まもって守護月天!オリジナル小説

光と影のワルツ(円舞曲)

 

 

第一話 破滅へ導くプレリュード(前奏曲)

 

 

・・・・風、

・・・・風が吹いていた・・・・。

・・・・その風は穏やかに人々の頬を優しく撫でていった。

・・・・人々は風を受け、穏やかに笑みを浮かべた。

・・・・その風が、世界を破滅に導く風とも知らず・・・・

 

 

薄暗く不気味な部屋、ここは一体何処なんだ?誰かが捕まっている・・・・女の子か?

???「・・・・魔法界の王女・・・・捕まえてきました。ただ、王子は外出中でして・・・・」

???「フンッ、かまわん。もともと男など必要ないからな・・・・」

???「あんた達、あたしを捕まえてどうするつもりなの!」

???「やれやれ、とんだじゃじゃ馬だな・・・・」

???「いや、このくらい威勢があるほうがいい、そのほうが楽しみが増えるから
な。フフフフ、フハハハハハハ。」

謎の影がゆっくりと少女に近づいていった。そして・・・・

???「い、いや〜!」

少女の悲鳴が遠ざかっていき、目の前が明るくなっていく。

???「・・・・もうすぐだ、もうすぐこの世のすべてが我らのものに・・・・」

それが、意識が遠ざかる瞬間、最後に聞こえた言葉だった。

 

 

 

 

秀一「・・・・夢・・・・か?」

秀一は障子の隙間から漏れる日の光に目を覚ました。

秀一「そろそろ起きないと学校に遅れちまうな・・・・」

少し肌寒くなってきたため起きる時間がいつもより遅くなってしまった。

秀一「もう秋か・・・・」

ふと、弁当を作りながらそう思った。

秀一「季節が過ぎるのは早いもんだな・・・・」

秀一がこの町に帰ってきて数ヶ月。今の生活にもすっかり慣れて、秀一は充実した
日々を過ごしていた。

ピンポ〜ン

呼び鈴の音がして翔子の声が聞こえてきた。

翔子「お〜い、起きてっか?」

翔子は毎朝、秀一と朝食を食べているのだ。

秀一「今ちょうどできたところだ。」

翔子「いや〜、いつも悪ィな〜。」

秀一「な〜に、お互い様。翔子ん家には生活必需品とか揃えてもらっちまったから
な。」

食事を食べながら二人はくだらない話で盛り上がった。ちなみに今日の献立はご飯に
味噌汁、肉じゃが、秋刀魚、海草サラダ。と栄養バランスも考えてある。

翔子「なあ、キリュウとどこまでいった?」

不意に翔子が聞いてきた。

秀一「な、おいおい、何言ってんだ・・・・」

翔子「Aか?それともBとか・・・・流石に中学生だからCはないと思うけど・・・・」(翔
子ちゃんって一体何歳?)

その後、卑猥な話になったのは言うまでもない。

(注・ちょ〜さはまだ未成年ですので、これ以上は書けません。)

翔子が興味津々と尋てくる。

秀一「・・・・まだAだよ・・・・」

少し小声で秀一は答えた。

翔子「まあ、それくらいか・・・・それにしても、お前よくキリュウを人間にするの断れ
たなぁ〜。」(万難地天の恋愛事情、参照)

秀一「やっぱり自分の力で解き放ってやりたいし・・・・さ。」

翔子「ふ〜ん、相変わらずお堅いというかなんというか・・・・」

秀一「ば〜か、とっとと学校に行こうぜ・・・・」

 

 

 

 

秀一達が学校に向かって歩いていると太助達の姿を見かけた。

シャオ「あっ、おはようございます。秀一さん、翔子さん。」

翔子「おはよっ、シャオ。」

翔子「あれ?そういえばルーアン先生がいないけど・・・・」

太助「あぁ、今日は朝一で職員会議っつって朝早くから学校に言ったけど・・・・」

翔子「へ〜、一応しっかりと教師やってんじゃん。」

翔子は感心した。

太助「行きたくないってわめいてたけどな・・・・」

そんな中シャオと秀一は料理の話題で盛り上がっていた。

秀一「なぁシャオちゃん、今度俺に中華料理教えてくれないかな。」

シャオ「いいですよ。私も和食を教えてもらいたいですし。」

秀一「いいよ。そんじゃあ秋田の伝統料理のきりたんぽとか教えてあげるよ。」(く
どいですが、ちょ〜さは秋田出身です。)

秀一が楽しそうにシャオと会話をしていると、太助が小声で秀一に耳うちをしてき
た。

太助「お前なぁ、キリュウもいるのによくシャオと楽しく話していられるなぁ。」

秀一が太助に言われ後ろを振り返ると、そこにはキリュウが立っていた。こころなし
か少し怒っているように見えた。

秀一「おおキリュウおはよう、今日はずいぶん綺麗だな〜。」

キリュウは少し怒った口調で言葉を返してきた。

キリュウ「・・・・私の事など気にせずシャオ殿と話をすればいいだろう・・・・」

秀一「なんだキリュウ、焼きもちか?」

キリュウ「な、ち、違う。」

否定しようとするキリュウを秀一は抱き寄せた。

キリュウ「あ・・・・」

秀一「安心しろって、俺は今までもこれからもキリュウ一筋だから。」

キリュウは秀一の胸のなかで赤くなっている。もはや二人の世界である。

秀一「キリュウ。」

キリュウ「・・・・秀一殿ぉ・・・・」

秀一はキリュウの首筋にキスをした。

キリュウ「あぁ・・・・んんっ、ふぁ。」

キリュウは力が抜けて体を秀一に預けた。その口から漏れる声はなんとなく色っぽ
かった。

秀一「キリュウは相変わらず首筋が弱いなぁ。」

それを見ていた周りの人々・・・・

太助「な、こいつ等、朝っぱらから何してんだ。」

翔子「おやまあ・・・・お暑いこと・・・・」

シャオ「なんかお二人とも楽しそうですね。太助様。」

太助「えっ、いや、そ、そうだな。」

翔子「シャオも今度してもらえよ。もちろん七梨に・・・・」

太助「な、山野辺。お前何言ってんだ!」

シャオ「あの〜私では駄目なんでしょうか・・・・?」(コラコラ、あんまり男を挑
発するようなことを言ってはいかん。)

太助「あ、だ、駄目じゃないけど・・・・そのうち・・・・な。」

太助が返答に困っていると前のほうから声が聞こえてきた。

秀一「お〜い早くしないと遅刻だぞ。」

気が付くと秀一、翔子、キリュウはすでに遥か彼方だった。

太助「ヤバイ、シャオ急ごう!」

シャオ「はいっ!」

二人は後を追うように仲良く走っていった。

 

 

 

 

・・・・幸せな生活・・・・誰もがこの時がずっと続くと思っていた・・・・

だが、ゆっくりと訪れていた・・・・全てを飲み込もうとする邪悪な闇が・・・・

 

 

 

 

とある日の放課後、太助とシャオは一緒に帰っていた。

シャオ「・・・・翔子さん達、今日も休みでしたね・・・・」

太助「あぁ、一体どうしたんだろうな。」

ここ最近、翔子が学校を休んでいた。最初はみんな風邪だろうと言っていたがどうや
ら家にもいないようなのだ。それどころかたかしや乎一郎、花織、秀一さらに購買部
の出雲まで休んでいるのである。

シャオ「太助様、私、何だか胸騒ぎがします。」

太助「胸騒ぎ?」

シャオ「何だか太助様と離れ離れになってしまいそうな気がして・・・・」

太助「そんなことないって、俺は絶対シャオのそばにいるから。」

シャオ「はいっ!」

太助の言葉にシャオは笑みを浮かべた

 

 

 

 

太助達が家に戻るとキリュウとルーアンがなにやら話し合っていた。

太助「どうしたんだ?二人が真剣に話してるなんて・・・・」

キリュウ「主殿・・・・それが嫌な予感がするのでルーアン殿とそのことについて話し
合っていたのだ。」

シャオ「キリュウさんも感じるんですか。」

キリュウ「やはりシャオ殿も感じていたのか。」

太助「嫌な予感って?」

太助が疑問に思っているとルーアンが口を開いた。

ルーアン「凄い力を感じるのよ。それも巨大で邪悪な・・・・」

???「・・・・御名答・・・・」

ルーアンが話していると部屋のどこからともなく声が聞こえてきた。

太助「誰だ!」

太助達は声のする方へ振り返った、するとそこには血のように紅く染まった羽を持っ
た美しい女性が立っていた。

???「我が名はディアラ・・・・魔王ハイランド様に仕える四天王の一人だ・・・・」

太助「な、魔王・・・・」

ディアラ「そうだ、我らがハイランド様はこの世を支配するためお目覚めになられ
た。だが、今は霊力が不足して力が出せないのだ。そこで私がハイランド様の霊力を
回復させるための糧となる者を探していたのだ。」

太助「糧となる者って?いったい何なんだよ!」

ディアラ「そこにいる守護月天と万難地天だ。」

ルーアン「ちょ〜っと、待ちなさい!何であたしの名前がないのよ!」

ディアラ「ハイランド様は少女しか好まん、お前のようなケバイ女など好かない・・・
・」

ディアラの発言にルーアンがキレた。

ルーアン「誰がケバイですって〜。あんた達なんかまとめてぶっ倒してやる!陽天心
招来!」

ルーアンの詠唱とともに無数の家具がディアラを襲った。が、

ディアラ「フッ、愚かな。」

ディアラの手から竜巻のような突風が吹き荒れ、陽天心家具ごとルーアンを壁に叩き
付けた。

ルーアン「痛〜、なんて威力なの・・・・」

ディアラは淡々と話し続けた。

ディアラ「さて、それでは二人とも一緒に来てもらおうか。」

太助「ふざけるな!シャオもキリュウも俺の大事な家族だ。誰が行かせるか!」

ディアラ「ほう、それは残念だ、それなら貴様の知人達を始末するとしよう・・・・」

太助「な、なんだって?」

シャオ「まさか、あなた達が翔子さん達を・・・・」

ディアラ「さぁ、どうする。来るのか来ないのか・・・・クックックッ。」

シャオ「行きましょう、キリュウさん。」

キリュウ「・・・・あぁ、そうだな。」

太助「な。だめだ、行くな!」

シャオ「来々、折威。」

支天輪の中から折威が出てきて太助を押さえつけた。

太助「な、何するんだシャオ。」

シャオ「すいません、太助様・・・・もうあなたをお守りすることができません。・・・・こ
れでお別れですね・・・・」

シャオの瞳から涙が零れ落ちた。

キリュウ「・・・・主殿、主殿には感謝している。あなたのおかげで私は自分を見失わず
にすんだし秀一殿にも出会うことができた。・・・・秀一殿にも伝えておいてくれ、あり
がとう・・・・と。」

ディアラ「挨拶はそこまでだ。その道具を捨て一緒に来てもらおうか。」

支天輪と短天扇が床に落ちた。

ディアラが指をパチンッと鳴らすとシャオとキリュウは深い闇に包まれ消えていっ
た。

ディアラ「さらばだ小僧。恨むなら無能な自分を恨むんだな。」

太助「シャオ〜!、キリュウ〜!・・・・どうして・・・・どうしてこんなことに・・・・」

 

 

 

 

魔法界

???「これは一体どういうことですか。」

兵士「すみません王子・・・・魔界の者が攻めてきて・・・・私たちでは歯が立たず王女を連
れ去られてしまいました。」

???「そうですか、それでその者たちは?」

兵士「それが・・・・魔界ではなく人間界に向かって行った様です。」

???「人間界?あそこに強い魔力を持った者など・・・・」

???「(・・・・まさか)・・・・あなたたちはここの修復を、奴らは私一人で追いましょ
う。」

兵士「しかし、一人では危険です。」

???「大丈夫だ、私に任せなさい、それよりここをよろしく頼むよ。」

 

 

 

 

神界

地蔵菩薩「お前たち、今人間界で何が起こっているか分かっているな・・・・」

???「はい。」

???「分かってるよ。」

地蔵菩薩「それなら話が早い、早速人間界に行ってくるのだ。」

???「よっし、行くぞ姉ちゃん。」

???「うん。(待ってて七梨君、必ずシャオさん達を助けるから・・・・)」

 

 

 

 

天界

閻魔「次の魂はどうした?」

手下「それが閻魔様、急に用事があるって言って人間界に行ってしまいました。」

閻魔「まったく、最近の魂は勝手だな。仕方がない順番を変えろ。」

 

 

 

 

人間界

目の前には無数の妖怪、幽霊、魔物達の死骸が散らばっていた。

???「ずいぶんと手を焼いたようだな。」

???「仕方ないでしょう、まだ式神の封印を解いてないのですからね。」

???「さっき現れた妖気、かなりのものでしたね。」

???「ま、倒せないわけでもないがな・・・・」

 

 

 

 

七梨家

太助「・・・・シャオ・・・・」

ルーアン「邪魔者がいなくなったけどさすがに今回は喜べないわね・・・・」

 

 

 

 

これは激しい戦いの前兆に過ぎなかった。

 

 

 

 

あとがき

 

 

ども、読者の皆さん待ってましたか?ちょ〜さです。

おかげさまで復活しました。

これからもどんどんキリュウ様の萌え姿を書きたいと思います。

どうぞよろしくお願いします。

 


ハルカの勝手コメント

 ちょ〜ささんの新シリーズ「光と影のワルツ(円舞曲)」一話目をお届けしました。

 なにやらこのシリーズよりまたオリジナルキャラが登場しそうですね。加えて小説版のキャラクター達も。

 ハルカとしては今回の秀一君の行動にまたも殺意を覚えてしまったりしていますが(笑)、

 ともあれ新シリーズスタートを祝いたいと思います。まだまだ始まったばかりのようですが、次回を楽しみにお待ちしております。

  

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