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113.香川と徳島の旅行・3日目

瀬戸大橋線その2

宇多津〜坂出

また朝が来て、目が覚めた。

ここは予讃線宇多津(うたづ)駅のそばにあるホテルサンルート瀬戸大橋である。

今日は瀬戸大橋線で岡山に出て、山陽本線で姫路、播但(ばんたん)線で和田山、山陰本線で綾部、舞鶴線で東舞鶴、小浜線で敦賀(つるが)と乗り継ぎ、北陸本線で長浜に出て、そこから新快速で京都に出て、八王子行きの夜行バスで帰る予定である。今日も1日がんばろう。

したくをして、ホテルをチェックアウトする。2泊もした部屋を離れるのはなごりおしいものである。そのまま歩いて、きのうと同じように宇多津駅へと向かう。

鉄道の日記念・JR全線乗り放題きっぷを見せて宇多津駅の改札を入る。このきっぷの世話になるのも今日限りだ。来年も発売されてくれるとうれしいのだが。

高松行きホームに出て、きのうと同じように高松行き電車に乗って進む。ただし今日は次の駅、坂出で降りる。

坂出〜児島

おとといと同じように階段を昇っておりて、おととい宇多津に行くためにおりたホームにやってきた。ただし今日の目的地は岡山である。

そのうちマリンライナーがやってきた。やっぱり、と言うかまたもや満席である。まあしかたがないか。

とりあえず自由席に乗って発車を待つ。すぐに発車である。

マリンライナーは坂出を出た。あとは2年前に経験した通り、レールは右にカーブし、瀬戸大橋へと入って行った。

とうとう瀬戸大橋を昼間通るのである。

左右を見ると瀬戸内海が見えた。遠くに島も見える。船も見える。

すわれないことも忘れてぼくは、しばらく瀬戸内海の景色をたんのうした。

じきに岡山県側の陸地に入る。そしてトンネルに入っていく。

トンネルを出るともう瀬戸内海から離れていて、山の間に出ていた。やがて平野へと景色が移り変わる。

児島〜岡山

あとは2年前と同じく、児島(こじま)、茶屋町と駅を過ぎていく。

あの時は寝ていたのでわからなかったが、岡山側の景色もけっこう遠くまで見通せてながめが良い。

しばらくすると岡山市の市街地に近づいたようで、高架の左右に市街地の建物が見えるようになった。

それが過ぎるとマリンライナーは大きくカーブし、岡山駅に入っていき、じきに到着した。

2日ぶりに岡山に戻ってきた。さあ、姫路へと急ごう。ぼくは階段を昇っておりて姫路行きの普通列車の出るホームを探した。

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山陽本線

発車

坂出から乗ってきたマリンライナーを岡山で降り、姫路行きの電車の出るホームを探した。

なんとか見つかった。ありゃ、とても混雑している。

鉄道の日記念きっぷを持っている客がそれほどいるとも思えないし、岡山〜姫路間の電車はいつでもとても混雑するのだろう。

立ったまま発車時刻を迎えた。

岡山の市街地を離れていく。
すっかりあたりは山の中になった。多少は降りる客もいるが、あまりすかないままずっと進んでいく。

このあたりはそれほど高い山があるというわけではないけど、どことなくしんみりした盆地の景色が車窓に続いている。

到着

そんな風景が過ぎ、電車は姫路に近づいた。姫路に近づくとお客がさらに乗ってくるようになった。

そして電車はいなかの風景から都会の風景へと移り変わっていく。

そして姫路に到着。お客がどっと降りる。
きっと長浜行きの新快速に乗り換える人がたくさんいるのだろう。

しかしぼくが乗り換えるのは播但(ばんたん)線の和田山行きだ。
階段を上がり、次の和田山行きのディーゼル車が出るホームが何番線か調べることにした。

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播但線

姫路〜和田山

岡山から乗ってきた混んでいた電車を姫路で降り、播但(ばんたん)線のホームを探した。

あれ、ここは3月に来た、姫新(きしん)線のホームではないか。

そう言えば岡山も、吉備線と津山線のディーゼル車が同じホームから出ていたから、姫路もディーゼル車は同じホームから出るのかな、と思った。まずはディーゼル車に乗ろう。

ディーゼル車はオールロングシートであった。そして岡山から姫路までの電車ほどではないが、けっこう混雑していてすわれない。また立っていこう。ディーゼル車は発車する。

地図を見るとわかるが、播但線の走る場所は川沿いだ。だから途中までは平地を走る。だんだん客が降りていき、すわることができた。

そのうちトンネルをくぐるようになる。トンネルをぬけても山が広がる地形である。

和田山駅周辺

そんな山の中の風景のまま、ディーゼル車は終点、和田山に到着した。ここでディーゼル車を降りる。これから乗る予定の福知山行き電車まで時間があるので、鉄道の日記念きっぷを見せていったん改札を通った。

駅の近くにスーパーがあったが、なんとなく自動販売機で冷たい飲み物でも買おうと思い、飲み物を買った。しかし、「つめたーい」を押したはずなのに出てきたのは熱い飲み物だった。

道ばたの自動販売機だったら困ってしまうところだが、スーパーのそばの自動販売機なのでスーパーに入ってみることにした。店員に、「つめたーい」を押したはずなのに熱い飲み物が出てきたと言うと、店員は黙って飲み物を受け取って110円ぼくに渡した。

うーん、これでいいのかなと思ったが、まあこんなものでいいんだろうなあと思い、すっかり飲み物を買う気がなくなってしまった。和田山駅に戻ろう。

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山陰本線その3

旅行記本文

スーパーを出て和田山駅に戻ってきた。鉄道の日記念きっぷを見せて改札を通る。

まずは福知山に向けて進む。電車がやってきた。乗ってみたがけっこうすいている。発車。

和田山と福知山の間はおとといも通ったのでそれほど見るものはない。左右に山が続き、人家も少ない。県境を越えて京都府に入ると福知山である。ここで綾部(あやべ)に向かう電車に乗り換える。

綾部までも、それほど山がちではないが人家は少ない場所だった。いい景色だなあと思いながら進んでいく。

そして目的地、綾部に着いた。電車を降りる。ここからは敦賀(つるが)に向かう。そのためにはまず東舞鶴行きに乗る必要がある。ぼくは階段をのぼっておりて、東舞鶴行きディーゼル車の出るホームまでやってきた。さあ、乗ろう。

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舞鶴線

綾部〜東舞鶴

福知山から乗ってきた電車を綾部で降りて、東舞鶴行きのディーゼル車に乗り換えた。そして発車。

きょうは土曜日のはずだが、午後のこの時間の舞鶴線はそれほど客も多くなく、客の少ない路線だなあと思った。

景色は和田山近辺と同じような、小高い山の続く景色が続いている。きょうはずっとこんな景色である。

西舞鶴で多少市街地になった。西舞鶴を過ぎると高架になり、市街地のまんなかを高架で通り過ぎる路線になった。西舞鶴から東舞鶴までがけっこう距離がある。

そして終点、東舞鶴に着いた。ディーゼル車を降りると高架のホームである。敦賀(つるが)行きのディーゼル車はどこかなあと見回したら、なんと同じホームの敦賀寄りにあった。

東舞鶴駅

今まで同じホームでの乗り換えと言ったら、ホームの両側に列車があって片方からもう片方に乗り換えられるっていうのが普通だったが、東舞鶴ではホームの片側に2つ列車が前後にあるのだ。

そう言えば名鉄の野一色(のいしき)で、新岐阜から乗ってきた電車から美濃町に行く電車に乗り換えた時も似たようなものだったなあと思い出した。

とりあえず階段をのぼったりおりたりしなくてもいいのは便利である。

でも今は乗り換え時間があるのでいったん階段をおりてトイレに行っておくことにした。

トイレに行ってひといきついた。

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小浜線

旅行記本文

綾部から乗ってきたディーゼル車を東舞鶴で降りて、階段をおりてトイレに行き、また階段を上がって敦賀行きのディーゼル車に乗った。

これから乗る小浜線では海は見えるかなあと思った。もちろん今日は朝、瀬戸大橋を渡っているのでそれほど海が珍しいものではないのだが、海は場所場所で雰囲気が違うのでできるだけ見ておきたいのである。

ディーゼル車は敦賀(つるが)に向けて発車した。舞鶴の市街地を離れていく。

しばらくは小高い山の景色が続いたが、やがて海が見えてきた。

とは言っても、すぐ向こうに山が見えて、まるで川のようである。

なるほど、若狭湾はせまい入り江が深く陸地に切れ込んでいるから、鉄道から見える景色も川みたいなんだな、と思った。

とりあえず、日本海が広く見える場所は小浜線にはないようである。まあいいか。この3日間、瀬戸内海をずっと見てきたし、日本海なら山陰本線から見えた。だからきょうはあまり海にこだわることもないだろうと思った。

それから先も、海が見えたり見えなくなったりしたが、見える海はせまい入り江から見える川みたいな海だった。まあこんなもんでいいか。

そしてディーゼル車は市街地に入っていき、終点敦賀に到着した。まずは降りる。北陸本線に乗り換えだ。

階段をおりて進んだが、なぜか改札の前に来た。案内を見ると、どうやら小浜線と北陸本線の乗り換えは、必ず改札前を通らなければならない駅の構造のようだ。まずは長浜行きの出るホームへと向かった。

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北陸本線

敦賀〜長浜

東舞鶴から乗ってきたディーゼル車を敦賀(つるが)で降り、階段をおりてまがりくねった通路を進み、なんとか長浜行きの電車の出るホームにやってきた。

しばらく待つと長浜行きがやってきたので乗る。寝台改造車だ。客は少ないのですわれた。そのまま山に入っていく。

このまま京都に着けば、八王子行きの夜行バスが出るまでちょっとだけ時間があるので、京都の観光に行こうかと思った。京福電鉄に乗るのもいいかもしれない。

電車は近江塩津を過ぎて、琵琶湖の近くにやってきた。去年は近江塩津から湖西線に入ったから、近江塩津〜米原間に乗るのは初めてである。

このあたりはけっこう若い客が乗っている。地元の客なのだろう。

さて、だいぶ暗くなってきて、電車は虎姫(とらひめ)を過ぎた。確か次の駅は終点長浜だから、このあたりで架線の電気が交流から直流になるころだな、と思っていたら、いきなり電車が急停車した。そしてアナウンスは、どうやら車掌席の音が聞こえているようだ。なにやらピコピコという音が聞こえるがしばらく何も車掌は話さない。

そのうちアナウンスが聞こえた。この先で、踏切にトラックがつっこんで、特急列車と衝突したとのこと。

トラック

電車はしばらく停車していたが、やがて動き出した。そして電源切り替えのため照明がしばらく消えて、またついた。そして電車は終点、長浜に到着した。

なんでもトラックが特急と衝突したのは長浜から先で、復旧の見通しは立っていないとのこと。いったん乗客はみんな駅の外に出された。

代行バス

米原から先の電車は動いているらしいので、米原まで行くバスでもあればいいのだが、と思って駅前のバス停でバスの時刻を見てみたが、だいぶ時間があるようだ。よし、もう暗いし、夕食でも食べに行こう。

駅前の道を進んでいき、適当な食堂に入ってメニューを見た。

聞いたこともないそばがメニューにあったので注文してみた。出てきたのは、なんとやきそばのメンにミートソースがかかったものだった!

食堂

よくわからないが食べてみた。やきそばもスパゲッティミートソースも好きなので、このメニューもけっこういけるものだった。珍しいものが長浜にはあるなあと思った。おなかもふくれて駅に戻った。

駅前には大きなバスがついていた。なんでも「代行バス」だということだ。米原までのきっぷがあれば乗れるということだ。とは言ってもぼくが今持っているのは鉄道の日記念きっぷだけどなあ。

バスの案内人はあまりJRのきっぷのことはよくわからないようだったが、記念きっぷを見せたらとりあえず乗れた。お客がバスの半分を超えたところで米原に向けて発車となった。

バスは暗い場所を進んでいく。国道の車通りの多い場所を進むわけではないようだ。

ずっと暗く人家も少ない場所を進む。それにしても、JR西日本地域では、代行バスってけっこうすぐ出るものなんだなあと思った。以前ぼくの実家の近くで電車が止まったことがあったが、あの時もこんなふうにすぐ代行バスが出ていれば、あの時みたいに苦労することはなかったのになあなどと思い出した。

そしてようやく代行バスは米原駅に到着した。電車を降りる。

米原駅の改札は開放されていて、きっぷを見せなくても通ることができた。ぼくはほかの客のうしろについて、ホームに向かって走っていった。

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東海道本線

旅行記本文

長浜から乗ってきた代行バスを米原で降り、急いで駅の地下通路を走って電車に乗った。

代行バス組を待っていたらしく、すぐに電車は発車した。ちゃんと京都の方向に進む電車である。

もう午後7時を過ぎてしまっているが、ぼくが京都から乗る八王子行きのバスは午後11時発車なのでまだまだ時間に余裕はある。でも当初の予定の京都の見物はあきらめたほうがいいだろう。

日が暮れている東海道本線は客も少なく、いい雰囲気である。

この3日間、西日本と四国のJRにかなり乗ってきた。いろいろなところに行けて楽しかったなあ、また来年ももし鉄道の日記念・JR全線乗り放題きっぷが出たら使いたいなあと思った。

暗い中電車は進み、京都が近づいていったが客は全然乗ってこない。

そして最終目的地、京都に到着した。電車を降り、乗り放題きっぷを見せて改札を通った。さあ、京都駅の南の京阪バスターミナルに行こう。

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高速バス・京都〜八王子

旅行記本文

北陸本線でトラックと電車が衝突する事故があったが、なんとか京都駅までやってくることができた。だいぶ予定から遅れており、京都を歩く予定はキャンセルして、バスターミナルで待った方がいいだろうと思った。

長浜でミートソースのかかった焼きそばを食べているのでもう夕食はいいだろう。バスターミナルに向かった。

そこはけっこう立派なバスターミナルで、新宿の京王バスターミナルや東京八重洲と違ってどうやら昼間のバスは出ず、夜行バスしか出ない場所らしく、けっこう静かな場所であった。

お客も少なく、黙ってみんなテレビを見ている。ぼくも見る。そのうち「夜もヒッパレ」が始まった。

テレビ

バスの発車は夜11時、夜もヒッパレが終わるのも約11時なので最後までは見られないだろうが、今日もおもしろくテレビを見る。そのうちバスに乗る時刻になる。

この3日間、いろいろな列車に乗ったが、けっこうおもしろかったなあと思った。来年も鉄道の日記念・JR全線乗り放題きっぷが出たら使ってみたいなあと思った。そしてバスに乗って発車だ。今日は音楽は聴かないことにしよう。

バス

今回の旅行では2泊ホテルで、それほど疲れてはいないはずなのだが、けっこうぐっすり眠れて、八王子の案内があるまで起きなかった。

気がついたときはもう高速をおりていて、すぐに八王子のターミナルに到着した。

さあ、この旅行の疲れを取ってあした会社でまた働かなければならない。アパートに戻ってお昼まで眠ろうと思い、ただちに京王八王子駅に向かった。

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