なぜ低床LRTなの? |
低床LRTの他にもモノレールや地下鉄などの公共交通機関はあります。これらは一度にたくさんの人を速く運べ、一見低床LRTより優位ではないかと思われます。単純に比較すれば確かにそうかもしれません。しかし、建設コストや維持費、乗り降りのしやすさなどを考えると新浜名市程度の規模の都市では低床LRTがいちばん向いているのです。地下鉄を作ろうとすると、1キロあたり100億〜200億円もの建設費用がかかってしまいます。それに対してLRTの建設費は、1キロあたり10億〜20億円と地下鉄の1/10ですみます。 ここで重要なのは、低床LRTは乗り降りが非常に楽であるという点です。歩道から段差なしで直接乗り降りできるので、高齢者や車椅子に対してバリアフリーなのです。これは地下鉄やモノレールでは絶対にできない芸当です。 そして見た目のインパクトも無視できません。歩道と低床LRTがシームレス(つなぎ目がないこと)に結合し、歩行者と共にトランジット・モールを優雅に走る姿は、まさに未来の都市空間そのものです。美しい都市デザインにミスマッチなコンクリートむき出しの高架橋も必要ありません。地下を走っているわけではないので、道路上の軌道を見ればどこを走っているのか一目瞭然です。排気ガスを出さないクリーンな低床LRTはあらゆる面で優位なのです。 |
LRT:ドイツのオーバーハウゼン |