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86.青梅線・五日市線・久留里線・2日目

東海道本線

東京〜熱海

荻窪でぶらっとクイズラリーの山並コースの問題を解答して、いったん寮に戻ってきて、風呂に入り、ホリデーパスで東京駅にやってきた。

きょうはもう青春18きっぷは使えないはずなのに、東京駅のホームにはけっこう大垣行き夜行に乗る客がいる。ぼくも去年11月に青春18きっぷが使えないにもかかわらず臨時の名古屋行き夜行の普通列車に東京駅から乗ったし、つねに客はいるのだろう。

電車が入線してきた。そして電車に乗る。無事すわれた。

発車時刻までにだんだん混雑はしてくるが、青春18きっぷシーズンほどではない。まあ夜行列車は独特のおもむきがあるから、混雑していれば混雑しているなりに、すいていればすいているなりに楽しいものだろう。そして電車が発車する。

電車はまずは品川、そしてつい12時間ちょっと前に登戸の問題を解答するために乗り換えた川崎を過ぎる。横浜がけっこう駅に客が多い。

そして戸塚周辺のまちのあかりを見て、だんだんと車窓が暗くなっていく。大船、そして3週間前に大垣行きに乗った茅ヶ崎を過ぎる。

茅ヶ崎を過ぎてしばらくすると、昼間なら海が見える区間を通るはずだが、もちろん今は見えるわけではない。でも予定ではこれから久里浜から浜金谷まで3年ぶりに東京湾フェリーに乗るはずだから楽しみにしておこう。

そんなふうにして3週間ぶりに熱海に着いた。電車を降りる。

夜食

さあ、一度来た場所にもう一度行くわけだ。なんとなく安心する。

旅行はたいてい知らない場所に行くものだ。だからいろいろ予想もしないことが起こる。
しかし一度来た場所にまた来る場合、前に来たときとたいてい同じことが期待できる。すかいらーくがあれば食事できるし、ファミリーマートがあれば飲み物が買える。
そういう一度来た場所をどんどん増やしていくとどんどん旅行が楽になっていくような気がする。なんだか楽しいなあと思う。

熱海の改札を通り、トイレに行き、3週間前と同じくアーケードを進み、細い脇道を進む。ホテルの裏口からさらに進む。

お宮の松のある熱海の海岸に出る。3週間前と同じくすかいらーくがある。
入ってみるときょうも深夜なのに客がたくさんいる。食事を注文する。

きょうはここで食事することを決めていたので荻窪から帰ってきても夕食は食べていない。がっちりと食事しよう。とは言っても1割り増しだからあんまりたくさん注文はできないが。きょうも食事はすぐにやってきた。いただきます。

食堂

きょうも全国チェーンの食堂で食事だ。今住んでいる寮は来年3月には出ていかなければならないので新しいアパートを探さなければならないが、 新しいアパートの近くにもこういう食堂があればいいなあと思う。ごちそうさま。きょうも電車には間に合うだろう。1割り増しの食事代を払ってすかいらーくを出る。熱海駅に戻ろう。

また3週間前に通った道を通ることにする。ファミリーマートに寄っていき、なだらかな、右に左に曲がる坂道をのぼっていく。車がたまに通りすぎていく。
アーケードの出口にたどりつき、アーケードをくぐって熱海駅だ。きょうも大垣発東京行きの電車に間に合った。
スーパーホリデーパスを取り出して無人の改札を通り、ホームに行く。しばらく待つ。

熱海〜大船

電車がやってきた。ドアが開く。乗ってデッキから客室をのぞいてみる。
3週間前と違いきょうは青春18きっぷが使えないので多少は客が少なかった。
しかし2席どころかボックス席の4席に器用にまたがって寝ている客ばかりなのだ。

その気になれば4席のうちの1席くらいにすわってもいいかもしれないが、さすがにそこまでしてすわろうとは思えず、やはり3週間前と同じくデッキにいることにした。きょうは大船で降りるわけだから立っていてもいいだろう。
それにしても青春18きっぷが使えなくても客は多いんだなあ。やっぱり日本で一番客の多い夜行列車と言えるだけのことはあると思った。

デッキで暗い窓の外をながめた。電車が熱海を出ていく。

実はこの電車の終点の東京にはこれから向かうぶらっとクイズラリーの潮騒コースの問題もあるのだが、やはり予定通り大船で降りて久里浜に向かい、東京湾フェリーで千葉県に渡って木更津から問題の解答を始めようと思った。そうなると起きていなければならない。だからすわれなくてもいいだろう。

3週間前より日の出が早くなっているはずなので多少明るくなってもいいはずだが、まだ4時にもなっていないし、景色はやはり大船まで見えないようだ。電車は進む。

そして電車は大船に到着した。電車を降りる。3週間前の横浜と同じでほとんど降りる客はいない。ホームは閑散としている。
別にぶらっとクイズラリーの問題があるわけでもなし、久里浜行きの電車が来るまで改札は通らないことにしよう。そう決めて時間をすごすことにした。

補足

なお、この日食事した熱海のすかいらーくは、2011年現在ジョナサンになっている。

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横須賀線

旅行記本文

熱海から乗ってきた電車を大船で降り、横須賀線ホームに行ってとっぷりと待った。ようやく久里浜行きの電車がやってきた。
乗る。もちろんお客は誰もいない。そのまま発車だ。

3週間前に超満員の電車で北鎌倉まで来た道を進んでいく。もちろんまだ暗いので景色は見えないが、ちゃんと進んでいるのだろう。そして鎌倉だ。また発車。

ここ数年、三浦半島にはよく行っているが、たいてい京浜急行である。
でも京浜急行は鎌倉には行かないので鎌倉だけはJRで来ている。鎌倉から逗子まで歩いたりしているのだ。でも今はまだ夜が明けていないので暗い中を通り過ぎるだけになる。こういうのもおもしろい。

そしてトンネルを何度かくぐっていくうちに夜明けだ。もうすぐフェリーが待っている。

東京湾フェリーに乗るのは3年ぶりである。あの時は東京湾フリーきっぷを使った。
その時の目的はなんと、池袋でPCエンジンのCD-ROMROMを買うことだった。
東京湾フリーきっぷは2000円で、もちろん浜金谷や久里浜に行けるのだが、池袋にも行けるのがいいところで、東京湾フェリーに乗るついでに行ってしまおうと考えたのである。
無事CD-ROMROMは買えたが、あまりお得というわけにはいかなかった。池袋でにわか雨が降ってしまい、かさを買ったら4000円もしてしまったからである。

1994年の話に戻る。電車は横須賀も過ぎてさらにトンネルを通り、無事終点久里浜に到着した。電車を降りる。
さあ、3年ぶりに東京湾フェリーに乗ろう。でも東京湾フリーきっぷと違い、スーパーホリデーパスでは久里浜から港までのバスには乗れないから、港までは歩いていこうと思い、スーパーホリデーパスを見せて久里浜の改札を通った。

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東京湾フェリー

徒歩

大船(おおふな)から乗ってきた電車を久里浜(くりはま)で降りて、以前バスに乗って行った駅から久里浜港までの道を歩く。こっちかな。

歩いていく。けっこう距離がある。東京湾フリーきっぷならバスにも乗れるが、きょう使っているのはスーパーホリデーパスなのでもしバスに乗ると別払いだ。だから歩いて行くのだ。

すっかり久里浜のまちなみを抜けて草むらの広がる景色になる。でも海の近くらしく、じきに海が見えてきた。そしてフェリーターミナルっぽい建物も遠くに見えてきた。

さらに歩き、ひさしぶりのフェリーターミナルに到着した。しかしこんな朝早くに客はいるのかな。

ターミナル

ターミナルの中に客はたくさんいた。みんなぼくより年上そうな男性客だ。これから千葉に行って何をするんだろう。ゴルフかな。釣りかな。電車に乗ろうなんて客はいないようだ。

まずはチケットを買わなければならない。東京湾フリーきっぷを使わずにここのフェリーに乗るのははじめてだ。

確かホリデーパスを窓口に見せると東京湾フェリーの運賃が割引になるとどこかに書いてあったような気がするが、窓口は行列ができていてしばらく時間がかかりそうだ。

しかたない。本当に割引になるかわからないし、時間もないので自動券売機でチケットを買った。川崎〜木更津のフェリー代よりかなり安い。そしてしばらく待つ。

フェリー

いよいよ乗船時刻になった。いつものことだが、「徒歩」でフェリーに乗る客はとても少ない。みんな自家用車の客だ。

もちろん東京湾フェリーも自家用車がメインの客なので自家用車用の通路からフェリーに入る。そして客室に行く。混雑はしているが席はあった。そして出航。

フェリー

三浦半島が離れていく。まあ、フェリー代からしてたいした距離ではないので千葉県の陸地はすでに見えている。陸地が見えないと不安だが、このフェリーはそんなことはない。

海を見てみよう。やっぱり船から見る海はいい。船にはねんがらねんじゅう乗れるわけではないのでずっと乗っていたかったが、じきに千葉県側の陸地が近づいてくる。そして浜金谷(はまかなや)の港に到着。

案内を待ってフェリーから出る。さあ、きょうも千葉県に来た。電車とディーゼル車に乗ろう。

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内房線その1

浜金谷〜館山

久里浜港から乗ってきたフェリーを浜金谷港で降りて歩いた。さすがに車で来た人が多いらしく、ぼくみたいにJRの駅に向かう人は全然いなかった。

3年ぶりに通る道だがなんとなく歩いた覚えがある。幹線道路を渡って住宅地っぽい細い通りを進んでいくとなんとか浜金谷の駅にたどりついた。

これから安房鴨川に向かい上総亀山行きのバスに乗るのだが、バスは午後なのでまだまだ余裕がある。スーパーホリデーパスを取り出して改札に見せて通る。もちろんちゃんと使える。

ホームに来てしばらく待つと館山行きの電車がやってきた。乗ろう。日曜朝の電車はこのあたりまで来ると全然混雑していない。
3年前にフェリーに乗ったときはすぐに千葉に向かう電車に乗ったが、去年外房線から内房線にぐるりと青春18きっぷで乗ったことはあり、それほどひさしぶりでもない路線である。電車は発車し、海沿いを進んでいく。

浜金谷から館山までの海はいい感じである。まあ、東京湾内だし、それほどきれいな海でもないのだろうが、やはり電車から見える海はいいものである。さっきまでフェリーに乗っていたはずなのに、なんとなく違うような気がするのである。

館山〜安房鴨川

半分眠っている間に電車は進み、そして多少大きめの市街地に入っていき、特急の終点の館山に着いた。電車が遅れなかったのでまだまだお昼にもなっていない。ゆっくり進もう。

館山から安房鴨川に向かう。確か館山までと違ってそんなに海沿いは走らなかったはずだ。

事実、それほど海も見えない場所を進んでいく。なにしろ半島だからこんなものなんだろう。

トンネルとかもあり、あまり海沿いとも言えない場所を通っていく。そして改札を出るのは高校以来14年ぶりの安房鴨川に到着だ。JRになって初めてということになる。

もちろんスーパーホリデーパスを見せて通れる。こんなきっぷが毎週土日に使えるようになるなんていいなあと思う。なにしろ青春18きっぷが使えない期間でも使えるのだ。

でも土日はたいていハートランドフリーきっぷも使えるからなあ。まあ、いつまで使えるかわからないから、使う機会があったらどちらも使っていこう。もちろんホリデーパスもだ。

朝食

さて、大垣発の夜行を大船で降りて乗り継いできたから、なんとまだ朝の9時過ぎだ。

そう言えばまだ朝食を食べていない。いや、正確に言えば熱海のお宮の松のそばのすかいらーくで夜食なら食べた。しかし今朝食を食べてもいいだろう。でも、こんな時間に安房鴨川の駅近くに食堂なんかあるかなあ?

見つけた。駅からうろうろしたら、それほど新しくなさそうな店が見つかったのだ。2月の北海道旅行の帰りに八戸線の鮫(さめ)という駅の近くで食堂を見つけてカレーを食べたが、その食堂みたいな感じの場所である。

鮫も安房鴨川も港町だし、似たようなものがあるのだろう。まずはめしを注文しよう。

喫茶店とかだとパンを主体としたモーニングセットしかないが、ここはごはんが食べられる場所だった。まずはひといきついた。

計画

さて、いろいろ散歩してみる。しかし14年前に来た場所だ。しかもあの時は安房鴨川近辺に4日もいた。水着を着て泳いだりした。

それでもまあ、海辺まで行ってみる。うん、あのときの海辺だ。海はいつ見てもいいものだ。しかし今は4月だ。あまりここにいてもつまらなさそうだ。

これからどうしようか。上総亀山に向かうバスまでまだまだ何時間もある。

うーんそうだなあ、そうだ、「行川(なめがわ)アイランド」という駅に行ってみよう、そう思った。

安房鴨川から何駅も離れていないからバスまでに戻れそうだし、変わった駅名だから変わったものがあるかもしれないと思ったからだ。

14年前は安房鴨川のほかにも安房小湊で降りて海で泳いだ。行川アイランドが安房小湊みたいないい場所だといいなあと思いながら、ぼくはスーパーホリデーパスを見せて安房鴨川の改札を通り、外房線ホームに向かった。

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外房線

安房鴨川〜行川アイランド

安房鴨川(あわかもがわ)で朝食を食べた後、外房線で行川アイランド(なめがわあいらんど)に行くことに決め、スーパーホリデーパスを見せて改札を通り、ホームに行く。

ここからは千葉行きでも内房線まわりと外房線まわりがあるので注意して電車に乗らなければならない。ほかにも千葉県は、千葉と銚子(ちょうし)の間を成東(なるとう)まわりと成田まわりの電車があったりしてややこしい。

無事外房線の電車を見つけて乗る。さすがにすいている。そして発車。

電車は安房鴨川のせまい市街地を出て、海岸線を進んでいく。

そのうち電車は安房小湊(あわこみなと)に着く。高校生の時に降りた駅で、近くに海岸があることはわかっているがまだ4月だし水着もないので用はない。そのまま進む。

そして電車は遅れもせず、無事行川アイランド駅に到着した。電車を降り、スーパーホリデーパスを見せて改札を通る。

行川アイランド〜安房鴨川

なんだかひとけがないなあ。

そう言えば聞いたことがある。なんでも以前はここに文字通り行川アイランドという施設があったんだけど、客が少ないとかなんとかいうことでつぶれてしまったという話だったような気がする。

それじゃひとけがないだろうなあ。

駅のまわりには多少は建物があるが、ほかに建物がないか近くを散歩してみることにした。

でもたいしたものはなさそうだ。あまり遠くまで歩くと次の安房鴨川行きの電車に間に合わなくなって、上総亀山行きのバスにも間に合わなくなるような気がするので、そのままひとけのない建物のそばで電車を待った。もうそろそろ駅に戻ろう。

また行川アイランド駅の改札にスーパーホリデーパスを見せて通り、ホームに行く。なにしろどれだけ乗っても乗り放題だ。もう4月10日を過ぎているから青春18きっぷは使えないし、こういう乗り放題のきっぷは、まあハートランドフリーきっぷがあることはあるがあれは15000円だし、安いきっぷがあればそれにこしたことはない。

電車がやってきた。まだ11時くらいだし、今から安房鴨川に行けばバスに間に合うだろう。電車は今度もすいていた。発車し、海岸線を走る。

昼食

電車は無事安房鴨川に戻ってきた。まだ昼食を食べる時間はありそうだ。朝食と昼食を同じ場所で食べるというのもなんだか変だし、食堂は別の場所にしよう。なんとなく天ぷらうどんでも食べたくなってきた。どこかにそんな店はないかな。おっとその前に上総亀山行きのバス乗り場を確認しておこう。

駅前をうろうろして、なんとかバス停を見つけた。うん、ちゃんと上総亀山と書いてある。しかも近くでうどん屋を見つけた。ここにしよう。天ぷらうどんをたのむとすぐ出てきた。いただきます。

うどん

きょうもうまいうどんが食べられた。もう12時を過ぎた。さあ、バス停に行ってバスを待とう。ぼくと同じバスに乗りそうな客が何人か来た。

ようやくやってきた。バスに乗る。しかしほかの客は全然乗ってこない。このバスでない客のようだ。誰か乗ってこないのかな。

しかし誰も乗ってこない。そのまま発車時刻になり、とうとうぼくだけ乗ったバスは発車していく。どんな景色が待っているのかな、と思いながらぼくは窓の外をながめていた。

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バス・安房鴨川〜上総亀山

発車

安房鴨川(あわかもがわ)駅を発車したバスは市街地を離れていく。道には学生がいる。日曜だけど用事のある学生はいっぱいいるだろう。

バス

なんとなくその学生が、「いつも誰も乗っていないバスにめずらしく客が乗っている!」と思っているような気がする。それくらいこのバスはいつも客が少ないのだろう。

もともとそんなに大きな市街地ではないのですぐに田畑が広がる場所に出る。山が近くにある。終点の上総亀山(かずさかめやま)駅に行くには山を越えなければならないのだろう。

と、ここまで来て残念ながら、夜行列車に乗り続けていたこともあってうっかり眠ってしまった。

到着

目が覚めた。バスはすっかり人里離れた場所を進んでいる。森の中だ。客は相変わらずほとんどいない。

標高の低そうな千葉県だけど、やっぱり木々の多い場所ってあるんだなあ。

そのうち湖が見えてきた。いい場所だなあ。

鉄道だけ乗っていたんじゃ見ることのできない場所ってあるからなあと思った。湖から離れ、木々が続く。

そんな木々が見える景色のまま、バスの案内アナウンスがまもなく終点ですと告げた。やっぱり鉄道の終点なんだからこんな場所なんだろうなあ。

バスは上総亀山駅前に到着した。運賃を払ってバスを降りる。

先週乗った土浦からのバスに比べると乗車時間は短かったが、景色のいいバスだったなあと思った。さあ、ディーゼル車に乗ろう。

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久留里線

発車

安房鴨川(あわかもがわ)から乗ってきたバスを上総亀山(かずさかめやま)で降りて、改札でスーパーホリデーパスを見せて通る。

きのう奥多摩に行っている。山深い景色だった。上総亀山は奥多摩よりは山が深くないとは思う。でもそれなりに木々の多い景色で、人家も少ないようである。

こんなところの鉄道が、この3800円のきっぷを使えば土日はずっと乗り放題というのが不思議な感じがする。青春18きっぷと違いいつでも使えて、ハートランドフリーきっぷよりずっと安い、そんなきっぷができてとてもありがたい気がする。

ホームに行くとディーゼル車はちゃんとある。なにしろこれに乗らないと寮に帰れない。がんばって進もう。ディーゼル車に乗ると発車だ。ただでさえ少ない人家がよりいっそう少なくなる。

到着

あとはずっと山の中の景色が続く。

これから行く木更津(きさらづ)はそれなりに市街地のはずだが、木更津が近づいても山の中の景色は続き、駅に到着するころになってようやく市街地に入っていき、終点木更津に到着である。ディーゼル車を降りる。

さあ、この駅はぶらっとクイズラリーの潮騒コースの問題がある駅だ。改札を出なければならない。スーパーホリデーパスを見せて改札を通る。

木更津は川崎から木更津までフェリーに乗ったときに来ていて、多少なじみのある駅だがきょうは通り過ぎるだけだ。

これから潮騒コースの10駅をまわらなければならないのに、もう午後3時である。でもまあ、潮騒コースの駅はほかのコースよりもまとまっていてまわりやすいのが利点で、なんとかなるだろう。

これまでの4コースと同じく、木更津もちゃんと問題があり、問題の解答も駅のまわりをうろうろしたら見つかった。これでよし。

ぼくはふたたびスーパーホリデーパスを取り出し、木更津の改札へと戻った。

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内房線その2

木更津〜袖ヶ浦

ぶらっとクイズラリーの木更津(きさらづ)の問題を解答して改札に戻った。なにしろもう午後3時を過ぎているのに、まだ潮騒コースの最初の問題を解いただけなのである。

でも潮騒コースの指定駅は木更津から東京までけっこう1場所に固まっているし、終電までにはまわれるだろう。さあ、まずは内房線の残りの駅、袖ヶ浦(そでがうら)、五井(ごい)、蘇我(そが)の問題を解答する必要がある。

これまで七色コース、青空コース、田園コース、山並コースを無事解答できたし、最後もなんとかなるだろうと思い、スーパーホリデーパスを改札に見せて木更津の千葉方面のホームに行く。電車は遅れずにやってきた。

電車に乗る。やっぱり1日中電車に乗れるっていうのはいいなあ。

袖ヶ浦〜五井

無事電車は次の目的地、袖ヶ浦に到着した。改札に向かい、スーパーホリデーパスを袖ヶ浦の改札に見せて通る。やっぱり小さい駅はぶらっとクイズラリーの問題が見つけやすくていい。

問題の解答になるものも、駅からそんなに離れていないところにあった。それほどめんどうでなくていいラリーだと思う。これで2番目のマス目も埋まった。次は五井だ。

小湊(こみなと)鉄道の乗換駅だから袖ヶ浦より大きな駅かもしれない。問題を見つけるのがめんどうだといやだなあと思いながら、またスーパーホリデーパスを改札に見せて千葉方面のホームに向かう。

内房線は木更津から北は1時間に何本か電車が走っているが、そこから安房鴨川寄りは1時間に1本しか走っていなくてたいへんだ。ぶらっとクイズラリーの問題のある駅は電車がそれなりに走っている場所ばかりなので今までなんとかなってきた。それもきょうで終わりだ。あともうちょっとがんばろう。

五井〜蘇我

電車に乗って五井に着いた。それほど大きな駅でなくてほっとした。問題も解答もすぐに見つかった。これで次の電車に乗れる。

あとで小湊鉄道に乗るかもしれない。けっこう乗り換えやすいようだ。さあ、次は蘇我だ。120円おおまわり旅行で何度も乗り換えた駅だが、用事のない駅なので降りるのは初めてだ。

五井から乗った電車も無事蘇我に着いた。ぶらっとクイズラリーをやってきた5日間、電車が動かなくなるようなことがなくて良かったなあと思う。さあ、4個目の問題を探そう。スーパーホリデーパスを見せて改札を通る。

駅の大きさはそれほどのこともなく、問題もすぐに見つかった。解答もすぐわかる。よし、次は稲毛海岸(いなげかいがん)に行こうと思い、改札に戻った。

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京葉線その1

蘇我〜稲毛海岸

蘇我の問題を解き終えて、スーパーホリデーパスを見せて改札を通る。さあ、次は稲毛海岸だ。
このあたりはもう何度も120円おおまわり旅行で通っている。京葉線はそれほど電車の数が少なくない路線だし、そんなに待たずに電車はやってくるだろう。

電車がやってきた。京葉線は東京駅に近い場所は混雑しているが、蘇我ではたいしたことはない。そのまま電車は発車する。
稲毛海岸までは2駅である。蘇我もそれほど市街地って感じではないが、稲毛海岸まではさらに人家が少ない。京葉線は歴史が短いけどだんだんと建物も増えているし、これからの路線だろう。

稲毛海岸〜蘇我

それほど時間もかからずに電車は稲毛海岸に着いた。電車を降り、スーパーホリデーパスを見せて改札を通る。

はじめて降りる稲毛海岸駅だ。小さな駅なので潮騒コースの問題もすぐに見つかった。
こんなまわりに何もなさそうな駅なのに、ちゃんと駅のそばの問題が作られていることに感心する。問題はすぐに解けた。さあ、次は千葉だ。

スーパーホリデーパスを見せて改札を通り、蘇我行きの電車に乗る。それほど待たずに電車がやってくる。やっぱり夕方の方が昼間より電車が多いんだなあ。
今度もすいていて楽にすわれたが、すぐに電車は終点に着いた。また蘇我駅に舞い戻ってきた。電車を降りる。

蘇我〜千葉

今度は乗り換えるだけだ。階段を上がっておりて、次の千葉行きの出るホームに進む。
外房線の方も夕方なので多少電車の数が増えている。電車がやってくる。京葉線より混んでいるがこちらもわずか2駅だ。千葉の市街地に入っていき、目的地の千葉に到着した。電車を降りる。

スーパーホリデーパスを見せて改札を通る。千葉駅は大きな改札は1つだけだからたぶんこの改札の近くに潮騒コースの問題はあるだろう。
探してみたら問題はあり、問題の答えもすぐ近くにあった。これでよし。残りはあと4駅だ。ぼくはふたたび改札に向かった。

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総武本線

千葉〜佐倉

千葉の問題を解き終えて、またスーパーホリデーパスを見せて改札を通り、総武本線下りのホームに進んだ。千葉は意外と駅のつくりは単純なのですぐにホームに行ける。

さあ、潮騒コースもあと4駅だ。最後は東京だが、まずは東京と反対方向の佐倉に行かなければならない。電車に乗る。それほど客はいない。そして発車。たちまち千葉の市街地を離れていく。

3週間前にも、青空コースを終えた後で東京から鹿島神宮まで往復したのでこのあたりの景色は見ている。しかし今はもう日が暮れているので景色は見えない。
そのまま目的地、佐倉に着いた。まずは電車を降りて、スーパーホリデーパスを見せて改札を通る。

佐倉〜西船橋

そう言えばここは120円おおまわり旅行で成東に行くとき、成東から来たときによく乗り換えたことを思い出した。
でも降りたことはなかった。降りてみてもたいしたお店とかあるわけではない。ぶらっとクイズラリーの問題も答えもすぐに見つかった。さあ、次は西船橋だ。東京方面の電車に乗って船橋で乗り換えればいい。
またホームに来て電車を待つ。電車がやってきた。けっこう新しそうな電車だ。さあ、乗ろう。

相変わらず景色は見えないまま進んでいく。やがて市街地に入っていき、千葉に到着。乗り降りがあってまた発車する。
暗い中をとっぷりと電車は進み、ようやく目的地、船橋に着いた。いつものように階段を上がっておりて、各駅停車の方に乗り換える。
こんな時間でも電車にはそれなりに客がいる。そして3週間ぶりの西船橋だ。今度は問題を解く必要がある。

電車を降りてスーパーホリデーパスを見せて改札を通り、ぶらっとクイズラリーの問題を探す。改札が1つなのですぐに見つかる。問題の答えもすぐにわかった。さあ、残りは新木場と東京だ。
またスーパーホリデーパスで改札を通る。さあ、京葉線の電車に乗ろう。ぼくは通路を進んで武蔵野線と共用の京葉線のホームに向かった。

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京葉線その2

西船橋〜新木場

西船橋の問題も無事解答できた。これで残りは新木場と東京のみになった。さあ、まずは新木場に進もう。

七色コースの越中島(えっちゅうじま)と違い、新木場は西船橋発東京行きが停車するので乗り換えはいらない。スーパーホリデーパスを見せて改札を通り、進んで進んで武蔵野線直通の東京行きホームに来た。

電車がやってくる。このホームには南船橋行きも停車するので、ちゃんと東京行きであることを確認して乗る。さすがにすいている。そして発車。

3週間前の午前中に通った道を逆に進んでいくが、もう夜なので景色はあまり見えない。西船橋の市街地を離れていき、レールが右に曲がっていく。そのうち京葉線と合流し、市川塩浜に停車する。乗り降りはほとんどない。また発車。

あとは暗い中を進んでいく。京葉線は明かりの多い場所が少ないので夜になると暗くなるのだ。寝過ごさないように起きている。もうじき舞浜で、左手にシンデレラ城が見えるはずだがめずらしいものでもないので見ないでおく。舞浜に停車するが日曜ももう遅いので東京ディズニーランド帰りの客も少ないようだ。また発車。しばらく進んで電車は無事9個目の駅、新木場に到着した。有楽町線に乗り換える人たちといっしょに電車を降りる。

新木場〜東京

新木場は、京葉線から有楽町線に乗り換えるだけなら簡単なのだが、駅の外に出ようと思うと長い階段をおりる必要がある。たぶん問題を解答しようと思うとおりる必要がありそうだなあ。

潮騒コースの問題は改札のそばにあった。やっぱり地上まで行く必要があるようだ。階段をおりる。

おりるとすぐそばにコンビニがある。このコンビニは貴重だ。なんとなくあとで寄ることがありそうだ。そして問題の解答は・・・うん。これで9番目の問題も解答できた。あとは東京だ。

階段を上がり、スーパーホリデーパスを見せて改札を通り、東京行きの電車を待つ。やってきた。最後の電車だ。もう東京ディズニーランドの客も少ない。電車は新木場を発車し、暗い中をしばらく進む。

そして地下に入っていく。越中島を過ぎ、八丁堀(はっちょうぼり)も過ぎて、いつものように終点の東京に到着する。電車を降りる。さあ、潮騒コース最後の問題を探そう。

右往左往

京葉線ホームには、実はすぐ近くに改札がある。もしかしたら、新木場にも問題があるんだからこの改札を出たところに問題があるかもしれない。でも普通に山手線の近くの改札かなあと思い、やはり動く歩道に乗った先に問題があるだろうと考えた。そしてのぼりエスカレーターに乗り、のぼり切ったら動く歩道に乗る。

動く歩道をぬけて、なんとか八重洲(やえす)の改札近くまでやってきた。でも東京駅は広いからなあ。潮騒コースの問題は丸の内側と八重洲側のどっちにあるだろう?まずは丸の内側に出てみよう。ぼくは丸の内南口に向かった。

スーパーホリデーパスを見せて改札を通り、これまで見てきた49の問題と同じような看板をさがす。うーん、見つからないなあ。

丸の内北口にも行ってみたが、八重洲にも行ってみようと思い、地下通路を通って八重洲の方に行く。それでも見つからない。やっぱり丸の内の方に戻るか。

戻って丸の内南口をもう一度探してみた。あった。見落としていたところだった。これでよし。まずは問題を見てみよう。

えーとなになに?動輪の広場?どこだそりゃ?

動輪の広場

別の東京駅の案内図を見てみた。どうやら動輪の広場というのは丸の内側の地下にあるらしい。行ってみよう。

このあたりは以前皇居に行く用事があったときとかに何回か来たことがあるはずなのに、動輪の広場っていうのは聞いたことがなかった。確かこのあたりだよな。

お、もしかしてあれかな?

そこは人の流れとは別な場所にあり、わざわざここに来ようとする人しか来ないような場所だった。見ると鉄のまるいものがいくつか横に並んでいる。鉄道の車輪のようだ。

ふーん、「動輪」っていうのは列車の車輪のことかあ。なんでもここにある案内によればSLの車輪みたいだな。

それはともかく問題の解答になるものを確認する。うん、ちゃんと三択の1つにあてはまる。これで最後の潮騒コースの問題も無事解答できた。思った通りというか、潮騒コースの答えも残り4コースと同じだった。

よし、ホリデーパスとスーパーホリデーパスを買った時にもらったハガキに答えを書いて50円切手を貼って出そう。

ポスト

そう思い、動輪の広場をあとにして、最後のスーパーホリデーパスのつとめとして寮のもより駅まで電車に乗ることにした。

決意

それから思った。電車に乗るって楽しいなあ。

よし、これから日本の鉄道すべてに乗ってみよう。そうこの時決意したのだ。

来週はゴールデンウィークだけど、それが終わったら、手始めに関東のまだ乗っていない私鉄に乗ってみよう。

JRは青春18きっぷが使えるまでしばらくはそんなに乗れないけど、ホリデーパスが使えるような場所とか、あと2月の北海道旅行の行き帰りに使ったハートランドフリーきっぷなら6月とかでも使えるし、いろいろ乗ってみよう。

そんなことを考えながら動輪の広場をあとにして、ゴールデンウィークまで残り数日の会社に備えて寮に向かう電車に乗るため東京駅の改札に向かったのである。

補足

なお、ぶらっとクイズラリーの賞品の、500円のオレンジカード5枚がぼくに届いたのは、翌年1月だった。

もともとこれくらいかかる予定だったのかわからないが、ずいぶん時間がかかったなあと感じたものだった。

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