基本理念

社団法人日本青年会議所　関東地区協議会

２００３年度会長　所　信　Vol.8

髙橋祐介

【基本理念】

勇気とやる気と希望にあふれる関東地区！！

すべては１１，０００名のために

【基本方針】

すべては１１，０００名のためのＬＯＭ支援体制の強化

８ブロック、１６４ＬＯＭ、１１，０００名のネットワーク構築

一人でも多くの人と出会い、刺激しあい、互いに成長し合う場の創造

【関東地区協議会は情報交換の場である】

｢関東地区協議会の存在が遠い｣と耳にすることがある。これは何を意味するのだろうか。関東地区は誰のためにあり、何のためにあるのかが解りにくいという意味であろう。

　関東地区協議会は、８ブロック協議会、１６４会員会議所、１１，０００名メンバーの情報交換の場であり、連絡調整の場でもある。

　ブロック協議会は、都道府県という行政単位の枠組みであるため、共通の話題があり、理事長同士、メンバー同士が顔を合わせる機会が多く、語り合う場も多い。ブロック協議会を近いと感じるならば、それは相手の顔が見えるという事に他ならない。関東地区協議会の存在を近いものとする為には、まず関東地区内の８ブロック会長・理事長同士のネットワークを作ることが第一である。理事長自身が地区は遠いと思った時から、メンバーは更に遠い存在に感じてしまうだろう。

　例えば、関東地区の会員会議所会議に出席しても、他ブロックのメンバーと積極的に話すことなく終わってしまってはいないだろうか。折角集まっても充分な情報交換の時間が取れないでいるのではないだろうか。

地区の本来の目的は、連絡調整・情報交換をすることである。２００３年度は、１６４会員会議所がもっと話し合える場を作っていく。

　人は人との出会いによって刺激を受け、そして語り合うことによって学び、更なる闘志や勇気が湧いてくるものである。この人の輪をメンバー同士のネットワークへと広げ、関東地区を最大の情報交換の場にしていく。

【真似び合う関東地区協議会】

　人はいつも新しい事を知りたいという願望を持ち、多くのことを学び、進歩する。「学ぶは真似ぶから」と言うように、我々は、ＪＣの先進事例を学び、真似し、自分の地域にあった形に変えて進化してきた。

　例えば、市町村合併に取り組んでいる青年会議所の現状や、合併に先駆けて統廃合した青年会議所の情報等をみんな知りたがっている。そして、本当に知りたいことは、失敗したり上手くいかなかった事例である。そんな情報を交換し合い、良いところは真似び、時には反面教師として参考にする事もできる。

２００３年度、ＬＯＭに一番近い日本ＪＣとしてブロック協議会は、ＬＯＭ支援センターという重大な役割を担っていく。そこで得る情報等を自ブロックに留めることなく、関東地区内８ブロックが連携をとりながら、必要な事は互いに利用し合い、真似び合うネットワークを作っていきたい。そして活用される関東地区を目指していく。

【あなたのまちのキャッチフレーズづくり】

　関東地区内８都県には、５３６の自治体があり、それぞれが地域の特色を出し、異彩を放っている。「かまぼこと言えば小田原」「大学のまちと言えば八王子」「ぶどうと言えば甲府」「醤油と言えば野田」「煎餅と言えば草加」「納豆と言えば水戸」「餃子と言えば宇都宮」「だるまと言えば高崎」というように、それぞれが、まちの魅力を表現したキャッチフレーズを持っている。

　あなたのまちのキャッチフレーズは何だろう。我々は青年会議所活動だけをやっているのではなく、地域で仕事をし、地域の人々と共にまちづくりをしている。ＪＣが明るい豊かな社会の実現を目指す団体であるからには、まず『自分のまちの魅力発見』から始めよう。そして、見つけた魅力を互いに発信しよう。

【記憶に残る洋上スクール】

人間は、自分を鍛え、前進することを忘れた瞬間から、退歩する。

　われわれ青年は、まだまだ未熟であり、磨かれていないダイヤモンドの原石でもある。磨き方によっては、光り輝くダイヤモンドにもなるし、誰にも気づかれないで原石のままで終わるかもしれない。ダイヤモンドはダイヤモンドでしか磨かれないように、人は人によって磨かれる。つまり初めて会った人と、同じ釜の飯を食べて行動を共にし、今迄出会ったことのない考え方に触れる時、自分の心に新たな何かが芽生える。ＪＣは互いに切磋琢磨することで一層輝きを増すものである。

そこで２００３年は、数ある研修事業の中で、洋上スクールを開催する。メンバー同志が数日間過ごし、トコトン議論し、学びあう事により、今迄、気付かなかった自分を必ずや発見できる。そして、いつまでも語り継がれる、記憶に残る体験を共にしたいものだ。

【Ｊａｙｃｅｅは元来、社会起業家】

　Ｊａｙｃｅｅは、その殆どが青年経済人である。我々は、企業の発展なくしてＪＣ運動に邁進することはできない。我々を取巻く社会環境が目まぐるしく変化していく時代だからこそ、我々青年が元気を出さねばならない。常に時代を切り開いてきたのは青年であったからだ。かつてＪＣでビジネスを語るのはタブーという風潮があった。しかし今、ＪＣの間で、「社会起業家になろう」「仕事を通して社会に貢献しよう」と盛んに叫ばれている。

　我々青年経済人が仕事を通して社会に貢献するとは、税金を納め、社員に働く場所を提供し、最終的に社会のために役立つ人材を育成する事等である。

　自分の会社ではトップリーダーであっても、ＪＣでは一メンバーとなって貴重な体験ができる。又、委員長や理事長になれば組織の動かし方や人間関係を学ぶこともできる。正に、ＪＣは人間完成のための体験道場なのである。

　家庭や仕事のこと、地域について大いに仲間と語り合い、その中から知恵を生み出し、世の中で必要とされる人材になろうではないか。

【地区内１１，０００名の会員が集まるたった一度のチャンス】

　関東地区協議会を最も身近に感じられるのが関東地区大会である。また１１，０００名の全会員が集う楽しい大会であり、１人でも多くのメンバーにスポットライトが当たるようにしたい。

　ＪＣは、握手と拍手と名刺交換の得意な団体である。これを「今までの大会の中で一番多くの人と握手をし、名刺交換した交流大会だった」と言われ、あなたのＪＣライフの中でも強烈な思い出となる、ワクワク、ウキウキ、ドキドキする『ＦａｃｅｔｏＦａｃｅ』の大会としよう。

　関東地区大会は、２００１年度より主管制にて開催され、主管青年会議所の色を思う存分発揮できる大会になった。主管制の意義は幾つかある。主管した青年会議所しか味わえない充実感ある貴重な体験が、今後のＪＣ運動の自信となり、ＪＣ活動へのよき影響となる。また、地域の協力を得ての開催により、地域との結びつきが益々強くなる。そして、地域の方からは「お陰さまで地域の活性化に役立った」と言われ、１６４会員会議所からは「我が青年会議所が主管するぞ」と名乗りを挙げたくなるような活気あるものとしたい。

【一人でも多くの人にスポットライトが当たる一年に】

　どんな人でもスポットライトを浴びると嬉しいものである。まして目立ちたがり屋のＪＣメンバーであればなおさらのこと。では何故、スポットライトを浴びると嬉しいのだろうか。それは、自分の存在を認めてもらえるからである。誰でも自分が必要とされていて、「あなたがいると助かるよ」と言われたら、心がウキウキしてくるだろう。

　また、「今日はいい会議だったな」と思う人は、たいていの場合、会議中に発言した人であろう。どんな小さな場面でもいい、一人でも多くの人が発言し、スポットライトを浴びて欲しい。

　我々は、そのために、どんな場面でも気配りをする事が必要である。「頑張っているな」と思ったら、その場で誉めてあげよう。これもその人の存在を認めてあげる一つの方法である。「あなたが頑張っているのをちゃんと見ている」と言われると誰でも嬉しいし、更に張り切ってしまうものである。

　大きなスポットライトのみならず、小さなスポットライトも見逃さずに。

【１１，０００名の友と握手をしよう】

埼玉ブロック協議会の第１回理事長予定者会議で、「隣の人と握手をして下さい！」と呼びかけ、会場の全員で握手大会をした。握手することでどれだけ相手を身近に感じ、互いに元気付けられることか。そして、誰とでも、「こんにちは。お世話になります」「今日は有難うございました」と目を見ながら、両手で、力強く握手をすれば、必ず誰でも嬉しい気持ちになれるし、元気になれる。

　私は、関東地区協議会の１１，０００名のメンバーと握手をしたい。握手を通して強い絆をつくろう。

「さあ、皆さん！！　一段と握手上手のＪＣメンバーになろうではないか。」

【盛り上げよう水戸での全国会員大会】

　２００４年、関東地区に全国会員大会がやってくる。１９９１年の東京大会以来、何と１３年振りの全国会員大会である。数度の立候補の末、遂に水戸ＪＣは悲願を達成した。ここに至るまでの現役メンバーは勿論、ＯＢの方々の行動力に敬意を表する。

　この大会は、水戸ＪＣや茨城ブロックだけのものではなく、関東地区内１６４会員会議所共通の喜びである。大会を成功させる為にも、２００３年は、関東地区を挙げて､これを盛り上げ、支援し、「全員で最高のものを創るんだ」という意気込みを喚起する一年とする。

【ＪＣ運動の原点は奉仕・修練・友情】

・社会への奉仕・・・人のために何かをしよう！

　・個人の修練・・・・人間性を高めよう！

　　　・世界との友情・・・多くの人と語り合い、仲良くなろう！

　ＪＣの誕生から５０余年経った今でも、この『ＪＣ三信条』は変わらない。しかし、明るい豊かな社会の実現という目的達成への手法・表現は、時代と共に変化している。

今、我々は人間としての成長を自分だけのものとせず、他人にもよい影響を与えられる人材になろうという『人間力』の考え方のもとＪＣ運動をしている。また、自分の利益を求めるだけでなく仕事を通して社会のためになる事業を起こそうと『社会起業家』の精神を持ちつつ行動している。

　「新日本の再生は我々青年の仕事である」と日本最初のＪＣである東京青年会議所の設立趣意書にある。いつの時代も「我々がやらずに誰がやる」という高い志を持つＪＣメンバーでありたい。今こそ、原点に立ち返り、創始の気持ちを再確認し、実践に移そうではないか。

【関東地区協議会は勇気とやる気と希望にあふれる若者の集まり】

　関東地区協議会は日本の青年会議所メンバーの２２％を有する最大の地区協議会である。どこの地区よりも元気な地区であり、ＪＣ運動を引っ張っていく地区であり続ける。

　そして、私も関東地区協議会会長として、常に元気で、いつも前を向き、夢を追いかけ、突き進む会長であり、更に、一人でも多くのメンバーに出会い、そして共に力を合わせ『勇気とやる気と希望にあふれる関東地区』を創造する。

　関東地区は、１１，０００名の全員で成り立っている。全員が同じ思いになって行動すれば、どんなことでも成し遂げられる。青年としてやらねばならないことは何が何でもやり遂げるという強い信念と気概と使命感をもち、今こそ生かされていることの尊さを感じつつ、全メンバーと共にＪＣ運動を邁進していくことを誓う。