…したい…ですか…?」
「シュウッ! …あ…ぁッ! もう…、イ…かせろっ!」
「……正直な…男性(ひと)…ですね…」
「あ…ッ! あ…あぁ…っ! ああぁぁっ!」
嬉しそうに笑ってみせると、シュウはヤンロンの縛めを解き、一気にその深奥を責め立てた。
何度、胸の内に凝る冷たさを、この男の身体にぶつけただろうか。
しかし。
それでも尚、ひやりとする物は消えない。
見つけられると思った。
「あの人」と同じものを望めば。
熱く、冷たい時間が流れていくだけで。
何も変わらない。
どうしたら、見つけられるのだろうか。
手に入れられるのだろうか。
「あの人」と同じに…。
どこかで「叶わないこと」と分かっている、決して手の届くことのない「何か」。
自らを誤魔化しているに過ぎないと分かっているけれど。
今だけは…。
刹那に溺れて…。
1996
(C)BANPRESTO
/WINKY SOFT
2006
Presented by
FU-ByKA
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取りあえずまず、ゴメンナサイ。
か…書いちゃった…「シュウ×ヤンロン」。
一応「ヤンマサ」「シュウマサ」が前提になってますが。
ヤンロンはマサキを護るために自らの身体を盾にして。
シュウはマサキの自由さに焦がれるが故に、「マサキへの同一化」という憧憬に捕らわれ。
(一応)和○でありながら、互いに相手のことなど見ていない。
心はそれぞれ全く違う場所を見ています。
って、意味分かんないね(^^;)
すみません、変なものを晒しました。m(_ _)m