| 「う〜ん、あたしってやっぱ天才かも」鏡を角度を変えながら覗き込んでいたあたしの呟きに容赦ない突っ込みが入る。
 「奇才の間違いでは?」
 クライスってば相変わらず醒めたお言葉だわねぇ・・・で・も♪
 
 「そお?でも、しっかり変わっちゃったよね、か・ら・だ♪」
 あたしは、つんとすましているクライスの後ろに回りこんで、彼のローブの中に手を潜り込ませた。
 すると、普段はあるはずの無い彼の胸にはむにゅっと柔らかい感触が・・・
 
 「あ・・・ン・・・や、やめて下さい!マルローネさん!」
 クライスは思わず上がった色っぽい声に動揺したのか、真っ赤になってあたしから逃れようとする。
 けどね、今はあたしの方が力が強い事になってんのよ〜!
 
 「ヤだもん!こんなに美味しい機会は二度とないかもね〜!あたしがクライスを思うように出来る、なんてさ!」
 クライスは今まで着ていたローブが緩くなっている事にも気づかずジタバタと暴れるもんだから、ローブがずり落ちて肩が露になるわ、ズボンもずり落ちるわ、顔が小さくなったのかついでに眼鏡もずり落ちて、とてもだらしない格好になっていた。
 そしてそれは、ちょっとそそられるような格好でもあった訳で。
 
 「マルローネ・・・ん・・・んんっ・・・」
 後ろから羽交い絞めにしていたあたしは、そそられる格好のクライスの唇を強引に奪っていた。
 
 はれ?今日のあたしって、スイッチ入り易くなってない?
 でもさ、クライスってば色っぽいんだよぉ〜唇なんて小さくなって濡れてるしぃ。
 
 「ん・・・んふっ」
 いつもとは逆に、あたしに翻弄されているクライスは、あたしの背中をゾクゾクさせるような声を洩らしながら、ちょっぴり震えてる。
 クライスの顎を押さえつけているあたしの手も、いつもより大きい。
 
 緩んだ襟元から手を差し入れれば、さっきの柔らかな胸の感触は更に重みを増して・・・あら?乳首、勃ってない?
 「クライス・・・感じてるの?」
 
 女の身体になって、キスされただけで感じちゃった?
 慌てて取り繕ったってダメだよ〜だって女の身体についてはあたしがよ〜く知っているんだから。
 
 でも、今のあたしの身体は女じゃないから・・・自分の下半身に熱が集まっていくような今の感覚にはちょっと戸惑う。
 これって・・・アレ?・・・おっきくなってるしぃ。
 や、だってクライスってば可愛いしぃ・・・ちょっと貧乳だけどさ。
 
 「ん・・・はぁはぁ・・・わ、私はイヤですよ!マルローネさん!」
 なんでぇ?いっつもしてる事じゃん!
 
 「あ、そっか・・・クライス、バージンになるからヤなの?」
 そーだよねぇ・・・今まで散々してても今とは違う姿だったし。
 
 「ち、違います!わ、私はその・・・女として姦られるのは真っ平ゴメンです!」
 クライスはあたしから必死で逃れると、だらしなくなった服を調え始めた。
 ええ〜?いいじゃん。
 
 「錬金術師としての興味は無いわけ?」
 異性の身体になれるなんて滅多に無い経験だよ?
 
 「・・・無い訳ではありませんが・・・」
 ホラね、正直モノ!
 
 「なら、どうしてダメなの?」
 お得意の必殺耳打ちで囁いてみる。
 
 貧乳をやわやわと揉んで、耳朶にフッと息をかけてからそっと甘噛みまでして、ついでに膝で足の間を刷り上げる。
 なんだ、濡れてるじゃん!
 
 「カンジてるのに?」
 あたしは囁きながらクライスの首筋をツーっと舐め上げる。
 
 フッフッフッ・・・いっつもいっつもクライスに墜とされてるんだから、あたしが逆襲したっていい筈よね?
 今のあたしは男の身体だし・・・小刻みに震えて快感に耐えてるクライスを見てると、身体が爆発しそうなくらい熱くなってくるしね。
 
 「クライス・・・いいでしょ?」
 真っ赤になって声を出さないように唇をかみ締めているクライスは、目を瞑ったまま震えているけど、胸に吸い付きながら脚の間に指を泳がせてるあたしに抵抗しない。
 
 ん、フッフッ・・・すごく感じてるわね、クライス。
 ホラ、触ると滴り落ちてきそうなくらいだよ?
 
 女になって玩ばれる感覚はどう?
 屈辱的?それとも・・・気持ちいい?
 それは触っているのがあたしだから?
 だといいんだけど・・・それとも・・・
 
 「クライスってば淫乱なの?」
 不安になったあたしは思わず正直に聞いてみたりして。
 
 「なっ!バッ、バカな事を言わないで下さい!」
 物凄く眉を吊り上げて、思いっきり否定するクライス。
 
 でもさ
 「あたしの前でだけならいいよ」
 クライスだって、あたしにいつもそう言うじゃない?
 
 そうだよ、キスする時には思いっきり舌を動かして、声も抑えちゃダメ。
 触られて気持ち良かったら、はっきり言って。
 
 恥ずかしがってもダメだよ。
 どこが気持ちイイか、ちゃんと知ってるんだから。
 
 「あ・・・マリー・・・そこぉ・・・」
 ね?イイんでしょ?
 
 指で広げて息を吹きかければ、目を閉じていたってあたしに見られているのを感じる筈だよ・・・恥ずかしいでしょ?
 そして、プックリと膨らんだ場所に指で回すように捏ねられて舌で刺激を与えられたら上り詰めたくなっちゃわない?
 
 「いや〜っ・・・マリー!」
 っもう!クライスってば、あたしが我慢出来なくなって来たじゃないの!
 可愛すぎ!
 
 初めてのクライスに優しくしようとして、慎重に進めたら・・・無事に入れる事が出来た。
 そー言えば、あたしも入れるのは初めてだわ。
 
 くうっ・・・すっごくキツくて・・・気持ちイイ・・・キュキュッて締め付けられるのがまた・・・たまんないわ。
 あ・・・出ちゃいそ。
 
 あたしは慌ててクライスから出すと、放ったものが彼のズレた眼鏡の上に降りかかった。
 これは・・・萌える男はバカだと思ってたけど・・・チョッピリ気持ちがわかるかも・・・ね。
 
 陶然となったクライスは可愛かったし、乱れた服装もなかなかそそられるものがあった。
 あたしは身体の一部がまた熱を帯びてくるのを感じていた・・・
 
 
 
 「うう〜ん・・・クライスぅ・・・可愛いよぉ」
 下着姿で眠る彼女がムニャムニャと寝言を呟く。
 
 可愛い、と言われるのは複雑な心境だが、夢の中ででも彼女が私を忘れないでいてくれるのは嬉しい。
 チラリとタンクトップをめくり上げると、プッツと勃っているものが・・・彼女が見ている夢の内容がこれで自ずと知れる。
 
 「目が覚めても、夢の続きを見せて差し上げますよ、マルローネさん」
 まだ眠りの中にいる彼女の下着を取り払い、その脚をゆっくりと開いていく。
 
 
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