竹内里美 詩のページ

 

遠くの空見上げ 逆上がりをしてる

クッキーがポケットからこぼれた。「あ〜!」

あの娘がくれたクッキー ポケットに入れて大事にしてたのに

食べない内からハトとアリさんのディナーになった

太陽が静かにおりてゆく 珍しく今日は七色の光を発してる。

ぼくは少し悲しくなってころんでしまった。 石ころにつまずいて・・・

でも僕は立ちあがらず チョコとバニラのクッキーを

アリさんがいそいそ運んでるのをいつまでも見つめていた

七色の夕暮れとけてく

ぼくはなんとなく情けない自分に なぜか愛しさを感じていた

いつも持ってる水筒は 少し麦茶が残ってるから

ふいに立ちあがり 麦茶を息もつかせずのんで

涙一粒だけこぼして 明日にあの娘にあやまる

やさしい言葉 考えていた

ママがごはん作ってるにおいがする

なんとなく一人で どろのついた半ズボンをはたきながら

ぼくのピンク色の いやホワイトピンクの色したおうちに 帰っていく

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