無題 第3部 34


(34)
「放せよ!なんで、なんでボクなんかに構うんだよ!?なんで追いかけるんだよ!?
キミには関係ないじゃないか、ほっとけよ!」
「関係なくなんかないよ、オレはおまえが好きなのに!」
アキラの手首を掴んで、ヒカルがそう叫んだ。
「…な、に…?」
信じられない事を聞いた、という風に、アキラの動きが止まった。
「おまえが、好きだ。塔矢。」
アキラを睨みながら、低い声でゆっくりとヒカルが繰り返した。
「…ふざけるなっ!!」
音を立ててヒカルの手を振り払った。
アキラの瞳が憤怒に燃えていた。
「ふざけるな、何が"好き"だって?
ボクの事を何も知りもしないくせに、好きだなんて、ふざけるなっ!!」
「ふざけてなんかいねえよ!おまえが好きなんだよ!」
「なにも、知らないくせに。
ボクがどんなに汚いか、知らないくせに。
知らないからそんな事言えるんだ。
知ったら、言えるはずがない…!」



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