「僕は、チャーシュー麺を・・・・・」
手にしていたメニューをカウンターに置きながら、あなたが注文をすると、カウンターの中から店主が、
「あいよ!」
元気に返事を返して、調理を始めた。
あなたはカウンター越しに、店主の動きを見ている。
鍋で麺を茹でている間に、どんぶりを温めて、醤油ベースの鶏ガラで取ったスープを入れる。
どんぶりの準備をしつつ、店主は額に汗を滲ませながら、鍋の様子を注意深くチェックしている。
店主はタイミングを見計らって、鍋から麺を上げると、湯切りをしてどんぶりに入れた。
麺の上にシナチクともやし、ねぎ、そしてチャーシューをたっぷりのせて、チャーシュー麺の完成だ。
「はい、チャーシュー麺、おまちどうさま」
熱いですから、気をつけて・・・・・店主が笑顔で、あなたの前にチャーシュー麺を置いた。
ボリュームがあるな・・・・・たっぷりと飲み食いした後に食べられるかな・・・・・?
あなたは、チャーシュー麺を一口食べた。
美味い!!
あなたはガツガツとチャーシュー麺を食べていた。
たっぷりとのったチャーシューも、麺とスープも、あなたの胃袋に収まっていく。
両手でどんぶりを持ち上げてスープを飲み干し、どんぶりをカウンターに置いたその時、あなたの視界が揺らいだ。
あなたは、クローゼットの前で着替えをしていた。
パジャマを脱いで、セーラー服に袖を通して、青いスカーフを結んだ。
濃紺のプリーツスカートを履いて、純白のハイソックスを履くと、女子中学生の完成だ。
チャーシュー麺を食べたあなたは、メガネをかけたボブカットの黒髪の女子中学生になってしまった。
<感想やカキコはこちらへ>
<作者【管理人】へメール>
<短編小説のページへ>
<Books Nigeuma TOPページへ>