若手棋士による塔矢アキラ研究会 15 - 18
(15)
彼等は長髪の男に期待の視線を向け、指示を待っていた。
どんなに美味な食材でも調理法を間違ってしまえばその旨味を十二分に味わう事は出来ない。
そもそもアキラを除いてここにいる全員が性体験があるのか怪しいものであったし、
ましてや実際男をどうにかするという行為の経験者など居ないのではないだろうか。
アキラが見目麗しい容姿の持ち主であり、こうして裸に剥いてみて想像以上の滑らかで白い肌の
限り無く女性に近い肢体の持ち主でなければ、とっくに男達のやる気も失せていたはずであった。
長髪の男はアキラの両足の間に体を入れて足首を押さえ付けていたが、アキラが名を覚えて
いなかった2人の男達にそれぞれ足を押さえさせるとその場所からのっそりと動いて
アキラの頭の方に移動した。
両腕を押さえていた男達から代わってアキラの両手首を交差させるようにして
アキラの頭の上で押さえ込むと両手が自由になった2人の男に目配せした。
無防備な状態でアキラの体は左右に1人づつ男を配した。
足を押さえている男達もちらちらとすぐ目の前にあるアキラの局部とアキラの表情を見比べ
ながら、これから行なわれる行為を固唾を飲んで待った。
すらりと伸びたアキラの太ももから臑にかけても輝くように白く、うっすらと青く皮膚の下の
血管の位置を示している。女性でもこれだけの足を持つ者はそうは居ないと思われた。
1人が取り憑かれたようにアキラのももに頬をすり寄せ、唇を這わした。
「…っ!!…や…あっ!」
アキラが激しい嫌悪感に顔を歪め声をあげる。ももを這いずる男の舌は次第に局部へと
移動してきた。鼠蹊部近くに舌がとどき、アキラが腰をひねって逃れようとした。
(16)
「そこはまだやめておけ。」
長髪の男にぴしゃりと制されて、ももに取り付いていた男は名残惜しそうに顔を離した。
若干斜に身を横倒しによじってアキラはハアハアと息を荒げていた。
フライングはあったものの、男達はもう一度アキラの体を真上に向かせた。アキラの目には
うっすらと涙が浮かんでいた。1人の男のあれだけの行為でも全身に虫酸が走る様な
おぞましい感触だったのだ。もうわずかでもこの状態には耐えられない。
「…お願い…です…」
悔しさと怒りの涙が一筋頬を伝った。
「やめて…ください…。正気に…戻って…」
アキラは長髪の男を下から見上げて懇願した。無言で見下ろして来る男の目つきに
良心のかけらを探した。だがアキラには分らなかった。
あの塔矢アキラが霰もない姿で泣いて許しを乞う姿が、男達の情念を再度強めた事を。
左側にいた男がランニングの左脇から指を差し入れて来た。ピクンッとアキラが震えた。
「あっ…!!」
布がずらされて白い胸にうすくピンクがかった褐色に色付いた左の突起が露になった。
「や…め…」
涙まじりの声をあげ、怯えながらアキラは指の動きを見つめた。
指はゆっくりと突起の周囲を円を描くように撫で、中央の突起を捕らえた。
「や…あ…っ…!」
むずがゆい刺激にアキラは四肢を突っぱねる。他と区別がない程に平らだったその部分が指先で
こねられてぷくりと勃ち上がってくる。右側の男もランニングの中に手を差し入れて来た。
(17)
右でも同じ様な刺激が施されてアキラは息を詰まらせるように喘ぎ、身を踊らせた。
「いや…だ!!」
複数の男達の下ではその程度の抵抗は無きに等しかった。それぞれの指が違うリズムと強さで
左右の突起を弄ぶ。形がはっきりしたその部分を掻かれるようにはじかれ、親指と人さし指で
摘んで揉みしだかれ、摩りあげられ、ひねり潰される。
「や…だ…や…っはあっ…!」
悶絶するような悲鳴は、やがて熱い吐息を伴い断続的に漏れ続ける喘ぎに変化する。
「う…んっ、…くうっ…」
どんなに身をよじっても避け切れない切ない感触が胸の二ケ所にまとわりつく。
見る見るうちに蒼白とも言えたアキラの頬が赤らみ、男達の観察の下で
アキラの男の部分が存在感を主張し始めた。
「塔矢くんは意外と順応するのが早いようだね。」
長髪の男にそう指摘されてもしょうがない程に、両の乳首に同時に為される行為の
強弱に合わせて喘ぐ声が高まり潜まって、アキラは完全に翻弄されていた。
だが、屈強な大の大人の男でも、似た様な事をされたらたまらないはずである。
「うう…ん、ふうう…んっ!はあっ…!」
乳首への責めは執拗に続けられた。触れられる程に受ける刺激が高まり、体の中心に
熱いものが生まれて膨らみ始めていた。それは体の奥深い部分を煮とかして
出口を求めてさまよう。その発射口への刺激はあえてまだ何も為されず放置されていた。
まだ貯えるエネルギーが足りないとでも言うように拷問の様な愛撫は続行された。
(18)
執拗に与えられる刺激に反応してそそり立ち、ひくひくと震えるそれを、長髪の男が目ざとく
とらえて、弄るように言った。
「おいおい、随分とご立派じゃないか?塔矢くん。」
「おい、ソレ、隠しとけよ、萎えるぜ、そんなモノ見えてると。」
「バーカ、こいつが良いんじゃねぇか。イヤだと言いながらも身体は正直だぜぇってな。
しっかり感じてやがる証拠じゃねぇか、なあ、塔矢くん?」
そう言って男は涙をこぼし始めているアキラの先端をツンと軽く弾いた。
「あっ、あぁ…っ!」
その、与えた方には軽く僅かな、しかし受けた方には背筋まで伝わるような強い刺激に、
アキラは声をあげ、身をよじった。
「確かに正直だよなぁ…こんなイイ声が聞けるとは思わなかったぜ、なあ?」
左の乳首を責めていた男が、乳首を玩ぶ手を止めないまま、空いた手でアキラの首筋から
耳元にかけてを爪先でつぅっと撫で上げた。
「……っ!…」
今までとは違う場所への刺激に、アキラは声にならない悲鳴を上げた。
「へえぇ、随分と感度が良いようだなあ、塔矢くんは。」
「もっとイイ声を聞かせてくれよ。」
「塔矢くんはどこをどうされるのが好きなのか、この際ゆっくり研究しなきゃあいけないよなぁ。」
|