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批評
感想とか、そういうの。 マトリクス・リローデッド
あまり大きな声で言いたくないのだけど、実はヤンキー漫画がけっこう好きだったりする。 今のお気に入りはヤングマガジン・アッパーズに連載中の『R-16』。 何が良いのかって、つまりおれはベタな熱血が好きなんだよう。そう、ベタと言えば少年ジャンプの「努力・友情・勝利」というコンセプトを思い出すけど、うーん、既にこれはもう飽きてる。けれども一方でヤンキー漫画にあるような「努力・友情・勝利」が大好きだったり。 でもそれって、別にヤンキーそのものに思い入れがあるわけじゃなくて、むしろ現実のヤンキーは嫌なんだけど、だけどベタな熱血は今の時代はヤンキー漫画ぐらいにしか残ってないからね。だからけっこう熱心に読んでる。 で、それがヤンキーにしろ、荒廃した世界でワケのわからん拳法を使う人々にしろ、ゴムっぽい海賊にしろ、ひとが懸命に生きる姿というのはそれなりに普遍的な感動があるのだと思う。 もっと極端な場所、もっと極端な時間の物語でも同じ。指輪であろうと、ゲドであろうと、そこにある感動は、ごくごく普通に人間が理解できるものだ。 言ってみればマトリクス・リローデッドはそういう感動を呼び起す作品なんだと思う。 以前にも言ったけど、前作マトリクスは個人的にはとても興味深いテーマを持っていた。それは今の社会や個人のあり方について、根っこのところから考えさせられるぐらいのパワーを秘めていた。 でも続編リローデッドには前作にあったそういうパワーは跡形もなくなっている。あるのはヤンキー漫画にもある、人間の葛藤、苦悩や努力だ。そう、「マトリクス」そのものはテーマではなくなって、マトリクスに対峙する「人間」がテーマになっている。 あーあ、つまんない。そんなのちっとも見たくないっての。少年ジャンプでやってるようなことなんて見たくない。 レボリューション? たぶんレンタルになっても見ない。時間の無駄。 |