+LOVE is the sin..+ chapter 6 side of surlent |
---|
気付いたら、私は、シオンさんの上から退くのをやめ、彼の上着に手をかけた。
「なにす・・・やめろ!」
怯えて、私を払いのけようとしてくるシオンさんの腕を、いつの間にか押さえつけていた。 「やめろ! 見るな!」
シオンさんは、今にも泣きそうな、悲鳴のような声で拒絶の意を伝える。 「シオン・・・さん・・・。これは、一体・・・」 小麦色に焼けた肌に残る恥辱のあとを凝視しながら、それが現実のものであるのを確かめようとして、 思わず紅い花弁のあとを指で辿る。 「やめ・・・」 大袈裟なくらい身震いをしたシオンさんの声が、途端にうわずった。 「い・・・・・や・・・・だ・・・っ」
この、純白の戦士の身に何があったのか・・・。 「・・・あ・・・あっ・・・・やめ・・・サ・・・レ・・・」
震えながら、イヤイヤと首を横に振った。 「シオンさん・・・、”彼” に、何をされたんです?」 聞きながらも、シオンさんの肌をなぞるのをやめない。 シオンさんは、たったそれだけの刺激にすら堪えられず、ふるえる手でシーツを握りしめていた。 「・・・や・・・サ・・レント・・いや・・だ・・・あぁ・・・」
まるで小さな少年のようになってしまったシオンさんに、いつの間にか、毒を持った感情を抱いていた。 「いい子だから、言ってご覧なさい。どこを、どうされたんです?」 指先は、シオンさんの鳩尾を上へと滑り、淡い尖りの上で止まった。それを、きゅっと軽く摘む。 「あぁっ!」 敏感なシオンさんは、途端に頬を真っ赤に染めた。驚くほどに甘く、可愛らしい悲鳴を上げる。 「ここは、どんな風にされたんですか? これよりも優しく? それとも強く?」
シオンさんを組み敷き、その喘ぐ姿をじっと見る。 「可愛いですね、シオンさん。こんな事をされても、決して淫らな感じを与えないなんて、 きれいなあなたが羨ましいですよ」
すでに私は男を知る躰だ。おそらく私を抱いたことのある人以外は誰も知らないだろうけれど、
分厚い理性の裏側には、性欲の歓びを身に刻んだ私がいる。
自分でも、嫌悪を感じてしまうくらいに乱れを知っている私が・・・。 「・・・サ・・・・レ・・・」 涙で潤んだ瞳で、すがるように私を見る。その愛らしい瞳は、はっきりと「いやだ」と告げていた。 そんな顔をしては、逆効果だということさえ知らないんですね・・・。 ねたましさのあまりに、私は知らず知らずのうちに酷薄な笑みを浮かべている。
「そんな目で見ても、ダメですよ。私はあなたが妬ましいんですから。
・・・・・どうです? この世で最高の快楽を知りたいとは思いませんか?」
シオンさんは、私の悪魔的誘惑に、戸惑いもせず首を振った。
なぜかそれがとても不愉快だった。
「・・・あくまで、良い子のままでいたいんですか!」
脅すような私の追求に、シオンさんは首を振って応える。
「じゃぁ、これは? 彼につけられたんじゃないんですか?」 尖りの側に残る歯の痕を、指先で撫でる。
「こんな事をされたのに、今更、男だからどうだというんです?」
シオンさんを壊れ物のように大切にしているサイゾウは、多分、シオンさんを適度に喜ばせ、
過度に刺激しないように、慎重に彼を抱いたのだろう。
「さぁ、諦めて言ってご覧なさい。彼は、あなたをどうしたんですか?」
はっきりと分かるくらい強く、舌でシオンさんの首筋をなぞりあげる。 「・・・あ・・・く・・うっ・・・」 尖りを解放した左手を、下肢へ降ろした。そのまま、ジーンズの上から、シオンさんを愛撫する。 「あ・・・あ・・や・・・・・だ・・・・」 ジッパーをおろし、そこから手を入れる。手の中にシオンさんを納めて、その掌中で弄んだ。
「・・いや・・・・サ・・レント・・やめ・・・・・・あぁっ・・・や・・くぅっ!」 言いながら、さすりあげる。やや乱暴なその行為に、シオンさんは自身を堅くした。 「・・あ・・・や・・・・やめ・・・いやだ・・・・怖い・・・・サ・・・・レント・・・・っ」
シオンさんは、子供のように顔を覆ってすすり泣く。
どうやってもきれいな躰に戻れないくらいのことをしてやりたい。 一度は放した胸の尖りを、再び愛撫する。 指と口と舌とで、じっくりとその部分を愛される悦びを味わわせる。 「・・・・・・・・・・っ・・・・・・ん・・・・・ふ・・・・・・っ!」
経験の薄いであろうシオンさんは、これだけですでに朦朧としていた。 「どう・・・したんです? シ・・オンさん。抵抗しな・・・・いんですか?」
気付くと、私の息も、徐々に乱れ始めていた。 「・・・・・・・・・は・・・・・・・・あ・・・・・・・っ・・・・」 相変わらずシオンさんの口から漏れるのは、吐息ばかり。 いつまで経っても淫らさを見せないことに、いらだちを覚えた。
あられもない声で喘ぐあなたを見たいのに。 「あなただけが・・・・清らかなんて、そんな・・・のは許しません・・よ」
そんなに強情を張るんだったら、こちらも強引に行くしかない・・。 「・・・・・や・・・・・」
朧気に、私が何をしようとしているのかを悟って、シオンさんが拒絶の声を漏らした。
「怖がること・・・はないでしょう? 彼に、十分・・・可愛がって・・もらった場所じゃないんですか?」 ジーンズを全て脱がせることはせず、僅かに腰から引き下ろして、臀部だけを露にする。
「ずいぶん・・・大きかったでしょうね、あの男のは。あなたの細い腰が、よく壊れませんでしたよ」
細い涙声を無視して、シオンさんの腰を引き寄せた。 独占欲。 このまま、彼に、自分の味を覚えさせ、自分なしでは生きていけないような躰にしてしまいたい。 突き上げる感情のまま、シオンさんの下肢の谷間に顔を埋めた。 「・・・・・・やっ!!」
シオンさんの躰が激しくふるえる。舌で、その、小刻みに震える、最も敏感な部分をなぞった。 「やっ!! いやだっ!! サーレントっ!!」 必死で退こうとする腰を、腕の中に固定して、執拗に舌を使い続ける。 「あ・・・・!! く・・・っ・・・・いや・・・・だ・・!!」
か細くなっていくシオンさんの声。 「・・・あぁっ!」 シオンさんの躰が、電流を流されたように仰け反る。 「や・・・っ! いてぇっ!」
その悲鳴の声量は、今までよりもグッと大きかった。 「ううっ・・・! んうっ!」
シオンさんの悲鳴は、シーツに吸い込まれて、苦しげなうめき声程度にしか聞こえない。 「シオンさん。力を抜いて・・・」 一応そう声をかけておいて、一息に奥まで貫いた。 「んんンん・・・っ!! んっんん!!」
シオンさんの喉から、絶叫らしい声がほとばしった。
しかし、それも口の中に押し込まれたシーツに吸収されて、くぐもった呻きにしかならない。 「・・・・・・っ! ・・・・・っっ!!」 その動きに、シオンさんはまもなく声を発する力もなくなり、ただ呆然として涙を流し続けるだけになった。 |
1996 (C)SQUARE Rudra's Mines | +index+ | 2002-2003 Presented by FU-ByKA |
---|