まもって守護月天

〜22Century〜

 

 

〜1話(続けるつもりか)〜

 

 

 

――昔々から中国に伝わる伝説じゃ

幾つもの山を越えた小さな国に、『支天輪』という名の不思議な輪っかがあるそうな。

支天輪の中を覗けし者、あらゆる災難を撥ね退ける『守護月天』の守りを得よう

 

…その国ではそんな風に語り継がれておったそうじゃ――

 

…って、これ読んでる人は知ってるだろうから、別に書かなくてもいいんだけど。

更に、ここで『めでたしめでたし』とやっても良いくらいの体たらく振り(爆)

 

…まぁ、前振りもいい加減止めて、早速本編へ進めませう〜

 

 

 

 

太助(以下:太)「あれ…? 小包来てる」

 玄関のポストに入れられたその縦横20cm、厚さ5cm程の、一見何の変哲も

無い紙に包まれた、何の変哲も無い小包だった。

 この14歳の少年、小さい頃から一人暮らしで、性格がひん曲がっている。

太「…宛名は…親父からか――どうせロクな物送ってくる訳ねーだろーからな…」

 

 そう言うや否や、さっさと封も開けずにリビングのゴミ箱に捨ててしまった。

 

 …ほらね。こういう性格である。

太「何か言ったか作者」

 …いや別に。

 

シャオ(以下:シャ)「そんな事したら物語進まないでしょぅっ!!

太「何だ貴様」

シャ「怪しい者じゃありません」

太「不法侵入者は相当怪しいだろ」

シャ「私は不法侵入者じゃないですよ」

太「じゃぁどうやって入ってきた」

シャ「貴方の机の引出しから」

太「帰れ変人」

 

 

太「なるほど…つまり今の説明を簡単に要約すると、アンタは世界征服の為に造ら

れたアンドロイドだと」

シャ「誰がアンドロイドだ誰が」

太「…一瞬性格変わらなかったか?」

シャ「気のせいです。…それより、私は22世紀から、貴方のそのほとんどUター

   ンした様な性格を更正する為にやってきた守護月天という精霊なんですよ」

太「質問」

シャ「はい、七梨君」

太「…未来から来た精霊って時点で科学的なんだか非科学的なんだかよく判らんのだが」

シャ「知りたいですか?(にやそ)」

太「なるべく丁寧に判りやすく活字10文字以下で」

シャ「天空×字拳かましますよ?

太「…………手短にお願い致します」

シャ「――それはですねぇ…このSSの裏タイトルが『シャオえもん』だからです」

太「…誰か作者読んでこい」

 既に彼の米神には血管が10m先からでも判るくらい浮き出ていた。

 

 

シャ「所で、何か願い事は無いですか?」

太「は?」

シャ「…だって、アナタ私の守護月天としての実力、半信半疑でしょう」

太「ああ。…つーか、寧ろ信じとらん」

シャ「ハッキリ言いますねぇ…(←ちょっとキレ気味)――で、願い事は?」

太「世界征服(キッパリ)」

シャ「地獄を見せてあげましょうか…」“カチャリ(←激鉄をを起す音)”

太「何でンな銃(日本陸軍94式拳銃)持ってるんだ――…」

シャ「10数える内に“中学生男子らしい”願い事を述べなさい――10…9…」

 銃口を太助の額に当てて、恐怖を感じる笑みを見せつつ、シャオはカウントダウ

ンを始める。

太(目が本気と書いてマジだぁぁぁっ)

  冷や汗と共に過去の思ひ出が走馬灯の様に頭に浮かぶ――って、今から本当に

死ぬみたいじゃないか。

太「えぇ…っとぉ…」

シャ「はい? もっと声を大きく!」

太「美味しい料理が食べたい――…です!」

 何とか適当に願い(別に願いでも無かったが)を言うと、シャオは満足そうな笑

みで、

シャ「はいっ♪ 美味しい料理が食べたいのですね♪ 何て子供らしい食い意地

    の張った夢でしょう♪

 …何だかすげームカツク言い方やな…しかも手前ぇが無理矢理言わせたんだろーが。

 

 実際、美味い料理を食べたい――というのは、あながち嘘ではない。一人暮らし

だった彼にとって、手料理等は夢の馳走なのだ。

 

 …少し悲しい気分になってしまった。

 

 

シャ「それじゃ――」

 そう言って、支天輪に手を突っ込んで、

シャ「…グルメテーブル掛…」

太「待てやコラ

 …センチな気分ぶち壊し。

シャ「うぐぅ…折角この4次元支天輪からピッタリなウェポンを取り出そうと思っ

   たのに…」

 ――しかもウェポンってなんじゃい。

太「ンな版権ギリギリの道具使わず、月天は月天らしく星神使え」

シャ「しょうがないなァ(CV:大山のぶ代)…――」

ぺかぺかん!(←効果音)”

シャ「星神『八穀』〜」

太「(やっとマトモな月天になってきたな…)わ〜♪ シャオえもん、そいうはど

   ういう事が出来るの?(ボー読み)」

シャ「原作第3話参照♪」

太「手抜きすな

 

 

シャ「じゃぁ八穀、良さげと思った食材を2人前程かっぱらってらっしゃい♪」

太「可愛い声で犯罪な事言うな

シャ「(無視)障害となる人達は――…2%までなら良いわよ♪」

太「ンなグロい事を健全な中学生の前で平気で言わんでくれ。ってか止めれ      

 

 

 

太「ハァ…ったく」

 …あれから30分後――鴨肉や鱶鰭、キャビアにトリュフ等々――きっと100

万は越えそうな位の食材を持ってきた。

 どうやって持ってきたのか気になったが、シャオに『それは秘密です♪』などと

どっかの獣神官みたいな事を言って、教えてくれなかった――…それ以上追求した

ら何されるか判ったモンじゃないので、諦めた。

 

 

 更に1時間程――太助は現在風呂に入っていた。…やはり24時間風呂は良い(←嘘)

太「ふぃ〜…こうも気持ち良いと、鼻歌が出ちまうねコンチクショウ」

 アンタ歳幾つや。

 

シャ「あのぉ〜、ご主人様〜♪ お背中お流ししましょうか?」

 …気味が悪いぞ。さっきの行動からするに、そんな優しい性格じゃねーだろし。

太「…ってか、何でンな水着を着てる」

(無断で)風呂に入ってきたシャオは、パレオの水着を着ていた――少なくとも、 コイツはンなモン持ってなかった筈だ。

シャ「さっき、ついでに八穀に」

太「万引きして来たのかヲイ

シャ「甘いですよ…――万引きってのは、店側が気付いていなければ成立しない

   んですよ♪」

太「こンの外道精霊が…」

 …これじゃどっちがマトモな性格だか判ったモンじゃない。

太「しかも――…その手に持ってるヤツで俺の背中を洗ってくれるのか? その金

  ダワシとトイレ用洗剤(強酸性)で」

シャ「Yes♪」

太「俺の背中を再起不能にしてぇのか?」

シャ「…それじゃぁ、この『外壁修繕用パテ(業務用)』で…」

太「お前俺をマトモにする為じゃなくて、殺す為に来たんだろ。ぜってー」

 

 

 

 ――場所は変わって自室。

 

太「…ナルホド…ここで俺はヤツに『帰れ』と言うんだな(←小声)」

シャ「何台本(←単行本1巻の事)読んでるんですか

太「――とりあえず、『帰れ』

シャ「嫌です(←0.1秒)」

太「………」

 腹立つなーコイツ。折角こっちがシナリオ通りに進めようとしてるのに。

太「…とにかく、俺は君程人が悪い訳じゃないし、困っても居ない…(←失礼)」

  ↑建前  ↓本音

 「…いつか殺されそうな気がするんだよ…

 

シャ「…そう、だったんですか…(ちょっとキレ気味)」

 

太「ごめん…――ドゴフゥッ!!?

シャ「ご主人様の馬鹿ぁぁぁぁっ!!」(ランナウェイ)

 

 

 

 ――刹那、太助の肢体は超絶な力によって後方に吹き飛ばされた――

 

 

太「い…今のは――」

 

 …波○拳?

 

 

 ――そうベッドの上でボケている間に、シャオは太助の机の引出しを開け、その

中に入っていった――

 

 

 

太「…???」

 

 太助は立ち上がり、その引出しの中を見たが――中には何時も通り、ベーゴマや

ら缶バッチやらカードダスやら(←昭和の子供か)があった。

 

 

 

 

太(…世の中には不思議な事があるもんだな――…)

 

 まるでさっきの事が夢みたいだ。

 

太(…いや…)

 

 …背中が燃えるように痛い。先程の洗剤&金ダワシが効いているらしい。

太(…寝る時死ぬ程痛ぇんだろーな…)

 

 

 

シャ「ただいま戻りました

太「帰れ

 シャオが引出しから顔だけ出した瞬間、太助は必死で閉め様と全力で押す。

シャ「雰囲気ぶち壊しますね」

太「それは俺の台詞だこの不思議精霊

 

 

 

 ――それから1分後。2階の彼の部屋から謎の爆発が起こったのは――当然の

結果であろう。

 

 

 

 

 

〜つづく〜

(このSSに少しでも笑ってくれれば)

 


 

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