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高校を卒業して数年が経つが、青年は久しぶりの『高校の授業』を楽しんでいた。
授業そのものは、彼が高校生だった頃と変わりはない。
だが今日の彼には、その授業が新鮮に感じられた。
なぜだろう?
周りが女の子ばかりだからなのか・・・・・・?
それとも、自分が女の子の姿になったからなのか・・・・・?
休憩時間には必ず、青年のそばに葉月がやって来た。
すると、クラスメイト達が集まってきて、椅子に座ったままの青年は、『女子高校生に取り囲まれる』という、世間の男性達ならば羨むような状況になった。
普段の青年ならば、この状況を男性達と同様に楽しんでいただろう。
しかし今日の青年は、ずっと前からそうだったかのように、クラスメイト達との他愛のないお喋りを楽しんでいた。
昼休み、葉月達と一緒に学生食堂で昼食を食べ終えた青年に、葉月が言った。
「玲奈は、しっかり食べたわね」
「まあね」
青年は、笑って答えた。
昨日までと同じくらいの量を取って、皆に驚かれたが、身体が変わってしまったためなのか、残してしまっていた。
それでも彼女達の5割増しで食べていたかもしれない。
「大丈夫なの?」
「どうして?」
「だって、この後の授業は体育だよ?」
「エッ?!」
空になった食器が載ったトレーを持ったまま、青年は呆然とした表情で葉月達を見つめていた。
チャイムの音が校舎に反響するように聞こえている。
5時間目の授業開始5分前を知らせる『予鈴』だ。
生徒達は、それぞれの教室へ。
あるクラスは音楽室へ。
またあるクラスの生徒達は理科室に向かって歩いて行く。
そして、『青年のクラス』の生徒達は、教室から体育館に向かって移動を始めた。
クラスメイト達が、お喋りをしながら教室を出ていく。
そんな中で、青年だけが自分の席で、まるで石像のように動かなかった。
いや、動けなかったのだ。
「玲奈?」
葉月が青年に声をかけたが、青年は自分の席に座ったまま動かない。
机の上には、スクールバッグが置かれているが、その中から『授業に必要な物』を取り出そうともしていないようだ。
そんな青年=玲奈の様子を見て、葉月は笑いをこらえながら彼女に歩み寄った。
「玲奈、どうしちゃったのよ♪」
授業が始まっちゃうよ・・・・・葉月が明るい声で尋ねると、
「ボクは・・・休む・・・・・」
青年は、視線をバッグの中に向けたまま言った。
バッグの中には、袖口に濃紺のラインが入った体操服と濃紺のブルマが入っていた・・・・・自分自身では、入れた記憶がないのに?
『男なのに』ボクはこれを着て体育をするのか?
確かにTSF小説では『お約束』の場面だが、自分が女子更衣室で体操服に着替えるなんて・・・・・。
思いを巡らす青年の小さくなった手を、葉月が握った。
青年の目を見つめながら、彼女は明るく笑った。
「さあ、行こう♪」
なぜだろう?
その笑顔を見ていると青年の中から不安が消えて、それが『あたりまえ』のように感じられてきた。
青年も微笑むと、
「うん!」
体操服の入った袋を手に立ち上がる。
「玲奈は、笑顔がいいね」
葉月に言われて青年が振り返った。
「やっぱり玲奈は、かわいい女の子だね♪」
青年は突然、またあの感覚を感じた。
下腹部から背筋、そして胸の先端に感じる甘い感覚を・・・・・。
青年は懸命にその感覚に耐え、何も無かったかのように笑った。
二人は教室を出て、廊下を歩いて行く。
朝の登校の時には背中を丸めて歩いていた青年だったが、今は背筋を伸ばして歩いている。
スカートが足を撫でる感覚も、ずっと以前からそうだったように『あたりまえ』に感じていた。
そんな青年=玲奈の横顔を、葉月は微笑みながら見つめていた。
二人はお喋りをしながら体育館にやって来た。
葉月は『ある部屋』のドアノブに手を伸ばし、何かを感じたのか、後ろを振り返った。
そこには当然、ついさっきまで楽しく話をしていた青年がいる。
「どうしたの?」
葉月が少し笑いを含んだ口調で尋ねると、
青年は、少し青い顔をして葉月に、
「やっぱりボクは、この授業は休むよ」
ボクが女子更衣室に入るのはダメだ・・・・・そう言いはる青年=玲奈に葉月が、
「今日の玲奈は、ちょっと変だよ。『いつも』みんなと一緒に着替えているじゃない」
「?!」
まただ・・・・・あの感覚が青年を襲う。
自分でも気がつかないうちに手が胸やスカートに伸びそうになる。
思わず唇を噛んでおさまるのを待った。
再び葉月に視線を向けた。
葉月が明るい微笑みで頷いた。
葉月がドアを明け、『二人の女子高校生』が更衣室に入った。
更衣室に入ると、葉月に促されて彼女の隣のロッカーの扉を開けた。
周りを見回すと・・・・・?
「・・・・・」
なぜだろう? 急に息苦しくなってきた。
昨日までの青年ならば、その理由は直ぐにわかったはずだ。
なぜなら、彼入る場所は男性ならば入ることが許されない『女子更衣室』。
そして周りでは女子高校生達が、青年の事を全く気にすることなく着替えをしているのだから・・・・・・。
「玲奈、どうしたの?」
顔が赤いわよ?・・・・・そう言って声をかけてくれた葉月に視線を向けると、
「?!」
そこには、白い下着を身に付けただけの葉月がいた。
見てはいけない姿を見てしまった・・・・・そんな思いが渦巻いて青年=玲奈の顔が、ますます赤くなる。
「玲奈、早く着替えないと授業が始まるわよ」
顔を挙げると、着替えを終わった体操服姿の葉月が、突っ立ったままの青年を不思議そうに見ていた。
気がつくと他の生徒達は、既に着替えを終えたらしく、更衣室にいるのは葉月と青年だけだ。
青年の白く細い指が、スカートのホックにかかった。
青年は、大急ぎで着替えを始めた。
「今日は大活躍だったね♪」
葉月が青年に、明るい声で声をかけた。
二人が並んで歩いて行く。
体育の授業、ぼんやり見ているだけだった青年=玲奈を、みんなで『引っ張り出して』くれた。
青年にすれば、『女の子の体を意識したくない』から授業にはあまり参加したくはなかったのだが、結果的には『男の子の闘争本能』に火がついて、大活躍をすることになったのだが・・・・・。、
「初体験ばかりだったからな・・・・・」
「初体験?」
葉月が首をかしげながら、青年を見ている。
青年は苦笑いをしながら、
「なんでもない・・・・・」
「変なの」
二人が笑う。
放課後、すっかり日が暮れた街を、二人が歩いて行く。
今日は初体験ばかりの一日だった・・・・・青年は思った。
女子高校生としての登校。
久しぶりの授業と、学生生活。
まさかの女子更衣室での着替えと、体育の授業・・・・・あの授業のおかげで、この『玲奈の身体』への違和感がすっかり無くなってしまった。
授業後の着替えでは、バスケットボールでの活躍を冷やかされて、着替え中に胸を触られたりして困ったが・・・・・。
一日の『授業』が終わり帰り支度をしていると、横に座っている葉月が不思議そうに言った・・・・・青年=玲奈は、チアダンス部の部員だと云うのだ。
「練習に行こう」と葉月に言われて、青年は困惑した。
高校野球のスタンドで観るチアは『応援の華』だ。
しかし、『男である自分が、女の子が着るチア衣装を着るのか?』、たとえ今は、女の子の身体だったとしても。
その時、葉月が言ったのだ・・・・・いつも一緒に行っているじゃない・・・・・と。
その瞬間、青年=玲奈の中で、また何かが変わった。
葉月と一緒に部室へ行った青年は、チアの衣装に着替えた。
チアの衣装は、玲奈の健康美を引き立ててくれていた。
元気な笑顔で『いつものように?』チアの練習を終えた青年=玲奈は、部員達と一緒にケーキを食べに行った。
昨日までと同じようにコーヒーをブラックで飲もうとした青年=玲奈を、葉月や部員達は不思議そうに見ていた。
結局、いつも飲んでいたブラックコーヒーなのに、今日は苦くて飲めなかったのだが。
葉月は笑いながら言った・・・・・「やっぱり、玲奈は天然だね」と・・・・・。
ケーキショップを出ると、日はすっかり暮れていた。
部員達と別れて、今は葉月と二人で歩いている。
コンビニの前を通ると、四つ角を曲がって・・・・・そこで青年は立ち止まった。
青年の視線の先には、どこにでもある電柱がある。
そこに取り付けられた街灯は、まるで瞬きでもするように点滅している。
青年=玲奈の中で、慌ただしい一日を過ごす事で忘れかけていた光景がフラッシュバックした。
点滅する光に浮かびあがる、まるで生きているような制服・・・・・それがボクに・・・・・?!
「どうしたの?」
葉月が青年の顔を覗きこんだ。
そして、悪戯っぽい微笑みをうかべると。
「昨日のこと、思い出しちゃったかな?」
青年=玲奈は、恐ろしいものを見るような眼差しで葉月を見つめていた。
青年が凍りついたような視線を葉月に向けている。
葉月は微笑みを浮かべたままで、
「やっぱり、昨日の夜のこと、思い出しちゃったのね」
「なぜ・・・・・君が・・・・・?」
昨夜のことを・・・・・尋ねようと思うのだが、青年は言葉が出なかった。
「なぜって・・・・・?」
葉月が悪戯っぽい目をして笑った。
学校で一緒に授業を受けていた時には、青年は葉月の笑顔は可愛いと思っていた。
しかし今は・・・・・その微笑みに『不気味さ』を感じていた。
葉月が一歩ずつ青年に歩み寄る。
青年は逃げようと思うのだが、なぜか身体を動かす事ができなかった。
葉月は、彼女の吐息を感じられる程の近くまで歩み寄ると、
「女の子になって、一日を過ごしてみて・・・どうだったかな?」
楽しかったでしょう?・・・・・葉月が微笑んだ。
「なぜ君が、昨夜の事を知っているんだ?!」
青年は凄みを効かせて葉月を問い詰めた・・・・・つもりだったが、かわいらしい女の子の声では迫力がない。
葉月は青年を指さすと、笑いながら答えた。
「だって・・・・・その制服は、わたしが置いたのよ・・・・・」
青年=玲奈は、スクールバッグを手にしたまま、その場に立ちつくしていた。
葉月の言った事を理解しようとしていた。
わたしが置いた?・・・・・どういう事だ?・・・・・仮にそうだったとしても、制服を着ただけで女の子になってしまうなんて?!
青年=玲奈の頭の中で、いくつも疑問符が渦巻いている。
「理解できない・・・・・と言った感じかな?」
葉月が微笑みを浮かべ、首をかしげた。
葉月は空に浮かぶ月を見上げながら、
「わたしは魔法使いの末裔なの、でも人間の世界で暮らしていると、『異性のエナジー』を吸収しないと人間と同化してしまって、魔力が無くなってしまうの」
葉月が青年=玲奈に視線を向けた。
「『女性化の魔法』をかけた制服で、あなたの『男性のエナジー』をもらった・・・・・あなたのエナジーは、わたしにとっては予想以上に美味しかったわ・・・・・」
そんなにかわいらしい女の子になっても、『男の心』を保っているなんてね・・・・・。
葉月の瞳に、怪しい光が宿った。
青年=玲奈が後退りする。
「さあ、わたしにエナジーをくれない?」
あなたの『一番美味しいところ』・・・・・男性の心を・・・・・。
葉月が右手をスッと上げて、青年=玲奈に向けた。
「さあ、身も心も女の子に・・・・玲奈になりなさい!」
次の瞬間、葉月の右手から赤い光が放たれた。
「・・・・・?!」
光に包まれた青年=玲奈の周りから街の景色が消えて、白い靄がかかったような『光の空間』になった。
あの時と同じだ・・・・・青年は思った。
昨夜、制服に『襲われた』あの時と・・・・・。
違うのは、今の青年は女の子・・・・・玲奈の身体で、高校生の制服を着ていることだが・・・・・。
立っているのか、寝ているのかもわからない感覚・・・・・昨夜とは違うのは、この空間に甘い香りが漂っている事だ。
良い香りだ・・・・・青年は思った。
この香りに包まれていると、心が落ちついて身体もリラックスできる。
青年は、そう思っていたのだが・・・・・。
「・・・・・?」
なんだか身体が・・・・・?
青年は身体に『違和感』を感じていた。
しかし、それは青年が昨夜、体感したようなそれではない。
何だかんだ下腹部のあたりが・・・・・。
そう思った瞬間、青年=玲奈のかわいらしい唇から、悩ましげな吐息が漏れた。
無意識のうちに、太腿を擦り合わせていた。
『玲奈・・・・・?』
「・・・・・?!」
怒鳴りつけてやりたい・・・・・青年は『怒りをこめて』葉月に怒鳴った。
はずだったのだが・・・・・?
「・・・・・ど・う・・して・・・・・?」
青年の唇から出たのは、怒鳴り声ではない。女の子の悩ましげな甘い声だ。
『玲奈、どうかな?』
葉月の笑いを含んだ声が聞こえる。
『それが今のあなた・・・・・あなたは女の子、玲奈なんだよ♪』
「ち・・ち・・・がう・・・・・」
甘い吐息をもらしながらも、青年の男の心が懸命に抵抗した。
「ぼ・・・ボクは・・・・・?!」
『こんなに女の子をしているのに、ボクなんて言ってはダメよ♪』
次の瞬間、
「クッ?!」
青年にの身体が思わず仰け反った。
身体全体から脳細胞に伝わる『甘い刺激』・・・・・それが急に強くなったのだ。
『あなたは、女の子♪』
葉月の甘い声が、青年=玲奈に女の子である事を強いていく。
「わ・・・・・わた・・・し・・・・・」
青年=玲奈の心が抵抗する。
それが葉月の『力』を強くすることになってしまうのだが・・・・・。
『貴女は、誰・・・・・?』
青年=玲奈が歯を食い縛り、懸命に耐えていた。
「わ・・・・・わたし・・・は・・・?」
その時、
青年の身体から青い光が、吸い込まれるように宙に消えていった、
「わたしは、『玲奈』!」
玲奈は身体を震わせて、動かなくなった。
やがて、彼女からはかわいらしい寝息が聞こえてきた。
朝
ベッド脇のテーブルに置かれた目覚まし時計から、アラームの音が聞こえてきた。
ベッドの中から白い腕が伸びると、目覚まし時計を探りあてて、スイッチを切った。
部屋に日々いたアラーム音が止まり、部屋が静かになった。
白い腕がベッドに戻っていく。
しばらく経つと・・・・・。
「よし!」
勢いよく布団をはねのけて、女の子が起き上がった。
窓にかかったカーテンを勢いよく開けると、部屋に朝の光が飛び込んでくる。
彼女は窓の外・・・・・空を、そして街を見ると、
その顔にかわいらしい微笑みを浮かべた。
玲奈は窓を離れて身支度を始まった。
紅茶を入れ、トーストを焼いて朝食を済ませると、顔を洗い、鏡の前で髪を整えていく。
髪を整えると、リップを塗ると・・・・・彼女が手を動かす度に、鏡に映る『玲奈』の魅力が増していくことに、彼女は満足していた。
ピンク色のパジャマを脱いで、慣れた手つきで新しい下着を身につけた。
真っ白なブラウスに袖を通してボタンを留めて、ブルーのチェック柄のプリーツスカートに白い足を通す。
ウエストまでスカートを上げるとファスナーを上げてホックを留めた。
リボンタイをつけて濃紺のハイソックスを履き、最後にハンガーからブレザーの制服を外して袖を通した。
玲奈は姿見に視線を向けた。
そこには制服姿の女の子が映っている。
制服の上着を着ていても分かる胸の膨らみ。
キュッと引き締まったウエスト。
ブルーのチェック柄のプリーツスカートから伸びる健康的が白い太腿から続く脚線美と濃紺のハイソックスが生み出す『絶対領域』。
その『美少女』が自分であることに、玲奈は満足していた。
「よし♪」
玲奈はにっこり笑うと、机に置いていたスクールバッグを手に部屋を出た。
玲奈が朝の街を歩いて行く。
街を行き交う男性達の視線が、玲奈に集中する。
昨日までの彼女ならば、男性たちの視線に気がつけば背中を丸めて俯いていたはずだ。
しかし・・・・・今は違う。
朝の陽射しがまるでスポットライトのように彼女を照らし、彼女は背筋を伸ばして街を歩いていく。
彼女とすれ違うサラリーマンや、制服姿の男子学生は、ある者は感嘆のため息を、そしてある者は振り返り、視線で彼女の後姿を追いかける。
彼女とすれ違う女性たちは、微かな嫉妬や憧れの混じった視線を彼女に向けている。
玲奈はバス停で、バスを待つ人たちの列の後ろに並んだ。
制服のポケットから、スマートホンを取り出してチェックをする。
連絡は入っていないようだ。
彼女が手にしていたスマートホンをポケットに戻した。その時、
「?!」
誰かが彼女にぶつかった。
何かが落ちた音。そして、
「アッ、ゴメン!」
声が聞こえた。
玲奈が視線を落とすと、歩道にスマートホンが落ちていた。
彼女が細い指で拾い視線をあげると、そこには肩から大きなスポーツバッグを下げた制服姿の男の子が立っていた。
スポーツバッグには、この辺りで有名なスポーツ強豪校の名前がプリントされている。
彼は、どうやらサッカー部員のようだ。
「ありがとう!」
男の子がさわやかな笑顔で玲奈を見ている。
「アッ・・・・・はい・・・・・」
玲奈は、慌てて青年に拾ったスマートホンを手渡した。
「ありがとう!」
男の子は笑顔を浮かべながらもう一度お礼を言うと、玲奈の手からスマートホンを受け取った。
男の子と玲奈の指が、微かに触れ合った。
玲奈の頬に赤みがさし、胸の鼓動が僅かに速くなった。
エンジン音が近づいてくる。
バスがスピードを落として玲奈たちの前で止まり、ドアが開く。
先頭の人からバスに乗り込んでいく。
「さあ、行こう・・・・・」
男の子が玲奈に声をかけ、二人がバスに乗った。
ドアが閉まり、バスが朝の街を走り出す。
バス停の近くのビルの屋上で、制服姿の女の子が手すりに座って二人の様子を見守っていた。
「これで『彼』も、すっかり玲奈だね♪」
彼のエナジーのおかげで、わたしの魔力も回復したし・・・・・感謝だね。
彼女の顔に微笑みが浮かんだ。
エナジーをもらったお礼に、あなたには魔法をかけておいたんだよ・・・・・どんな魔法かは、これからのお楽しみ・・・・・ね・・・・・。
葉月は笑顔を浮かべ右手を上げた。
光が彼女の手に集まると、それはバトンになった。
葉月がバトンを振ると、光が葉月の体を包み込み、彼女の姿は光と共に消えていった。
気まぐれTSF 第2話
(おしまい)
後書き
作者の逃げ馬です。
Atter0123さんのくれた『応援カキコ』から始まった『気まぐれTSF』が、ようやく?完結しました。
書き手としては好きなジャンルの『魔法使い』の魔力アップネタを使ってみました。
気まぐれの割にはボリュームが60KBと、長い作品になってしまいました(笑)
これからは『小型・軽量・コンパクト』なストーリーに挑戦してみようかな?(^^)
長編作品も控えています。
これからも、よろしくお願いします
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