パーク・アンド・ライド |
この言葉もLRT同様、ここ数年でメジャーになってきました。郊外にある電車やLRTの駅の近くまで自家用車で行き、そこに併設された駐車場に駐車して(Park)、そして(And)、電車やLRTなどの公共交通機関に乗る(Ride)という意味です。駐車場は原則として無料です。クルマのもつ便利さと公共交通とを融合させた、非常に優れた交通システムであると思います。 LRTを導入しているヨーロッパの都市では、パーク・アンド・ライドがすでにあたりまえになっています。国内ではようやく各地でパーク・アンド・ライド実験が行われてきているという状況で、ヨーロッパと比べるとまだまだ遅れています。 パーク・アンド・ライドの運用を定着させるには、利用者の意識改革が必要です。どうしても一旦クルマから降りてLRTに乗る手間がかかりますので、そうまでしてもパーク・アンド・ライドを利用した方が速くて安くて快適であることを認識してもらう必要があります。と同時に実際にそのようにするために、行政はあらゆる努力をしなくてはなりません。 パーク・アンド・ライドの駐車場はできるだけ幹線道路の近くに設置し、クルマでのアクセスを分かりやすくかつ楽にする必要があります。そして駐車場とLRTの停車場はすぐ隣接した場所にあり、階段など段差なしで行き来できるようにすることも必須です。また、行政だけでなく商店街もいっしょになって利用者を増やす施策を講ずることも重要です。例えば、比較的大きなものを中心街へ買いに行く場合、クルマでないと荷物が運べないので、そのようなときは商店街や運送会社も協力して、LRT利用者に対して無料の宅配サービスを行うというのもよいでしょう。パーク・アンド・ライド利用者の中から抽選で毎月10名に1日LRTフリーパスや商店街の商品券が当たるなどという、プレゼント企画もおもしろいかもしれません。 |
パークアンドライド駐車場 上図のように郊外幹線道路とLRT終点の接点に駐車場を設ける。郊外住宅地とLRT停車場を結ぶコミュニティバスも、LRTのすぐ横につけられるようにする。駐車場からも当然段差なしでLRTに乗れるようにする。 |