『Pi・Pi・Pi・Pi・PI・・・・・!』
右手のタイマーから大きなアラーム音が辺りに響く。
あなたは右腕のタイマーを手で抑え込んで音が漏れないようにしようとしたが、それくらいでは音は収まらない。
歩き去ろうとしていた美女が、音に気がついてあなたに向かって走り出した。
それに気がついたあなたも走り出す。
『Pi・Pi・Pi・Pi・PI・・・・・!』
音は止まらない。辺りに響き続けている。
「アッ?!」
あなたの正面からは、別の“鬼”が・・・?
彼女が微笑み、手にしたカードをあなたに・・・。
「ウワ〜〜〜ッ?!」
『ボン!』
赤い閃光と、白く輝く光の粒があなたを包む。
「なんだ?!」
あたりの景色は白く輝く光で見えなくなった。
戸惑っているあなたは、自分の体の変化を目にすることになる。
真っ平らだったぬ根には、二つの豊かな胸のふくらみができて、ウエストは抱きしめると折れそうなほど細くなってしまった。
散髪をしたばかりだった頭は、艶やかなショートカットの黒髪になってしまった。
「まさか・・・」
シャツは白く柔らかなブラウスに変わり、ズボンの二本のトンネルは一つにまとまって、膝の上まで短くなり、紺色に変わっていた。
履いていた靴は黒いパンプスになり、ブラウスの上からスカートと同じ、紺色のジャケットを着せられた。
「これって・・・?」
変化に戸惑うあなたを、眩い光が包んだ・・・。
「・・・」
誰かがあなたの体を揺すっている。
「?!」
体を起こすあなた。 窓から差し込む光が眩しい。
「駄目よ優子・・・居睡りなんてしたら」
起こしてくれた女の子が、クスクスと笑っている。
「ゴメン・・・」
恥ずかしさに頬を染めるあなた。
「さあ、一緒に会社訪問に行こう!」
彼女に促され、あなたもトートバッグを手に立ち上がる。
そう、あなたはリクルートスーツに身を固めた女子大生になってしまった・・・・。
GAME OVER
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