Kids are all right. 22


(22)
ぴくぴく震えながら座布団の上に寝転がるアキラの横に、緒方はどっかりと
胡座をかくと、ひょいとアキラを抱き上げました。
 緒方はアキラをくるんでいたバスタオルをそっと取り上げ、座布団の上に敷くと、
裸にされて更にぴくぴく震えるアキラをそこに俯せに寝かせます。
アキラは、何をされるのか緒方に訊きたくてたまらないのですが、恐怖のあまり
もはや声も出ない状態です。
 緒方はどこか楽しげな様子で、持ってきた缶ビールをプシュッと開けると、
一口飲み、幸せそうにプハーッと大きく息を吐き出しました。
そして、持ってきた怪しい物体をおもむろにアキラの肩や背中や尻に優しく
押し当てました。
 アキラはその冷たい感触に、最初こそ思わず「きゃぁっ!!」と悲鳴を上げ
ましたが、恐怖におののいていた表情は次第にリラックスしたものに変わっていきます。
「おがたくぅん、それなぁに?」
 日焼けして赤く火照った肌を緒方が謎の物体で冷ましてくれていることがわかり、
アキラは嬉しそうに足をパタパタさせながら尋ねました。
「これはなぁ、『ひょうのう』って言うんだよ、アキラ君。氷が中に入ってるんだ。
よし、今度はこっちにお腹を向けてごらん」



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