マルディアストラベラーズガイド ++ ブルエーレ ++
さて、すっかりマルディアス観光案内と化している ミリアム編 ですが、これがなかなか難しくて楽しい作業です(笑)
そもそものきっかけは、大事典に、「ブルエーレはブドウ酒の名産地」と書かれていた事でした。
ブルエーレはブドウ酒の名産地でもあり、収穫時期になると、町はブドウ酒の香りでいっぱいになる。
ハーブを混ぜた特殊なブドウ酒の製法を伝えたのも、シリルの神官だと言われている。
ブドウ酒の名産地!
町中に漂うブドウ酒の香り!
なんてなんて魅惑的なんでしょう!
ブドウの収穫期といえば、当然、収穫祭です。
収穫祭! つまり、新酒! ヌーヴォー♪♪♪
きっと「ブルエーレ・ヌーヴォー」なんてものがあるに違いありません。
収穫祭には、ブドウ農家のジュゼッペさんとかマリオさんとかが、丹精込めたブドウから作った、フレッシュでフルーティーな、ぴちぴちと舌の上で跳ねるような、飲み干すとグラスの底にブドウの繊維が残るような濁りの新酒を、「おお、シリルの恵みよ〜!」とか言いながら、バカみたいにがばがば飲んでるに違いありません。
きっと町の周りはブドウ農家さんだらけなのでしょう。
もしかしたら、それぞれに小さなワイナリーを抱えているかもしれません。
それで、ワイナリーの中で一番出来のいい新酒を、シリルの神官が、オウルのところに奉納に行ったりして。
新酒と一緒に、女達が作った、ブドウのたっぷり入ったお菓子・・・でかい石焼釜で焼いた、ブドウ酒をたっぷり沁みこませた重厚なパウンドケーキとか、ブドウの実とジャムがどっさり乗ったフレッシュなパイとか、・・・も、一緒に持って行ったりなんかして。
きっと、クローディアは、毎年それをすごく楽しみにしてるんじゃないかな。
2002,10,10
このコラムは日記で書いたものを加筆修正して載せています。
各コラムの文末についている日付は、日記での発表日です。