Lollipop♪

「できたぁ♪」
「何を作っていたんですか?そんなに汗だくになって」
 クライスの問いにマルローネはくるりと振り向き、笑顔でソレを差し出した。

「秋らしい陽気が続いていたのに、今日は暑いわよねぇ・・・こんな日はコレが一番!」
「コレって・・・アイスキャンディーですか?」
「そうよ!冷たくって甘くって美味しくってサイコーよ!ん〜〜」
 マルローネはパクッとアイスキャンディーを咥えて、口の中にツツツーッと深く浅く出し入れする。そして「あん!溶けちゃう」と零れ
落ちそうな滴を舌先でチラチラと舐める始末。

 そんなマルローネの仕草をじっと見守っていたクライスは・・・
「誘っているんですか?マルローネさん」
 などと呟いてずり落ちそうな眼鏡を持ち上げる。

「へ?」
 訳も解らず、大きな口をあけてアイスキャンディーをしゃぶるマルローネは近づいて来たクライスにソレを取り上げられてしまった


「あん!何すんのよ!」
「コレよりもっと熱くて硬くてほんのり苦いモノでサイコーの気分にして差し上げますよ」
「なによ、ソレ?」
「ベッドに行けば解りますよ」
「あん!ちょっとクライス!」


 

 

 

 

 


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