注意
これは昔、私ふーかと友人と2人でリレー小説形式で書いたものです。
(若いころに書いたものなので設定などいろいろ無理があったりおかしいところもあります)
なので主人公2人の立場で交互に描かれてます。
ちょっと読みずらいかもしれませんがよろしくお願いします。
(書き直そうかと思ったのですけど、そうすると雰囲気が壊れそうだったので(汗))
それぞれの背景をわけてあります。
結花はオレンジ、グスタフはグリーンです。

このHPに小説を載せることを許可してくれた友人に感謝(^_^)


<プロローグ>
あたしは外国人が苦手だった。
どうしても体が硬直して、コワイってイメージが抜けなかった。
1人の人に会うまでは。

GWが開けて新入生も落ち付いてきた頃。
放課後、あたしは1人教室にいた。
クラリネットの自主練習のため。
吹奏楽部の部室は今仮入部希望者でごった返していたから部員は主要なもの以外は自主練習という事になってた。
体育館の脇や、渡り廊下など思いおもいの場所で。
あちらこちらで楽器の音が聞こえてる。
先輩達の思惑はそれで新入部員を獲得しようってことらしいけど。あたしは自分の教室でやる事にしてた。
「うーん・・・なんで、ここスムーズに行かないんだろう・・・」
あたしは独り言を言いながら楽譜とにらめっこしていた。
どうしてもテンポが遅れてしまう。
何度やっても・・・
「うー」
もう30分近くそこで止まったまま。
「部室に戻って先輩たちに聞こうかな・・・」
部室に戻ったとしても先輩たちは多忙で余裕ないだろうし。
だからといってここをそのままにしておくのもいやだなぁ。
うーん・・・悩んでも時間の無駄だからまた練習を始めた。
10分ぐらいたった頃。
「そこはもう少し早めにするといいですよ。」
「えっ??」
だっ、誰??声の聞こえた方を見ると教室の入口に人が立ってる。
「ここで自主練習ですか?」
そういって入ってきたのは・・・
金髪、青い瞳の外国人!?
えーっと、えーっと・・・たしか、たしか・・・高等部の特別クラスの人がうちの部活にいたはず。
人数も多い部だからほとんど接点なかったしあたしも外国人の先輩だから意識的に避けてたからほとんど初対面。
名前もわからないや・・・(汗)
外国人を見てパニックになってあれこれ考えてるあたしを見て「どうかしましたか?」と心配そうな表情をしてる。
「あ・・・え・・・」言葉が出てこない。
「1人で練習していたのですか?」
首を縦にぶんぶんと振るあたし。
「どうやらここにつまずいているようですね。」
楽譜を指差して言う先輩。
あたしはもう一度首を縦に振った。
「そうでしたら、ここをこう・・・」
丁寧に指導してくれた。
あたしは半分硬直した状態でその説明を聞いていた。
「では、やってみてください」
その言葉であたしは我に帰って顔を上げた。
「どうかしましたか?」
「い、いえっ」あたしは慌ててクラリネットを持ちなおしてやってみる。
すると何回か繰り返しているうちにスムーズにできるようになった。
「で、できたぁ」あたしの満足そうな顔を見て先輩も満足そうに微笑んだ。
「それはよかった。それでは私はこれで」
そう言うと先輩が教室から出て行こうとしてた。
「あ、ありがとうございます!」あたしはぺこりと頭を下げた。
「いえいえ、これくらい。」にっこりと微笑んでくれた。
「ほ、本当にありがとうございました。えっと・・・」
先輩の名前あたししらない・・・もごもごしてるあたしを見て察してくれたのか
「ディスカウですよ。」
「ディ、ディスカウ先輩、ありがとうございました!」
あたしはもう一度お礼を言った。
その後、高等部の女子の先輩に聞くと、先輩の名前はグスタフ・フォン・ディスカウという名前でホルン奏者でかなりの実力があるって。
いつもなら外国人の先輩の名前ことなんて絶対に興味示さなかったのに。なぜかグスタフ先輩のことは気になってしょうがなかった。なぜだろう・・・


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