砂礫の楽園







賢ちゃんと出会った日からずっと。この日を夢みていた。

賢ちゃんの事、守るだけじゃなくて、こんな風に。賢ちゃんをぼくの腕の中に包み込む事。

「ワーム…っん」
賢ちゃんの下着をも、ぼくははぎ取って。新たにぼくの体から生え出した、別の触手で、賢ちゃん自身の先端をくるくると撫でる。瞬間、賢ちゃんの躯がぴくりとしなって。うっすらピンク色に染まった賢ちゃんの頬が愛しく。ぼくは静かに、その頬を舐め上げた。
「賢…ちゃん…」
賢ちゃんの上に覆い被さり、軽く股を開かせ、そこにぼくの体を割り込ます。
「大丈夫だから」
賢ちゃんに口付けしながら。何度か、しなやかな黒髪に爪を絡ませ。賢ちゃんの意識をそらすかのように。ぼくは賢ちゃんの舌を絡め取る。
「っんん」
賢ちゃんの声が、甘くかすれる。半分眠いのか、瞳は閉じられたまま。それをぼくは、少し淋しく感じながらも、賢ちゃんの口内を貪る。そして、開かせた躯の間を、更に広げるよう、賢ちゃんの両膝を立たせ、軽く腰を持ち上げた。
「…ワームモン?」
不安というより、不思議そうな賢ちゃんの声。
「賢ちゃんのことは、ぼくが…」
ぼくの思いが、賢ちゃんを握っている触手に伝わり。それは緩やかな電流へと変わる。
「っあ!」
賢ちゃんの内股が、がくんと震え、腰を持ち上げたことで、露になった、小さな蕾が、ひくひくと。別の生き物のようにうごめいている。ちりっと、細やかな振動による刺激によって、ぼくの体にも、また別の触手が現れて。今までのものより、やや太さのある、その触手の先は、ねっとりと濡れ、緑色のジェルが溢れて出ていた。
「賢ちゃん…」
その蕾の回りを、ぼくは緑のジェルが滴る触手で、くるくると掻き混ぜる。
「あっ!や…」
ぼくの触手の先が、賢ちゃんの中に入った時。賢ちゃんの躯が大きく跳ねた。
「駄目だ。ワームモン。そこは…」
言葉とは裏腹に、くねる賢ちゃんの腰。中はどっくんと熱く脈を打って。ぼくが絡め取っている部分も、さっきより固く、腫れ上がったようになり、先端は、ぼくの触手が出したの液体とは別の液体が、混じり合っている。
「変だよ…ワーム、モン」
吐息混じりの賢ちゃんの声。ぼくは、賢ちゃんの躯の奥まで、触手を伸ばす。
「変って、どんな風に?」
ぐりっと中を押し広げるように、触手を回転させ、粘液が賢ちゃんの体内に染み込ませていく。
「躯が…躯の奥が…」
賢ちゃんは、ぼくの体に足を絡ませ、ぼくの体を自分の方へと引き寄せた。
「助けて、ワームモン」
賢ちゃんの腕がぼくの首に回されて。うるみを帯た瞳が、やっとぼくの姿を捕える。けれど、そこに映っているのは、ぼくらの知っているぼくではなくて。昆虫型デジモンであることには変わらないようだけど。より、「ヒト」に近い形態で。
それが証拠に。
「賢ちゃん、ぼくどうしたら?」
くちゅくちゅと、淫らな音を立てている部分の触手を中で掻き混ぜ馴染ませて、軽く抜き指しする。
「あ。っん…」
賢ちゃんの背中がその度に、ぞくっと震えるのが伝わって。すでに荒い息を吐く賢ちゃんの胸は、呼吸のたびに大きく上下している。その胸の上にある、可愛い飾りは突起していて。ぼくは吸い寄せられるように、片方を口に含み、舌先で転がす。賢ちゃんの奥まったところに、きゅっと力が入り、ぼくの触手に絡んでくる。
「賢ちゃん…」
もうしばらく、賢ちゃんの躯のあちこちを。
しなやかで弾力のある二の腕だとか。肘間接の薄い皮の辺りとか。なめらかな脇腹のラインに沿ってだとか。おへその回りも。みんなみんな、舐め回して。その時の賢ちゃんの躯の反応。肌の色、、表情、声。すべてを、味わいながら、眺めていたいけど。

でも、ぼくの方も。さっきまた、進化して、現れたモノが、それを許さないみたいで。

ぼくたちデジモンはデジタマから産まれる。だから、人間みたく、生殖機能は持つ必要はない。だけど。 ぼくの体の奥底から沸き上がる感覚を、もうこれ以上、押さえて置くことなんて、ぼくにはできそうもない。そして、そのエネルギーはすべて、ぼくの中心に集まっていた。

「力、抜いて」
するすると、賢ちゃんの中に入っていた触手を抜き出す。
「んっ…」
抜き出した時の摩擦で、また賢ちゃんの躯が小さくくねる。賢ちゃんの手が、空で何かを掴むようにもがいている。
「好きだよ。賢ちゃん…」
賢ちゃんのその手を掴み、ぼくは賢ちゃんの蕾に。












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