ある夏の日




*本郷邸 午前六時三十三分*

 


    チュン チュン

 


本郷「う――ん。今日も気持ちのいい朝だ」     とことこ


本郷「皆おはよう!」

 
        ガチャ☆


本郷「―――と、皆はどうした?隼人」
一文字「おはよう、本郷。志郎は昨日から友人宅へ泊りに行ってる。帰ってくるのは明日だとさ。結城は研究室に閉じこもったきり。敬介は沖縄で仕事があるって、今朝早く出かけた。アマゾンは…山に行ったんじゃないかな?城は旅に出た」
本郷「なんだ、そうなのか。それは寂しいな」  とことこ  ドス
一文字「はい、朝食」 コト☆
本郷「うむ。いつもいつもすまんな」モグモグ
一文字「すまんと思うなら、本郷。今日一日俺に付き合っちゃくれないか?」
本郷「ん?何処だ?」 モグモグ
一文字「それは行ってからのお楽しみだ」 ニヤリ
本郷「何か知らんが面白そうだな」 ニヤリ


   ゴクゴクゴックン……コト


本郷「うむ、よし!今日は一日お前に付き合おう」
一文字「そうこなくっちゃな」


 


*ショッカー・アジト*


地獄大使「何!?本郷と一文字しかいないだと!?」
モスキラス「はい。どうやら他の連中はあの町にはいないようです」
地獄大使「う〜む。これはチャンスかもしれんな…。……よし!全戦闘員と、このアジトにいる怪人・シオマネキング・アブゴメス・エレキボタル・ギラーコオロギを呼び出せ!!」
モスキラス「と、いう事は…」
地獄大使「ふふふふ。これを期に、あの忌々しいライダーどもを全員殺してやるのだ。まずWライダーを殺す。それから残りの連中だ。Wライダーを殺された心理的ショックで、呆然となっているところをいっきに襲うのだ。さぁ!急げ!」
モスキラス「ブゥーヨン!」

 



*街中 午前十一時二十分*

   がやがや ざわざわ


本郷「隼人?一体どこへ向かっているんだ?」
一文字「言ったろ?行ってからのお楽しみだ」 ウキウキ
 


        トコトコ…


一文字「ここ、ここ♪」
本郷「?○×ビル???何か買い物でもするのか?」
 


    ウィ――――ン  チン☆


一文字「着いたぜ、本郷」
本郷「!?隼人…」
一文字「実は昨日からやってるんだ」
本郷「お前の個展か…。結構人来てるじゃないか」
一文字「まぁな」
本郷「もっと早く教えてくれれば良かったのに」
一文字「驚かせてやろうと思ってな。おやっさんと滝には手紙で知らせたんだが」
本郷「そうなのか?!」
一文字「ああ。二人とも昨日来てくれたよ。おやっさんなんて、自分の事のように喜んでくれたぜ」
本郷「それなら尚更教えてくれれば…。俺も二人に会いたかった」
一文字「ははは。悪い悪い。その内二人で会いに行こうぜ。他にも会いたい人は沢山いる」
本郷「そうだな」
一文字「今はそれより、俺の撮った写真をじっくり見てくれ。どれもこれも自信作ばかりだぞ」
本郷「それじゃ、じっくり拝見させていただきますか」

 
        トテトテトテ…

 




*ショッカー・アジト*


モスキラス「地獄大使様!皆、集まりました」
地獄大使「うむ。よいか、心して聞け!今日忌々しいライダーどもは1号・2号しかいない。いくらWライダーでも全戦闘員とギラーコオロギ・エレキボタル・アブゴメス・モスキラス・シオマネキング、貴様達がいっぺんにかかれば赤子の手を捻るも同然!」
ギラーコオロギ「…たった二人相手にこの人数。そうまでしないと勝てないのか…。ギィーラーァ…」
地獄大使「弱音を吐くな!いいか!今回ばかりは失敗は許さん!ちゃんと死亡確認をとるまで帰ってくるな!」
全員「ええ!?」
地獄大使「よいな!」 ビシ!
全員「〜…、ハイ」 とほほほ×××

 



*街中 午後六時二分*


本郷「お?もうこんな時間か。そろそろ帰らなくては…」


………とことことことこ


本郷「隼人、もう用はすんだのか」
一文字「まぁな」
本郷「そろそろ帰ろうか。六時をまわった」
一文字「そう急ぐな。今日は一日、俺に付き合ってくれる約束だぞ」
本郷「これから何処かに行くのか?」
一文字「あのなぁ、本郷。俺達は未成年者じゃないんだぞ」 チッチッチッ
本郷「…もしかして」
一文字「ここんとこ、ゾル大佐がやけに張り切っていたからな。久しぶりに…」 クイ…
本郷「フ。お前も好きだな」
一文字「お前ほどじゃない。実は城から良い店を教えてもらったんだ。今日はそこへ行ってみよう」
本郷「楽しみだな」 わくわく♪
一文字「アイツもなかなか酒飲みだからなぁ」


        ヒソヒソ


シオマネキング「どうやら、飲みにいくらしいな。羨ましい」
ギラーコオロギ「どうせなら泥酔するまで飲ませてはどうだ?そうすればもっと簡単に事も運ぶだろうし」
アブゴメス「そりゃ良い考えだ。…ヴルルルルル…」
モスキラス「誰かその店に紛れ込んであの二人をアオッて来い」
エレキボタル「じゃ、俺が行ってくる。そういうのは得意だ。リュリュリュリュリュ…」
シオマネキング「頼むぞ、アヘアヘアヘ〜」

 




*店内 午後六時四十八分*


     …ゴクゴクゴク


男「ほぅ、君はまだ若いというのに、なかなかやるね」
本郷「それほどでも」  ゴク…
男「どうだろう?ここはひとつ勝負をしてみないか?」
一文字「勝負?飲み比べか?」
男「そう。私もなかなかいける口でね。君となら面白くなりそうだ」
本郷「飲み比べか〜…」
一文字「やるのか?」 ニヤ
本郷「………」 ニヤ
男「どうせなら君も参加しないか?」
一文字「俺?」
男「ああ、三人で―――。どうだ?」
 


     コトン☆


本郷「よし、良いだろう。受けて立とう」
男(エレキボタル)「ふふふ、(上手くいった♪リュリュリュ...)」

 




*店内 午後十一時*


一文字「…う〜ん、もうだめだぁ〜。おやすみぃ〜」

 
         こてん☆


本郷「おい、はやとぉ〜!しっかりしろぉ〜」 ベロンベロン
一文字「…ぐー…ぐー」 ぐっすり
本郷「……おれもねむくなってきた……」

 
        バタン☆


本郷&一文字「…ぐー…ぐー…」
男(モスキラス)「ククク…。やっと…やっと勝ったぞぉ!ブゥゥ〜ヨン〜…」

 
       グラリ…


シオマネキング「おい!しっかりしろ!お前まで倒れてどうする!」
モスキラス「しかし、こいつらつよすぎぃ……。とちゅう、さんかいいれかわったのに…。ウェッ」
シオマネキング「おいおい!…しかしよくやった。ここまで酔っ払っとけば、目を瞑っていても殺せるぞ」
モスキラス「…ブゥゥ〜ヨン〜…、そうだろうともぉ〜…けへへへへ」 グレングレン


                                                             本郷「…それはどうかな?」
                                                       ムク…


シオマネキング「何!?」 ギクッ☆
一文字「どっちかって言うと、お前らの方が危ないんじゃないか?怪人四人ツブれちゃって」まじまじ
シオマネキング「きっ…貴様ら酔いつぶれた筈では!???アヘアヘアヘ〜」
本郷「ふはははは。怪しいと思ったんでな、酔ったふりをしていたんだ」
一文字「三回入れ替わっていた事も知っていた」
モスキラス「あれだけのんどいてよったふり〜???のんでたふりをしてたのかぁ〜????」
本郷「いや、しっかり飲んでたぞ。上手かったな、実に」
シオマネキング「お前ら本当に人間か!?」
一文字「失礼な事を言うな。お前らが弱すぎるんだ」
本郷「うむ、そうだな」
シオマネキング「……………頭が痛い…(涙)」
一文字「さて、本郷。十一時をまわったから帰ろうか」
本郷「そうだな。……ライダー…変身!」
  ↓
1号「むん!」
一文字「変身!」
   ↓
2号「とぅっ」

 
     ジリジリ…


シオマネキング「…げっ(こいつはまずい!)戦闘員!かかれ!」
戦闘員「イー!」
   バッ!
1号「トゥ!」
2号「オィ!」

 

      ドカ バキ ドス どっしーん!


シオマネキング「アヘアヘアヘアヘ〜(汗)」
1号「後はお前だけだ」
2号「覚悟しろ」
 


     ジリジリ…


シオマネキング「くっ…くそ―――!」

 
        ブン!   ひょい☆


1号&2号「ライダー・ダブルキッーク!」
            シオマネキング「ぎゃぁぁぁあああぁぁぁぁあああぁぁ」
                           ドッカァッァアアァァァァアアァァァン!


 


*ショッカー・アジト*


地獄大使「………くっ、またしても………くそ!」


    ドカ… バキ… ドス…  ボク…


ショッカー科学者「あわわわわわ」

 



*帰り道 午後十一時五十五分*


          スタスタスタ…


本郷「何をそんなに急いでいるんだ?一文字」
一文字「ん?急いでいるように見えるか?」
本郷「?ああ」


         スタスタスタ…


一文字「そうか…。まぁ、急いでいると言ったら急いでいるな。時間が微妙だからなぁ」
本郷「時間?見たいTVでもあるのか?」
一文字「そうでは無いが…」
本郷「???」


         スタスタスタ…

 




*本郷邸 午前零時*


一文字「あっ、着いた。うん。OK」
本郷「何を言っているんだ?隼人」

 


                   …ガチャ
            パッ☆
一同「お誕生日おめでと―――♪」

     パンパカパ――――ン☆★☆


本郷「!?」
風見「先輩、お帰りなさい。待ってましたよ」
本郷「志郎!?お前、友達の家に行っていたのでは???」
一文字「大丈夫か、本郷」 ニッコリ
本郷「皆、これは一体…???」 きょとん
一文字「本郷、今日が何日かわかるか?」
本郷「?何日って…」
一文字「ついさっき十二時過ぎたところなんだが…」
本郷「あ!?」
一文字「……。そう、今日は八月十五日。お前の誕生日だよ」
本郷「……そうか。皆…」 じぃ〜ん
風見「先輩、早く入ってください。パーティーの準備はもう整ってますよ」
神「料理も万全!腕によりをかけました!」
結城「余興もありますよ」
アマゾン「みんなデ用意シタ」
城「勿論プレゼントも…」
本郷「プレゼントまで有るのか?!」
一文字「当たり前だ」 パチン☆


  …がちゃ…


本郷「あ!」
立花「お誕生日おめでとう、猛」
滝「おめでとう、本郷」
本郷「おやっさん!滝!」


    くるっ!


本郷「一文字…」
一文字「いいプレゼントだろ?」
本郷「ああ…」


          ワイ ワイ ワイ


本郷「この用意をする為に、俺を一日家から遠ざけたんだな」
一文字「ああ。気付かれんようにおやっさんや滝と連絡をとるのも大変だった」
本郷「誰の思いつきなんだ?」
風見「一文字さんですよ」
一文字「で、志郎が総監督。結城が連絡係、敬介が物資調達係、アマゾン&城がその補佐」
本郷「…もしかして、途中用事があるっていなくなったのは…」
一文字「情報交換。どれ位準備が整ったのか気になってな」
風見「全く気付かなかったんですか?先輩」
本郷「ああ。してやられた」 ハハハ
一文字「しかし、なかなか楽しかったろ?思わぬ連中も現れたしな」
風見「思わぬ連中?」
本郷「ショッカーの改造人間が現れたんだ」
風見「え!?」
一文字「しかも五体も」
風見「ええ!?よく無事でしたね!」
本郷「はははは、まともに動けたのは一体だけだったからな」
風見「????」
一文字「残りの奴らは俺達と飲み比べをして、あえなくダウン」
風見「先輩達と飲み比べ!?そりゃ怪人だって負けますよ」
本郷「まったく弱い連中だった」
一文字「なぁ」
風見「……………」
一文字「何でそこで黙るんだ」
風見「いえ、何でも」 モゴモゴ
敬介「本郷さん。今から城が取って置きの日本酒を開けるらしいですよ」
本郷「何!?今行く」 トタトタトタ…
風見「…………ちなみに聞きますが、どれ位飲んできたんですか?」 おそるおそる
一文字「さぁ?四時間くらい飲みっぱなしだったからな」
風見「………………」
本郷「一文字ぃ!お前も来い。美味いぞぉ〜」
一文字「おお、行く行く」


             トコトコトコ…


風見「……まだまだ飲みそうだなぁ…」 はぁ〜

 





 ◆おわり◆
                                          →『パート2』へ


本郷さんと一文字さんが酒豪に!?個人的にお酒は、本郷・城・一文字の順に強くて、風見・神の両名は一般的にいける口。結城・アマゾンは全く飲めないの希望。

 

 

 

もどる

 

テレワークならECナビ Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!
無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 海外旅行保険が無料! 海外ホテル