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秋が過ぎた。
冬が過ぎ、春を過ぎる。
新一は元の身体を取り戻した。
彼が永遠から抜け出す瞬間を目の当たりにした平次は、其処へ至るまでに力を尽くせた事が只嬉しかった。
無理に引っ張られた時間を縮めるように、互いが互いを確かめるように。
電話。メール。訪問。それらを頻繁に介して二人はより近付いた。
傍から見れば、仲の良い親友だ。
なんとなく馴染まない言葉だけれどそれに似ているとは思う。
居心地の良くて、不安定な、関係。
互いに、あのキスの事には触れないままの。
そして、夏。
Four Seasons Story II ”サイレントサイレン”
幕間 「たけくらべ」 -From autumn to summer-