「碇くん・・・・」
「ん？なんだい綾波」
「私・・・・働く」
「へッ！？なんだい、いきなり・・・・」
「お金をためて、碇くんと一緒に住むの・・・・（ぽっ）」
「え、あ、そうなの？別にいいよ」
「え、いいの？」（碇くんがいいって言ってくれた）
「あ、うん」（あのうるさいアスカと離れられるしね）
「じゃ、私がんばる！！」
「うん。がんばってね」
案外、決断の早いシンジくんとレイちゃんでした。
いらっしゃいませ、綾波食堂へ ｂｙ ユーキ
「ここが、綾波の働いているところか・・・・」
シンジくんは綾波の働いている食堂へ足を運びました。
シンジくんは綾波が気になってここへ来ました。
「綾波・・・・ちゃんとうまくやってるかな・・・・」
そういうと、シンジくんはさっさと中に入っていきました。
からんからん・・・・。
「いらっしゃいませ！あっ！碇くん！」
「やあ。綾波。久しぶりだね」
「うん・・・・（ぽっ）」（碇くんに会えた・・・・うれしい）
「へえ、ここが綾波が働いてる場所か」（へえ、綾波食堂か・・・・）
「うん。あ、えっと、ごめんなさい、ご注文は？」
「う～ん、そうだなあ・・・・メニュー見せてくれない？」
「あっ・・・・ごめんなさい。はい」
ぱらぱら・・・・。
（へえ、結構家庭的な料理が多いな・・・・。味噌汁とか・・・・）
「あっ、そういえば、この頃どう？繁盛してる？」
「・・・・あんまり」
「そっか、早く繁盛して、一緒に住もうね」
「うん！（ぽっ）」（碇くんも私と住みたいのね。うれしい）
（ん？なんだ綾波定食（ぽっ）って？これにしようかな・・・・。きっとすごい料理が出てくるんだろうな）
「じゃ、綾波、｛綾波定食｝ちょうだい」
「えっ！！！！」
「ん？なんか悪いの？」
「ううん。問題ないわ。じゃ奥で作ってくる・・・・」
たったったった・・・・。
「どうしたんだろう・・・・綾波・・・・様子が変だったな・・・・」
（でも楽しみだな・・・・なんの料理が出てくるんだろう？おいしいかな～）
「・・・・・・・・・・・・」
（ん？なんか奥から声が聞こえる・・・・。何を話してるんだろう？）
シンジくんは聞き耳を立てました。
「お母さん・・・・」
（綾波ってお母さんいたんだ・・・・）
「何？レイちゃん」
（なんか聞き覚えがある声だな・・・・）
「とうとうあの注文が入っちゃったの・・・・」
「ええ！！とうとう来ちゃったの！？」
「うん・・・・」
（あの注文って僕のこと？）
「レイちゃんかわいそうに・・・・」
「でも・・・・この店が繁盛してくれるならいいわ・・・・」
（ぼ・・・・僕はそんないけないものを注文してしまったのか！？｛綾波定食｝ってなんなんだ～！！）
「レイちゃん・・・・お別れなのね・・・・（ぐすっ）」
「ええ・・・・お母さん・・・・（ぐすっ）」
（ぼ・・・・僕はいったい何をしてしまったんだ～！！）
「お母さん・・・・あの子達をよろしくね・・・・」
「ええ・・・・」
（あの子達って誰だ～！？もう勘弁してくれ～！！）
「じゃ、いくわよ、レイちゃん」
「ええ・・・・」
「お命頂戴！！！！」
「ああ～～～～～～～～～～～～～！！！！」
（なんだ～！！今のは～！？もしかして・・・・綾波・・・・）
５分後・・・・。
「おまたせしました・・・・」
ことっ・・・・。
（なんだ・・・・この青い髪みたいなのは、そして白い肉、それに綾波の目のように赤い物体・・・・。ま、まさか・・・・綾波・・・・！！）
「ね、ねえ、綾波！奥でなにがあったの？」
「知らないわ・・・・。私３人目だもの・・・・」
結局、シンジくんは食べませんでした。
というより食べれませんでした。
シンジくんはこの日のことを一生忘れないでしょう。
っていうか忘れられないでしょう。
シンジくんは足取り重く帰っていきました。
そのころ綾波食堂では・・・・。
「ふう・・・・レイちゃん成功したわね」
さっきの綾波のお母さんはなんとリツコさんでした。
「はい」
「作戦成功ね」
「はい」
「シンジくんにまず｛綾波定食｝を頼ませ、レイを殺すふりをする。それで責任を感じたシンジくんは、レイちゃんと一緒に住むって魂胆よ～！！われながらすばらしかったわ～！！」
「はい・・・・（ぽっ）」（シンジくんと住める・・・・）
「うっふっふっふっふ・・・・」（リツコ）
「えへ、えへへ・・・・」（レイ）
その日、１日中その不気味な笑いは止まらなかったらしい・・・・。
終わり。