運命の別れ


「ねえ、急にあらたまって話ってなによ？」
「うん…実はさ」
「ええ」
「なんていうかさ、すごく言いにくいんだけどさ」
「何よー　ハッキリ言いなさいよー」
「俺たちさ、このままじゃいけないと思って」
「え？　急になに言ってんのよーもう」
「いや、だからさ、その…俺たち別れたほうがいいんじゃないかって」
「ちょっと、本気なの？」
「…ああ」
「何、私と一緒にいるの飽きたって言うの？」
「いや、そうじゃないんだ　でも…」
「信じられない！　ずっと一緒にいようって言ってたじゃない！」
「ごめん。　でもこれは　そう…運命のようなものなんだよ」
「どういうことよ」
「だから俺たち2人が別れるって事は、はじめから決まっていたことなんだよ」
「何言ってんのよ、そんなんじゃ納得できないわよ」
「でも…俺たち一緒じゃ意味が無いんだ。存在意義が無いんだよ」
「そんなのどうだっていいじゃない。意味とか存在意義とか」
「ああ、でもだめなんだよ。」
「何がだめなのよー」
「もう時間が無いんだ」
「何言ってんのよ。いやよ、私絶対別れないからね」
「そんなこと言ったって…」
「いや、絶対にいやー」
「だめだよ、もう時間が…　　うっ」
「きゃあー」




「パキッ」

「あーあ、もう、またきれいに割れなかったよ。この割り箸。」