第2話「クローン誕生? 

<シンジ V.S.第3使徒>の戦いは、シンスケの口がまったく開かなかったため、ほぼ歴史通りとなった。、シンスケは、リツコに呼ばれ徹底的に体を検査されられた後、すぐにNERV総司令室に呼ばれるのであった。

検査中シンジは、<いちかばちか>の作戦を考え続けていた。


「単刀直入に聞こう。君は何者だね?(冬月)」

「シンジの双子の兄、碇シンスケです。」

「シンスケ君、シンジ君には双子などいないのだがね?」

「ふっふっふっ・・・ 私は貴方達のよく知る、とってヒミツ〜ナ組織から送られたものです。僕はシンジのクローンなんですよ。あの計画を進めるときに、もしパイロットになにかあったら、大変ですからね。あっ、もちろん貴方達の監視をしっかりやるようにと、お偉いさんにしつこ〜く言われてきましたよ。あのしつこさにはお互い本当に参りますよね?」

「・・・・・・。(沈黙の冬月&ゲンドウ)」

自分から、クローンと名乗るシンスケに流石についていけなかったようだ。

「おっほん。とにかく。上は、こう伝えろと僕に、命令しました。え〜っとそのまま言います。」

 1. 碇シンスケを碇シンジの双子の兄としてサードマイナー(シンジの予備パイロット)として登録すること。

 2. 碇シンスケの戸籍を作ること。

 3. シンジとシンスケは共に住ませること。 

 4. シンスケの正体と、この命令は今後、我々との会議ですら、一切も話さないこと。

「だ、そうです。この約束守っていただけますか?守っていただけないなら、なんでも上はNERVの部下の皆さんに、碇指令、あなたのひどすぎる異性関係について、盛大に公表するそうですよ。さあ、どうします?」

「うっ、わかった了承しよう。(ゲンドウ)」

即座に動揺した、か細い声で答えるゲンドウであった。

(・・・まさか、こんな簡単にいくとはねぇ。死ぬの覚悟してたのに、なんか気が抜けちゃうよう。) 

(お前の異性関係は、そんなにひどかったのか。まあ、初めから良いとは思ってなかったがな。) 

その後、ミサトからシンジを預かると言う連絡があり、ミサトはシンスケとも同居せよとの碇指令じきじきの命令が下るのであった。


「すごいビルがはえてくる。」

「これが、使徒迎撃要塞都市、第3新東京市。私たちの町よ。そしてシンジ君が守った町。」

(そして、僕が守れなかった町か・・・。この世界では守ってみせる。シンジとしてではなく、シンスケとして。そのためには、この時代の僕を成長させないと。)


「ま、ちょっと散らかってるけど気にしないでね。」

やっぱりこうなるんだね、わかっていてもため息ばかり出てしまうシンスケ。あぜ〜ん、として口が開かないシンジ。そして冷蔵庫を開けあると、ますますあぜ〜んとしてしまうシンジ。

ミサトの豪快なビールイッキ飲みに、さらにあぜ〜んとしてしまうシンジ。もちろん、ここは葛城亭である。

「さっきから、ずっと思ってるんだけどさ、シンジ君と、シンスケ君って、ぜんぜん見分けつかなくて困っちゃうのよ。なんとかならないかしら。」

「確かに、見分けつきませんよねこれじゃ、どうしようなシンジ。」

ごそごそ、しばらくシンジやミサトの荷物を勝手にあさるシンスケ。どこかで、ハチマキを見つけ自分で頭に巻いていく。

「これで、見分けつくでしょう。」

「そうね。さてと、今日から貴方達は家の子だからなんにも遠慮なんていらないのよ。」

「他人でも遠慮する必要ないですよ。こんな汚い家。(シンスケ)」

「あら、かわいくないのね、シンスケ君って。」

<ペタッペタッ>、シンジの前に妙な動物が歩いてくる。

「なんですか、こいつ?(シンジ)」

「ペンペンだよ。新種の温泉ペンギンなんだよ。(シンスケ)」

「ふーん。(シンジ)」

この時のシンスケの発言のおかしな事に、誰も気づかなかった。しかしこの発言は後に・・・・・・?


「うーん、いい湯だな。シンジ。」

「あっ、読者の皆さん。今、僕はシンジといっしょに風呂に入ってます。ん、アレじゃなくて、兄弟なのにうまれて始めて会ったシンジといっしょに話しがしたかっただけですよ。変な誤解はしないでね。」

「兄さん、いったい何を話してるの? で、兄さん、その兄さんがいるなんて、僕昨日、生まれて始めて聞いたんだけど。今までどんな生活してたの?」

「うーん、ヒ・ミ・ツ。シンジがどんな生活してたのかはだいだい父さんから聞いたけど。」

「そんな事言わずに教えてよ。」

「ダァーッメ、ヒ・ミ・ツ・だよ−ン。」

シンジは、シンスケの存在によって、早くもすこし明るさが出ているようであった。しかし、その夜、シンスケはひどい悪夢にうなされ続けていた。

「どうして、どうして、あんただけ人生やり直しができるのよ。」

「碇君、わたしは、貴方がそっちに居るから、今はあの赤い世界で一人なの。さみしい、とってもさみしいわ。」


後書き

なんとか、シンスケとシンジを同居させられました。しかし同居させるための展開のやり方が、すごく強引。もうちょっと自然に同居させる展開に持っていきたかった。 あと、戦闘シーン削ると話しがかなり短いですな。

次回予告 

「シンスケはサードマイナーとして、シンジに接近することに成功した。それから三週間後第4使徒が現れる。はたして歴史通り無事使徒を倒せるのであろうか?次回<シンクロ率>。さ〜て、この次もサービスしちゃうわよ。」


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