○ 幸せ剣豪 ○
【7】
「や、あ…、や────アアッ!」
さっきっからサンジは喘ぎっぱなしで、ゾロは、なるほどなあ、と感心する事しきりだった。
首尾よくサンジを縛り上げたあと、ゾロは、さて、と手始めに、自分もさんざん弄くられた乳首に喰らいついた。
自分は擽ったいだけだったが、サンジはやけに乳首にこだわっていたから、きっとサンジは乳首を苛められるのが、好きだ。
男の肌なんてどこをどう触っていいのか、触っていいのか悪いのかさえわからなかったゾロは、だからサンジの肌もろくに触れずに、結果、『前だけ擦りゃそれでいいと思って』たのだが、ゾロが思うよりずっと、ゾロはサンジにあれこれやってよかったらしい。
そうとなればまずは乳首だ。
なんのことはない。ずーっと触ってみたいと思っていたのだ。
すべすべした肌の上に、つんと乗った、小さなピンクの乳首に。
見るからにうまそうだ。
舌でべろーっと舐めてやると、サンジが「あんっ」と可愛い声を出した。
うお、可愛いーと思って顔を見ると、女の子みたいな声をうっかり出してしまったのが相当恥ずかしかったのだろう、耳の端っこから首の付け根から、夜目でもわかるほどに真っ赤になっていた。
ご満悦のゾロは、犬みたいにサンジの乳首を舐めまくった。
舌先でころころ転がすように舐めてやる。
「っふッ…! あ、あッ…アッ! アッ。」
ぷにぷにと柔らかかったそれは、あっという間に固く尖った。
それをくすぐるように舐めるだけで、サンジの体はびくんびくんと震え、せつない声をあげる。
試しに、その小さな堅い尖りを、きゅっと噛んでみた。
すると、「ひんっ」という啼き声がして、もうすっかり勃ちあがりきっていたサンジのペニスから、とろっと蜜が零れ落ちた。
うおっ? 俺、乳首だけでイかせた? とか、ゾロは一瞬狂喜したけれど、零れたのは半濁で、射精というより先走りに近いようだった。
なぁんだ、と思いつつ、こりゃあもしかして、乳首でイクかもしれねぇなあ、ともちょっと思った。
それほどサンジの感度は良かった。
小さな乳首を舐めても噛んでも吸っても、サンジは喘ぐ。
こんなに敏感と分かっていたら、もっと早く舐めてやってたのに。
サンジの肌は舐めがいがある。
なにしろ顔を寄せると肌からはいい匂いがするし、舐めるとなんだか甘いような気がする。
どこを舐めてもサンジはびくびくと震えるし、可愛い声で啼く。
そういや貧乳の方が感度がいいっつうもんな。
それで言うなら、ゾロは胸筋のおかげでサンジよりはだいぶボインだ。Cカップくらいなら余裕であるような気がする。
それに比べてサンジはなんかもう皮膚の組成からして薄い感じだ。
なんというか、薄皮一枚下は、ほんとにもう粘膜、という感じで、ありていに言うとエロい。
そりゃもうエロい肌をしている。
これを舐めていい、とお墨付きを貰ったのだから、ゾロはもう思う存分舐めたりしゃぶったりした。
歯を立てて、強く、音を立てて吸ってみたりもした。
「アアッ! アッ! う、あ…ッ! ん…ッ!」
そうするとサンジは、信じられないほど甘い声をあげはじめた。
なるほど、やみくもに突っ込んでた時と、声が全然違う。
さっきゾロをたらしこもうとしてた声とも全然違う。
なんつーか、もう、とにかく、甘い。エロい。
ゾロのちんこにびんびんくる。
白い肌が薄く赤く色づいて、ふるふると震える。
どういう生きモノだ、これは。
俺は乳首舐められたくらいでここまで悶えなかったぞ。
乳首だけでイキやがらねぇかな、と思って執拗に乳首責めをしたが、さすがにサンジは、イキきれないでいるようだ。
とろとろととめどなく蜜は溢れるが、射精にまでは至らない。
だが張り詰めたちんこは、もう限界っぽくて、見てて痛々しい。
乳首はまだまだ開発の余地があるな、とか思いながら、ゾロは、乳首を解放してやって、今度はサンジのちんこを口に含んだ。
「んんッ!」
男のちんこを舐めるってのはどうなんだろう、と思ったが、サンジのそれは、可愛いピンク色で、すんなりとしてぷるんとしてて、口に入れるのに、あまり抵抗はなかった。
というか、むしろ、舐めてみてぇと思わせるというか。
さっきサンジが俺のちんこ咥えた時は、やたらとカリ首を舐めてたな、と思いながら、カリの周りを舌で擦るようにすると、途端にサンジの体ががくがくと震えた。
「ひあああッ!」
あ、と思う間もなく、ゾロの口の中でそれが弾けた。
うわ、早ェ。
「あ、…っふ、…ゥ…ッ!」
ひくん、ひくん、と震えながらサンジはゾロの口の中に吐精する。
いきなり口の中に出されてゾロは驚いたけれど、反射的にそれを飲み込んでいた。
サンジが自分の口の中でイッた、というのがやたらと嬉しかった。
それにも増して、イク時のサンジの可愛い事といったらない。
いや、もちろん、サンジの射精するところは以前にも見た事があったし、その時のエロ可愛さは充分承知していたが、今回は、前戯が長かったせいか、俺がイカせてやった、という達成感も相まって、それはもう格別な可愛らしさだった。
とはいえ、精液という奴は、けっこう飲み下しにくい。喉に残る。
さっきこいつ、酒かっくらってたよな。どこだ?
辺りを見回してそれを見つけ、ゾロはラッパ飲みであおった。
なんだこりゃ、ブランデーか? うまいな。
これをこいつは人の腸に流し込んでくれたわけだな。
全く、なんてことしてくれやがる。
サンジに酒を流し込まれたゾロのケツは、まだじんじんと熱い。
受けに目覚めたらどうしてくれる。
あくまでゾロは、あんあん言わせたいのであって、あんあん言いたいわけではないのだ。
…きっちりお返しはしないとな。
ぐび、とゾロはブランデーを口に含んだ。
しかし、ゾロよりだいぶ酒に弱いサンジの事だ。腸に酒など流し込んだら、恐らく昏倒してしまうだろう。
それでなくてもさっきからずいぶん呑んでいるようだ。
────酒呑んだ舌で舐める程度でいいか。
ごくりと口の中のブランデーを嚥下して、ゾロは、吐精後の気だるさに身を任せているサンジを、ころんとひっくり返した。
右の手足、左の手足をそれぞれ縛られているから、うつ伏せにすると、顔を床につけて、尻だけを高く上げた格好になる。
ケツの孔から裏筋まで丸見えだ。
「ゾ、ロ…ッ! てめ…!」
さすがに恥ずかしいらしくて、サンジが体勢を変えようとするのを押さえ込んで、白い尻たぶを鷲掴みにした。
その途端、ひくんっとサンジの体が竦む。
サンジの尻は本当に手触りがいい。
丸くて引き締まっててなめらかで、つるんとしてて、両手で揉むと、手の中にすっぽり収まるような感じに小さくて。
もみもみもみもみもみもみ。
あーケツも可愛いー。
頬擦りとかしてみた。
なんつーか、癒される。
究極の癒しグッズだ。
ずっと揉んでたいような感じ。
もみもみもみもみもみもみ。
この感触にはもちろん前から気がついてたけど、揉んでいいもんかどうかわからなかったから、あまり触ったりしてなかった。
でも、とにかくゾロは、サンジに対してはやりたいようにやっていいらしいので、(いや、誰もそんな事は言ってなかったと思うが)思うさま揉みたいだけ揉む事にした。
もみもみもみもみもみもみ。
「…ふ…ッ!」
微かな声がして、ゾロは、お?と思った。
尻揉まれてるだけで感じんのか。
もみもみもみもみもみもみ。
「…んん…!」
おいおい、ほんとに敏感だな。
こんなに敏感だったのに気がつかなかったなんて。
なんてもったいない事をしてたんだろう。
ああ、もったいねぇ。
もみもみもみもみもみもみ。
こんな小さなケツの中に俺のを挿れたんだもんなあ。
そりゃ痛かったよな。
ごめんな、と思いながら、尻にキスをした。
ひくん、とその尻が震えた。
あー可愛いー。
傍らの酒をぐびぐびと飲みながら、両手の親指で尻を左右に割り広げてみたりした。
つるんとした尻の間から、可愛いエロい孔が覗く。
いつ見てもエロい孔だ。
尻は透き通るように白いのに、尻の穴は鮮やかなピンクだ。
乳首よりも、ちんこの先よりも、もっとずっと濃いピンク色で、実にエロい色をしている。
なんだ、もうひくひくしてやがる。
迷わずそこに舌を這わせた。
「うわっ! なに舐めて、んだよッ…!」
サンジのうろたえた声がして、ゾロは、自分だって俺のケツ舐めたくせに何言ってやがる、と思った。
でもまあ、確かに、ゾロだってサンジにケツ舐められた時は、なんともいえないいたたまれなさを感じていたから、ケツというのは舐めるのより舐められる方がダメージでかいのかもしれない。
こいつのダメージは俺のとはまた種類が違うようだがな、と、俄かに息を荒くしだしたサンジを見ながら、ゾロはそう思った。
「ッ、う、あ…?」
びくりと、不意にサンジの体が強張った。
「て、め、まさか…ッ…、さ、酒…?」
喘ぎながら言うサンジに、ふふん、と笑ってやって、
「おう。熱ィだろ。」
と、ゾロは答えてやった。
「ッ、あ、…んや…、クソ…ああ…!」
酒の残る舌で、サンジのそこを丁寧に丁寧に舐めてやる。
きっと今、サンジはここに焼け付くような熱さを感じている。
尻の孔がひくひくと蠢きだした。
うああ、エロい。たまんねぇ。
小さくて可愛い孔なのに、誘い込むように柔らかくなった。
ゾロは手探りで、さっきサンジが持っていた潤滑剤とやらを探す。
見つけたそれを指に搾り出して、指全体をぬるぬるにしてから、ひくひくともの欲しげにひくついているそこへ、指を突きたてた。
「んああッ!」
サンジの背がしなった。
潤滑剤のおかげで、にゅるん、と指は入り込む。
とたんに、きゅうっとそこが締まった。
ッつあーー! すげぇすげぇ。なんだこのエロい動きは。
ここにちんこ突っ込んだらどれだけ気持ちがいいんだろう。
ごくり、と、ゾロは生唾を飲み込んだ。
もう一本、指を増やしてみる。
ずるずると二本の指は根元まで飲み込まれた。
「あ、あ、あ…。」
サンジが喘ぐ。
「痛ェ、か…?」
おそるおそるゾロが聞くと、サンジは弱々しく首を横に振った。
「い、たく、ない…。」
それから小さく咳き込んだ。
そういえば、サンジはさっきからずっと床に顔を押し付けている。
苦しいだろうと思い、ゾロは、サンジの後孔に指を入れたまま、サンジの体を仰向けに転がしてやった。
その時だった。
サンジの中に入れた指が、あれ、なんかに触った、と思った瞬間、
「ああああッッッ!!!」
と、サンジが悲鳴をあげた。
サンジの股間で勃ちあがったモノが、くんっと虚空をノックする。
ゾロにはそれがすぐ、さっきサンジがゾロの中に指を挿れた時に「見つけた」と言っていたものだという事が分かった。
なるほど、ここか。
あの、恐ろしく気持ちのいいところ。
自分でさえやばかったのだ。
こんなに過敏なサンジのそこを触ったらどうなるのか。
ゾロの指が、今度は確信を持って、そこをぐりっと擦った。
「や────、やめ、…やああああッ! アアッ!」
不自由な体を激しく痙攣させて、サンジが壮絶にヨガりだした。
それにつれて、ゾロの指を飲み込んだサンジの中が、うねうねと妖しい収縮を繰り返す。
潤滑剤の混ざったエロい蜜が、とろりと孔からあふれる。
かあッとゾロの頭が熱くなった。
この、中に。
今すぐ、この中に、自分のモノを突き入れたら。
脳が焼き切れそうになって、慌ててゾロは指を引き抜いた。
ちゅぷん、といやらしい音がした。
「んうッ…!」
もうゾロのペニスは、これ以上は無理というほどに血液を集めて、パンパンになって天を衝いている。
挿れたい挿れたい挿れたい挿れたい挿れたい。
でもこれを挿れたらまたサンジは痛がるのだろうか。また苦痛を必死で耐えるのだろうか。そう思うと怖くて挿れられない。
「…ロ、…ゾ、ロ…。」
微かにろれつの回っていない声が、ゾロを呼んだ。
「も、い…から、も、挿れろ…。我慢…できね…。イキてぇ…。」
ゴーンと鐘つきで横殴りにされたような衝撃で、一瞬、頭の中がくわんくわんした。
な…なんちゅうエロ可愛い事を言うんだ。
ゾロはもう大急ぎで、猛った性器に、潤滑剤を残り全部搾り出して塗りつけた。
それをサンジの後孔にあてがう。
「い、いいか? 挿れんぞ…。」
どもっちゃったりしながら、ゆっくりとゾロは体を押し進めた。
くぷ…くぷぷ…と、少しずつゾロの『バカみてぇにデケぇ』奴が、サンジの中に沈んでいく。
「ん、あ、あ、あ、あ…ッ!」
「痛いか…?」
「痛くな、い…ッ!痛くない、からッ…! ゾロ、もっと…奥ッ…!」
ふおおおおッ、おねだりだ。
おおおおおねだりだおねだりだおねだりだ。
もっと奥って。おおおお奥って。
か…か…かーーーわーーーいーーーいーーーー!!!!
もうゾロは感動やら気持ちいいやらむせび泣くやら忙しい。
今までだってサンジの中はシャレにならないほどイイと思っていたのに、今日のサンジの中はもう、ハンパじゃなくイイ。とてつもなくイイ。最高にイイ。信じられないほどにイイ。
だって中がとろとろのアツアツにとろけているのだ。
なのに、締め付けてくる。
その締め付け方が、うねうねというかひくひくというか、とにかく貪欲にエロい。
まるでゾロのを奥へとどんどん飲み込もうとしてるような動き。
引き抜こうとすると、きゅうっと吸い付いてくる。
うおああああああああああああ
我を忘れて抽迭してしまいそうになり、いかんいかん、それではまた以前の二の舞だ、と、自分に気合を入れる。
サンジが痛くないように、と、ゆっくりゆっくり抜き差しをしていると、突然、
「てめ、い…かげんに、しろッ…! アホっ!」
と、弱々しく怒鳴られた。
なにおう? と、見返すと、真っ赤な顔でうるうるの瞳のサンジが、睨んでんだか、誘ってんだか分からん顔で、たぶん睨んでいた。
「う、う、う、動、けよっ! 極端、なんだよってめェはっ…!」
も、これも外せッ!とか、両手足をばたばたさせる。
半分かんしゃくを起こしているようだった。
慌ててサンジの拘束を解放しながら、ゾロは、これはもしかして焦らしすぎた、という奴か…? とようやくわかった。
なるほど。ねっとりじっくり前戯に時間をかければ、挿れたあとがんがんやってもいいらしい。
また一つおりこうになってしまった。
手足の縛めを解くと、サンジの手はゾロの首を掻き抱いた。
腰を擦り付けるような動作をしてくる。
もう辛抱たまらんくなって、ゾロはサンジの腰を両手でがっちり固定すると、ギリギリまで引き抜いて、それをいきなり打ちつけた。
「ヒあああああッッッ!」
肌と肌のぶつかる音がするほど激しく、長いストロークで突き上げる。
「あーっ…! や、やああッ、や…アアアッ!」
のけぞるサンジの頭をかかえあげ、上から覗き込んでやった。
「イイのかイヤなのか、どっちだ? 痛ぇか?」
すると、サンジの目からぼろぼろと涙が零れ出す。
「な、なんで止めんだよッ…! イかせ…、もうっ…イキてぇッ…!」
それを聞いて、ゾロはにやりとした。
激しい律動を再開する。
さっき知った、サンジの中の気持ちいいところを、ゾロのモノで擦りあげるようにして、一番奥まで貫く。
そのたびにサンジの体は、嬌声を上げながらびくびくと跳ね上がるが、嫌がってない証拠に、サンジはゾロにしがみついたまま手を離そうとしない。
もう可愛くて可愛くて仕方ない。
こんなにこんなに可愛い奴は、もう脳みそぶっ飛ぶまでイカせてやらなくちゃ気が済まない。
「あ、あっ…、ゾロ、ゾロ、ゾロ…ッ、あっ…! ゾロッ…!」
それまでただあんあん喘いでいたサンジが、やたらと、ゾロ、を連発し始めた。
ゾロにしがみついていた手に力がこもる。
あれ、これはもしかしてイクのかな?とゾロが腰の動きを早くすると、サンジの体が、いきなり激しく痙攣した。
「イク…ッ…!」
掠れた声がそう言うのを聞いた瞬間、ゾロのペニスもサンジの一番奥で暴発していた。
サンジの体を固く抱きしめて、サンジの中に射精しながら、ゾロはうっかり、ロビンが言った「女の『イク』は九割がた嘘」を思い出してしまって青くなり、体を離したときにお互いの腹がサンジの放ったモノで濡れてるのを見て、心から安堵したのは、とりあえずこれもんで内緒だ。
2005/02/19