まもって守護月天!オリジナル小説

光と影のワルツ(円舞曲)

 

 

第二話 希望と絶望のセレナーデ(小夜曲)

 

 

七梨家

あたりはすっかり闇に染まり夜が訪れた・・・・

普段と何も変わらない夜・・・・

だが、七梨家にシャオとキリュウの姿はなかった。

太助「・・・・なんでだよ。何でこんなことになるんだよ・・・・」

ルーアン「(たー様・・・・)」

ルーアンも太助を心配して隣に座って黙っていた。以前、シャオが支天輪に連れ戻さ
れたときのように太助はただ、黙って涙を流していた。

???「情けないのぅ、小僧・・・・」

テーブルの上に置いてあった支天輪から一人の老人が現れた。南極寿星である。

南極寿星「月天様が連れてゆかれるのを黙って見ているとは・・・・情けなさすぎ
じゃ。」

ルーアン「何ですって!たー様になんてことを・・・・」

太助「いいんだ、本当に俺は何もできなかったんだ・・・・何を言われたってしょうがな
いんだ・・・・」

南極寿星「小僧、月天様を助けたいか?」

太助「当たり前だろ!シャオがいない生活なんて考えられない。」

南極寿星「死ぬかも知れんぞ?」

太助「あぁ、シャオを助けるためなら構わない。」

太助の決意を見定め南極寿星はある提案をした。

南極寿星「フム、それではお主を守護月天に任命しよう。」

太助「えっ?」

南極寿星がその杖を振ると支天輪から女御が出てきて太助を包み込んだ。そして、手
際よく服を仕立てていった。

太助「こ、これは・・・・」

太助の服はまるで戦闘服のように頑丈な服に変っていった。

南極寿星「おぬしは今から一時的に守護月天となったのじゃ。」

太助「俺が・・・・守護月天に・・・・?」

南極寿星「ウム、おぬしに支天輪の力を与えた、これで星神達を扱うことができる。
試しに誰か呼び出してみるのじゃ。」

太助は支天輪を掲げて唱言を唱えた。

太助「来々、離珠。」

眩い光とともに離珠が支天輪から出てきた。

離珠「太助しゃま。」

太助「離珠の声が聞こえる!」

太助は、離珠の声が聞こえたことに思わず歓声を上げた。

南極寿星「当たり前じゃ、お主は守護月天なんじゃからのぅ。」

太助「それじゃ、早くシャオ達を助けに行こう。」

ルーアン「あっ、もちろん私も行くわよ。この私をケバイって言った奴、ぶっ飛ばさ
なきゃ気がすまないわ!」

そこに、二人に水を差すように南極寿星が割って入った。

南極寿星「お前達は馬鹿か、魔界の入り口もわからんし、第一、たった二人では返り
討ちされるのが関の山じゃ!」

太助「そんな、それじゃ一体どうすれば・・・・」

???「ちょっと待った!」

太助が俯くとどこからとも無く声がした。声のした方を見ると二人の男女が立ってい
た。

太助「君達は・・・・」

???「久しぶりね、七梨君。」

その二人は封印神、そう、デンとライである。(小説七巻 サマーナイト・イリュー
ジョン参照)

ライ「地蔵菩薩様の命令でこれから魔界に行くの、本当は人に力を借りるなんていけ
ないんだけど相手が相手だから・・・・一緒に戦ってもいいかな?」

太助「もちろん、一緒に戦う仲間が増えるんだもん。こっちからもお願いするよ。」

デン「足手まといになんなよ。只でさえヤバイ相手なんだからな!」

ルーアン「なんですって、そっちこそ足手まといになんないでよね!」

南極寿星「・・・・これで四人、まだ足りん。」

太助「まだ足りないのか?」

南極寿星「月天様と万難地天をさらって行った奴が行っておったじゃろ、四天王・・・・
と、そのほかに親玉がいるのじゃ、最低でもあと一人は・・・・」

???「その一人、私ではいけませんか?」

いつの間にか部屋に青年が立っていた。セイヤである。(小説十一巻 いつまでも君
のそばに参照)

太助「セ、セイヤさん。どうしてここに?」

セイヤ「・・・・アリスがさらわれました。」

太助「な、アリスもですか!」

セイヤ「あとを追ってきたのですが、遅かったようですね。」

デン「おい、誰なんだよこいつ。」

太助「魔法の国の王子のセイヤさんだよ。すごく強いんだ。」

デン「こんな奴ホントに強いのか?」

ライ「ちょっとデン、セイヤさんに失礼でしょ!」

普段おっちょこちょいで怖がりだがデンのことを止めるところはやはりお姉さんであ
る。

セイヤ「いいんですよ。アリスをさらわれるなんて私もまだまだ未熟ですね。」

太助「じーさん、とにかくこれで五人揃っただろ。」

南極寿星「フム・・・・しかし。」

太助「まだなんかあるのか?」

南極寿星「慶幸日天に封印神、魔法使いの青年は十分な力がある。しかしおぬしはい
くら守護月天になっても人間の体、奴らと戦うのは・・・・」

セイヤ「確かに・・・・生身の体の太助君にはきついでしょうね。そもそもこの世界は三
つの力で構成されています。霊力、妖力、そして魔力・・・・ルーアンさんは精霊なので
霊力、デンさんとライさんは妖力、私は魔力が高いのでいいのですが・・・・太助君はど
の力も低い・・・・いくら星神が使えても守備ができなくては・・・・」

太助「そんな・・・・」

太助は自分の不甲斐無さにがっくりとした。が、そのとき部屋の鏡が眩い光を放ち、
女性の姿を映した。

???「久しぶりね・・・・太助。」

太助「あ、あなたは・・・・お雪さん!」

そう、その女性はかつて太助を小さくして困らせた魔境、もといキリシタンのお雪
だった。(小説九巻 夢のかたち・愛のかたち参照)

太助「成仏したんじゃなかったんですか?」

お雪「えぇ、ちょうど閻魔様に会うところだったんだけど・・・・人間界が大変になって
るって聞いたから急いで戻ってきたの。」

お雪「あの時は迷惑をかけちゃったし・・・・私も力になるわ。」

太助「力になるって、どうするんですか。」

お雪「万難地天の道具があるじゃない。」

太助「キリュウのって、短天扇ですか?」

お雪「そう、私がその中に入ってあなたをサポートするわ。」

太助「でも・・・・」

お雪「don‘t worry・・・・その扇の中に入ってあなたの言うとおりに大きくしたり小
さくしたりしてあげるわ。もちろん守備も私の霊力をあなたにあげるからno 
problemよ。」

南極寿星「なるほど、それなら十分に戦えるわい。」

太助「よし・・・・みんな、シャオ達を助けるのに力を貸してくれ!」

ルーアン「えぇ。」

デン「あぁ。」

ライ「もちろん。」

セイヤ「いいですよ。」

お雪「of course。」

こうして太助達は魔界へと向かっていった。

 

 

 

 

魔界

暗い闇が広がる世界、不気味な植物であたりは埋め尽くされている。

その見渡す限り闇だけの世界のなかに古く巨大な城が聳え立っていた。

城の奥深くにはシャオ、キリュウそしてディアラの姿があった。

ディアラ「ハイランド様、守護月天、万難地天をつれてきました。」

ディアラの目の前には少し背の高めの青年が立っていた。

ハイランド「・・・・よくやった。その者達はここに置いてしばしの休息をとるが良
い。」

ディアラ「それでは、失礼します。」

シャオとキリュウをその場に縛りつけ、ディアラは部屋を出て行った。

シャオ「・・・・あなたがこんなことをしたんですか。」

ハイランド「そうだ・・・・」

キリュウ「何故だ、何故こんなことをする?」

ハイランド「フン、貴様らに話す必要は無い。所詮貴様らは我が力の糧に過ぎないの
だからな。」

キリュウ「貴様の目的はなんだ?富か?名誉か?」

ハイランド「そんなくだらない物など要らん。我が願いは只一つ、人間界を消滅させ
ることのみ・・・・」

キリュウ「何?」

ハイランド「・・・・少々おしゃべりが過ぎたようだな・・・・さっさと貴様らの霊力を吸収
させてもらうとしよう・・・・」

そう言うとハイランドはキリュウのそばに歩み寄り、手をかざしてなにやら呪文のよ
うなものを唱え始めた。

キリュウ「うっ、あああああああぁぁっっ!」

キリュウは急に苦しみだし悲鳴を上げた。

シャオ「キリュウさん!」

しばらくするとキリュウの悲鳴は聞こえなくなった。

ハイランド「フム、なかなかの美味だ・・・・」

ハイランドが唱えるのをやめるとキリュウは床にくずれ落ちた。まるで人形のように
ピクリとも動かない。

シャオ「キリュウさんに何をしたんですか!」

ハイランド「霊力を奪っただけだ、魂もろともな。・・・・さて、次は貴様の番だな・・・
・」

シャオ「いっ、いやあああぁぁぁぁ!」

 

 

 

 

 

 

数十分後

???「ハイランド様。」

ハイランド「何の用だ?」

???「実は、人間界に行ったきり帰ってこない部隊がいまして・・・・」

ハイランド「・・・・霧島神社と宮内神社・・・・か。」

???「は、はい。でも何故分かるのですか?」

ハイランド「知りたいか?・・・・ムッ。」

話の途中、ハイランドは魔界に入ってくる気配に気付いた。

ハイランド「(やはり簡単にはいかんか・・・・)そんなことよりどうやら鼠が入り込ん
だようだ。四天王に排除させろ。」

???「わ、分かりました。」

ハイランド「(・・・・また邪魔をするつもりか霧島家の人間よ・・・・だが、今回は好きに
はさせんぞ・・・・)フハハハッ、ハ〜ッハッハッハッハ。」

静寂した部屋に笑い声が響いた。

 

 

 

 

あとがき

 

 

ちょ〜さです。スイマセン。

先に謝っておきます。もうゴチャゴチャしてわかんない人もいると思います。

つまんないって思う人も多いと思います。(学校の友達に見せたらつまらんと言われ
ました。)それでもこのSSを楽しみにしている人がいたらどうぞ感想等をメールし
てください。

皆さんの励ましがきっと三話目からまともにしてくれると思います。あと、前にメー
ルをくれた皆さん(ほとんど知人だけど知らない人からも来ました。)なるべく返事
を送るので気長に待っててくださいね。

 


ハルカの勝手コメント

 ちょ〜ささん作「光と影のワルツ(円舞曲)」第二話をお届けしました。

 前回からの伏線通り、小説版のキャラクターが多数登場。一気に賑やかになってきましたね。

 ところで今回の話には珍しく秀一君がいませんでした。

 と言っても次回からはバリバリ活躍してくれそうですが(^^

 ちょ〜ささん、どうもありがとうございました。次回もお待ちしております。

   

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