最後に笑ったのは、いつだったろう。



戯れしケモノ




『おうおう、皆の衆、よーく聞けい!俺の夢はなぁ!』

『学園長になる事だろう、もう何百回も聞いた』

『んがっ!仙蔵!てめえ俺が今から熱く語ろうというのに…!』

『ああそう』

『何だ、その興味無さそうな返事は!』

『興味がないから』

『仙蔵ー!!』

『まぁまぁ。文次郎、落ち着いて』

『止めてくれるな伊作!』

『あーあ、卒業まであと一年もないのかぁ』

『………』

『文次郎ーが学園長になるってのはよく聞くけどさ、皆は就職どうするの?』

『景松城かなぁ。あそこなら学園とも親交あるし』

『…いったん実家に帰る』

『いさっくんは?』

『僕?僕はどうかな。僕も一度は家に帰って、そうだなぁ。
 薬屋でもしながら、フリーでやっていこうかな』

『薬屋か。そうなったら、俺達の情報屋になってほしいな』

『いいねぇ!で、仙ちゃんは?』

『仙ちゃんは?』

『私?』

『そうだよ』

『私はまだ別に…』

『考えてないってか!?』

『でも仙蔵ならいろいろな所から申し出があるだろうから、
 ギリギリになっても、よりどりみどりだろうね』

『あー、そっか!いいなー、私ももうちょっと頑張っときゃよかった!』

『だけど、卒業したらバラバラになってしまうんだな』

『………そうだな』

『うん…。あっ、でもさ!卒業しても、いつかまたこうやって集まってさ、
 なんかでっかいことしてやろうよ、皆で!』

『皆で?』

『そうそう、実習だって私たち五人で組んだら怖いものなしじゃん!』

『面白そうだな』

『でっしょー!仙ちゃんが計画立てて、いさっくんが潜入して情報送って、
 もんじーと長次が切り込んで、で、私がカッコよく決める!!』

『ちょっと待て、何でお前がいいとこ持ってくんだ!』

『なにいってんの、ぴったりじゃんッ!』

『このっ、小平太!』

『ぎゃー!もんじーに襲われるー!』

『ははは、文次郎、手加減してやれよー』

『……』

『お前らは毎回こうだな、あはは!』





…そうだ、ずっと、前の事だった。







…邂逅するケモノ ケモノの横顔…






テレワークならECナビ Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!
無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 海外旅行保険が無料! 海外ホテル