まもって守護月天

〜22Century〜

 

 

〜17話(君には聞こえないのか? 激しい愛の稲妻がー!(他意無し))〜

 

 

 ――前回のあらすじ――ってのも、マンネリなので、以下略って事で。

太「やる気ゼロだなコンチクショウ…まぁいいが、ともあれ、各自散開! 敵機に発見されぬよう、独自に隠蔽しろ!!」

 指揮官風な指示に、全員は頷き、それぞれ散らばって行った――…さて。

 

太「那奈姉ー、もう入ってきて良いよぉ」

那「入り口完全に封鎖しといてそう言うか?

 ――との声は、後ろから聞こえた。

太「ヤーラッド星人から習得済みっ!?」

 2メートル程飛びのいて振り返ると、そこには半眼でこちらを見下ろす那奈の姿があった。

那「なんて事は無い、窓から入ってきたまでよ」

 確か、全室窓は鍵掛かってたと思ったが。

那「ああ。こういう事もあろうかと、秘密の抜け道が何本か」

太(…セキュリティ無ぇなぁ、ウチ)

 

 とりあえず家に入って貰おう。…って、既に廊下にいるんだよな。

太「那奈姉、んじゃとりあえずリビングに」

那「無論、そのつもりだ――今回は、お前“ら”が変な事しなければ手出しはせんよ」

太(…やっぱ気付いてるのねん)

 ――気付いているにしろシャオ達が見つかるワケにはいかないようだ。原作とは逸脱した行動を取った瞬間、我が姉は即座に暴れるつもりだろう。

 

太「ともあれ、お茶入れるぜ」

那「ああ、75℃の美味なヤツな(←こだわり)」

 と言い残し、キッチンへ――有り難い事に、既に急須にはお茶っ葉が入っていた。

太「んじゃ、後はポットのお湯を入れるだけ――ってこれさっきシャオが入れてた茶葉(トリカブト入り)じゃん!!

 こんなん入れたもんなら、七梨家周囲2キロメートルは荒野となりかねねぇな。

太(――普通のお茶、普通のお茶…買い置きのヤツ(こぶ茶だが)があった筈…)

 その時、廊下へのドアが開き、キリュウが困ったように出てきた。

キ「主殿、上手い隠れる場所が見つからないのだが、どうすれば…むぐぅ!?

太「ごめんキリュウ!ちょっとこん中にいろよな!!

 太助は右手で掴んだポットをフタを開け、キリュウに思いっきり被せた。

キ「うぉぅ!? 前が見えんぞ…一体何を――何やら金属っぽいが…」

 幸い、中は空だったらしい。――太助は『こん中にいろ』と言ったが、サイズの関係で、ポットにキリュウが入るというより、キリュウがポットを被ってる――と言った方が正しく見える。

那「むぅ? 今…声しなかったかぁ…?(ちょっと恐い声)」

太「はぅ!? くっ、キリュウちょっとここに隠れてろ!」

キ「あぅっ!?」

 那奈が怪訝な声を上げると、太助は咄嗟にキリュウを冷蔵庫にぶち込み、閉め、隠した。直後、那奈が首を覗き出してきた。

那「何をもたもたやっている」

太「…いや、茶葉が見当たらなくてな」

那「目の前にあるだろう」

太「っ…いや、これは…」

 ますます怪しげな眼差しで那奈は毒薬入りの茶筒を指差す。

太「――これは、古いヤツだからさ…折角久々に姉貴が帰って来たんだから、飛び切りの新茶を飲ませたくって(笑顔)」

 我ながら、信じられないような彼の言い訳を聞いて、那奈はふむ、と納得し、「別に、新茶でなくてもいいぞ?」とリビングに戻っていった。

太(…ふぃ…――…さすが『壊月天』の俺、こういう頭の回転には強いな(つまり、悪知恵が利く))

 ――あ、確か紅茶なら普通なのがあったな――まぁいいか。美味い品だと言っておけば、怪しまれまい…。

 …なんとなく、『金田一』の殺人犯みたいな気分になりつつ、とにかく太助は湯を沸かす事にした――ポットは何処かへ行ってしまったので(←既に忘れてる人)、ヤカンで湯を沸かす。

 

太「そいやシャオ達、隠れただろうな…――あとで見に行ってみるか」

 呟いて、彼は2つのカップを乗せたおぼんを支えキッチンを出た。

 

 …誰もいなくなったのキッチンに、何やらかりかりと爪でひっかく様な物音が聞こえていた。

 

 

 

翔「七梨、人の趣味をどーこー言う気は毛頭無いんだけど、こいつぁマズいと思うぞ。人間として」

太「俺の部屋を無断で引っ掻き回すってのも、人間としてマズいと思うんだが」

 心配になって2階に上がったのだが――案の定、翔子とルーアンは二人して俺の部屋を遣りたい放題で漁っていた。

 そんな中、翔子は机の引出しから何枚かの写真を見つけた。ルーアンにそれを見せ、続いて太助に見せた。

ル「たー様って、やっぱりロ(以下3文字削除)」

太「違うわっ!! ――その写真は出雲がくれたんだ!! 俺にそのケは無い!!」

翔「でも、貰ったんだよな」

太「――」

 半眼で焦る太助を睨んだ後、翔子はその写真を元の場所にしまった。

 

 他にも散々中学2年生が秘密にしたいようなモノまで全てひっくり返された後、魂抜けきった太助がふと一人欠けているのに気が付いた。

太「……あ、そういえばシャオは? 原作通り寝てるとか?」

翔「ここにいるぞ」

 と、座っていたベッドのシーツを捲り上げた。その下には、鼻ちょうちんまで作って熟睡中のバカ精霊が一人。

シャ「誰がバカやねん、このアホちんアホちん」

 ――と、(信じられないが)寝言で返事をした――…なんでアホちんを二回繰り返したんだろう。

太「…なんでアンダー・ベッドで寝てるんだ?」

ル「そういう時はザを入れるべきよ。『Under The Bed』って」

太「時々先生なんだな…ルーアン――それで? なんでわざわざ下で寝てるんだ?」

翔「――ああ、何でも『たまには意表を突きたい』んだそうだ」

太「たまには…って、コイツここで寝るの初めてだろうが」

 

 ――と、その時――

 

 “ピーンポン♪”

翔「ん? 誰だ?」

太「ハッ! もしやルーアン先生!?」

ル「アタシならここにいるわよ?」

太「…え? この展開だとルーアン先生のお時間の筈だが…」

 

『まぁ、お姉様ですか』

『はい、はじめまして!』

『私、太助君の担任をしております、守月 獅也於燐と申します♪』

『まぁそうですか――若いのですねぇ』

『ええ、今日は家庭訪問ってヤツですわ♪(話がかみ合ってない)』

『そうですか、それじゃ、上がってください』

 

 ずざーっ!!…と俺と翔子とルーアンは盛大に頭からずっこけた。――てか姉貴、普通信じるかっ!?

 

 

 一階に下りると、リビングでは家庭訪問兼個人懇談が始まっていた。

那「丁度良かった。普段は家族が誰もいないんですよ」

獅也於燐先生(以下:獅)「まぁ、そうなんですか」

 

翔「そらぞらしい…」

 シャオは、何故か白衣に眼鏡――と、まるで知○留先生である。

太「今回だけはシャオの考えが読めんな…」

 

那「ところで先生、専門教科は何を?」

獅「はいっ、魔術と戦闘訓練、あと暗殺技能を少々」

 ずがっ、と廊下の方で音が響いた。

太(牙の塔ですかーっ!?)

那「ほう戦闘訓練――私もそういうのは得意なんですよ」

獅「ええ、それはさっきよく理解しました」

那「はぃ?」

 ――……ねーちゃん、まさか気付いてねぇのか?(汗)

那「今度お手合わせしたいものですなー」

獅「今度と言わず今からでも…(ドス黒い声)――さっきの雪辱戦ですのっ!!」

太「待てーぃっ!! お前らっ!!」

 雲行きがあまりにも怪しいどころか風速50メートル級の台風じみてきたので、仕方なく太助は止める事を決意した。

那「なんだ太助」

獅「あらあらあら」

 頬に左手を当て、右手で左手を支える――俗に言う(のか?)『秋子さんポーズ』でシャオは太助の方を精一杯驚いた風に見せているが、やはりわざとらしい。

 那奈は那奈で、太助を明らかに怪しんでるし。

 …この場の空気…一触即発で殺られそうなんですけど。

 半分泣きそうな目でルーアンや翔子の方に助けを求めようとするが――…あ、視線逸らしやがった。

 その重苦しい雰囲気を打破するかの如く、キッチンの方で大きな物音が響いた。

 

太(しまったぁ…忘れてた)

 …キリュウが凍っていた。

 大きく開かれた冷蔵庫から崩れ落ちるように彼女がぐったりと硬直している――髪の毛の先まで冷凍されてるようだ。

太(…本体は冬眠状態だとしても――…何で“冷庫”で凍る)

那「冷凍食品が1つ…」

太「しょ…!?」

獅「フリーズフード…!」

太「いや、英語って…しかも間違ってる臭いぞ」

キ「……あ…ぅ」

 あ、溶けて来た。

キ「あぁ…暖かい空気が…――……ぁぁ…向こうの川岸に山田のじーちゃんが…」

太「行くなぁぁーっ!!!」

 あかん、流石に一端凍ったせいで脳細胞が幾ばくか破損してるようだ――とりあえず、頭を叩いて活性化させる。

 てか、誰だそのじーちゃんって。

キ「はっ…! 主殿――…酷いぞ、冷蔵庫って中からだと開け難いんだぞ」

太「へー、そなんだ」(←また一つ賢くなったネ☆ といった顔)

キ「くっ…」

 小馬鹿にしたような返事に(ひでぇ)キリュウは恨めしそうに睨みつける。その一方で、凶悪二人組はキリュウの方をまるでか弱い草食小動物かの如く見下ろしている。…無論、その場合二人は獰猛な肉食獣だが。

 つーか、今よく考えたら精霊三人はそれぞれの神具に入って貰えばよかったんだよな。

太「それで、土に埋めたりしときゃ完全犯罪成立だしぃぐふっ

 やっぱ言葉で出したのがマズかったのか、獅也於燐先生の延髄切りが俺の首筋を直撃した。

 

那「…太助ぇ」

 はっ。

 首筋を摩りつつ立ち上がる俺に、那奈姉の冷たい呼び声が掛かった。

 …いかん――こーいう声が掛かる時は、『こっちがマジメにやってるってのに、ことごとく貴様は邪魔をするのだな。…もういい、この世を去れ』って雰囲気の時だ(←弟の勘)。

 こういう時は、雰囲気を紛らわすような技を…。――そうだ――

太「那奈姉さん!(←柄にも無く掛詞) 今日は一段と…」

那「…一段と?

(…あっあかんでぇ…(涙))(←恐怖)

 えーと、えーと、一段と……

 ――こういう時に限って、シャオ(獅也於燐)は楽しげにこっち眺めてるし。

太「いち…一段と…――!」

 く…ダメだ、相手の神経を逆なでせず、和まさなきゃならんというのに、それを俺の本能が拒んでしまう――

 ダメだ、ダメだ、こんな所でやったら命が…みんなの命が…(違)――ダメだ…ダメだダメだダーメダッメダメお(以下検閲)――

 …いかん。右脳が……ここでボケろと本能がっ!

 ――ニゲチャダメダ――!

太「今日はまた一段とまた凄みがあってっぽいッスニャギィィーッ!?

 

 

 ――姉さんの裏拳が俺の右頬を10センチくらい、えぐる。

 ――頬骨が軋む、っちゅーか砕けるっぽい音が耳を劈く。

 ――身体が錐揉みしつつ宙を舞う。

 ――ああ、やっぱダメっす。こーいうここぞの場面では、俺の本能が『ボケろ』って命令しちゃうんです。

 ――ああ、カミーユ、刻が見える――

 ――…とゆーか、俺最近こんな役ばっか。

 

 

獅「ボケも中途半端でしたがね。――…前話で私の顔を殴った技ですか」

那「ミラクルビッグブロー・那奈スペシャルよ」

 窓ガラス打ち破って庭でバウンドし、ボロ雑巾となった太助は路面に叩きつけられ沈黙する。

獅「さて…邪魔が居なくなった所で…前回の続きと行きますか」(←どうやら、とってもうずうずしてたらしい)

那「ああ――やはり我々にはそれが似合ってるらしい……サイヤ人の宿命かね?」

 シャオはサイヤ人じゃ無いですが。

獅「…まだ邪魔がいたようですね」

 リビングの入り口――で隠れ覗いていたルーアンと翔子を睨んだ。

ル&翔『ひっ!?』

獅「丁度、日も沈みかけてきたところだ…――ウォーミングアップと行くか」

 目が裏シャオリンになっちゃってます。野獣の爪ようになった指をゴキゴキと鳴らし、獅也於燐――シャオは二人に歩み寄った。

ル「――…甘く見ないでよ。こう見えても慶幸日天なんだから…――我が為自分の為、シャオの野望を打ち砕く慶幸日天汝昂!! この日輪の輝きを恐れぬなら

獅「散魂鉄爪!

 五条の鎌鼬がルーアンを吹き飛ばし、沈黙させた。

翔「ふぇぇ…ルーアンが一瞬でぇ…」

獅「さて、もう一人は…」

翔(……うぐぅ…翔子ちんいんふぃにてぃぴんちっ)

 日本語で言うと『翔子ちん、無限危機』である。

翔「そうだ! こういう時こそ『うぐぅ』の特性『奇跡』を!」

 一筋の希望の光を手繰るように、彼女は『奇跡』を発動した。

 気力+30!

 必ず攻撃命中!

 一度だけ敵の攻撃を完全回避!

 攻撃力×3!

 移動力+3!

 獲得資金×2!

 

 ………。

 

翔「……無駄じゃん」

 攻撃力3倍って焼け石に水だし。更に獲得資金ってなんじゃい。

獅「…さて、と――苦しむ必要はない…どうせ次回には復活出来るのですしね」

翔「それでも嫌だぁ!」

 懇願したところで無駄だという事は、誰の目にも明白だった。

 

 爆裂魔光砲2発で(1発目は回避された)翔子を吹き飛ばし、シャオは再び那奈と対峙する――互いを見つめる両者の目は、格闘者――いや、誰よりも強くありたいという、獣の目であった。

 那奈は、剣を構えようとはしなかった。相手の強さを見込み、素手で戦うつもりらしい。

 一方のシャオは、支天輪からあらゆるウェポン(秘密道具)を取り出し、フルアーマーな状態である――内訳を言えば、両碗に空気砲、右腰部には電光丸、右腰部ホルスターにはパラライザー、右肩にはホーミング型多弾頭ミサイルポッド、左肩にはビッグガン(キャノン砲仕様)――と、少しでも暴発したら日本列島が消滅する程の豪華な装備。

 …どうもサイボーグの黒猫を思い出す。ちなみに服装は普段のままである。

那「機動力を火力で補うつもりか」

シャ「…この程度で動きが落ちる程、私はヤワではありませんよ」

 軽く見ても100キロは越えてそうな装備を全身に纏い、易々と凄い事を言い放つ――ハッタリでもないと言うのは、その余裕の表情で見て取れる。

 直後、右肩のボックス型のミサイルポッドが火を噴く――9つのミサイルが那奈目掛けて飛び出す。だが那奈はあっさりと天井・屋根を突き抜けて、それを回避――ミサイルは、弾頭から分裂し、計45に分かれて、那奈を追撃する。更に、シャオも天井を突き破り、飛翔――空中戦となる!

那「アァァァ…シュウッ!!」

 右拳に気を込め、向かい来るミサイル群に突き出すと、その拳より数え切れぬ霊気の弾丸が放たれ、ミサイルを貫通、爆発させてゆく。

 シャオは両碗を構え、空気砲と左肩のビッグガンの乱射する――那奈は残像が見える程の機敏な動きで、それらを的確に回避してゆく。目標を見失った弾は、後方の市街地に次々と着弾、民家やビル群を道連れに、炸裂してゆく。

那「そんな稚拙な攻撃では、私を捕らえた所で何の意味も無い!」

 シャオの懐に肉薄し、ギャラクティカキックで両碗の空気砲を破壊する。

シャ「そ…のようですねぇ!!」

 カウンターとばかりに、那奈の顔面にヒートナックルを叩き付け、そして支天輪を構えた。

那「!? 今更何を呼び出す気…!?」

シャ「…恐らく、アナタにはどの星神を召還したところで無駄でしょう…――ならば、我が守護月天最終奥義の一つを!」

 ――最終奥義なのに『一つ』ってどういう事だろうか?

シャ「支天輪内の異次元エネルギーをこの三次元世界に逆流させる、その名も『逆支天輪タイフーン』っ!!――…その威力、縮退砲をも凌ぐ…!」

那「…縮退砲以上って…軽く見積もっても北半球の存在が消滅しちゃうんだけど」

シャ「地球クラスの惑星なら2、3個消滅させるくらいですのっ!!」

 …おいおい、それを地上で使うか。

 支天輪の中心の空間が歪曲し、エネルギーが渦巻くように露出しはじめる――…どうやら、マジで本気だ(日本語変)

那「仕方ない…使いたくは無かったが、地球を破壊させる訳にはいかないのでね――!」

 那奈は構え、気を溜める――眩しい輝きが那奈を包み、そのままシャオに突進する――

シャ「!? 一撃必殺技だとっ!? ぐぅっ!!?」

 

那「天!

 “ドガッ!”

 接触直後の蹴りがシャオの顎を砕く!

那「上!

 “ズガッ!”

 続いて正拳が腹部を貫き!

那「天!

 “ドゥッ!”

 渾身の当身が体勢崩し!

那「下!

 “ガシッ!”

 更に肘討ちで頭を討ち!

那「唯!

 “ドグゥッ!!”

 脇腹に高速の回し蹴り!

那「下!

 “バキィッ!!!”

 そして更に浴びせ蹴りで首筋を打ち!

那「独!!

 “ズドォッ!!!”

 振り被り手刀――!!

那「尊――ッ!!

 “ガギャァァッ!!!”

 そして、夕日を背景にトドメの飛び蹴りがシャオを吹き飛ばした――!!

 

 一撃必殺の乱舞を直に受け、シャオの身体は音速で地面に叩きつけられた――噴煙と瓦礫の尾を引き、住宅十数棟を破壊して、ようやく止まった。

 完璧に沈黙したシャオを見下ろし、那奈はふっと笑みを零した。

那「…我が最強の必殺奥義『我羨惚』――これを素面で使ったのはアナタが初めてよ…――守護月天シャオリン、アナタになら太助を任せられそう…」

 そう満足げに、だが少し寂しそうに呟いて、彼女はこの街を去って行った。

 

 

 

 数日後。

ル「てか、シャオリンより強い奴がいたのね…」

太「ああ。流石のシャオもあの化け物には適わなかったワケだ。なぁ負けシャオリン♪にょぐはぁ!?

シャ「私も、次は負けないように鍛えないといけませんね…」

 太助を触覚で切り裂きつつ、シャオは苦笑して拳を鳴らした。

キ「次が永遠に来ない事を祈るな…」

ル「――所でキリュウって、何時の間にかいなくなってたけど、どこ行ってたの?」

キ「あ、ああ…――冷蔵庫から脱出した後、あの二人のムードが険悪化してきたので…」

全員『したので?』(←目付きが恐いです)

 ――結局全員半殺し(or全殺し)の目に遭った中、コイツはドサクサ紛れにどうしてたというのか? ってな目付きに、キリュウは恐怖感を感じて、身を竦めた。

キ「え…っとぉ…」

 どこにあったのか、スケッチブックを取り出して、青いクレヨンで漢字2文字を書いた。

 

 

 

『逃走』

 

 

 

 直後太助、ルーアン、シャオの殺意の篭った目が輝き、そしてそのままキリュウに飛び掛った。

 

 

〜つづく〜

(那奈さん最強過ぎですな。…ところで、『キン肉マン』にベンキマンっていたよね?(謎))

 


 

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