ストイック 19


(19)
何処へ行くのかと思えば、着いたのは緒方さんのマンションだった。
以前にも何度か訪ねたことのある部屋。
いつもと同じ、煙草の匂い…
「コーヒーでいいか?」
いつもと同じ、緒方さんのセリフ。
「ええ。餌、やってもいいですか?」
僕は水槽を指差しながら言った。
「ああ。悪いが、俺はこっちをやらせてもらう」
言いながら、緒方さんは酒瓶を取り出した。銘柄は知らない。わかるのは洋酒だということだけだ。
「昼間っからですか?身体に悪いですよ」
そう返して、僕は水槽に近づいた。水槽の端を叩くと、色鮮やかな魚たちが集まってくる。十分な餌は与えているだろうから、あげるのは少しだけだ。
魚に限らず、ものを食べる生物は見ていておもしろいと思う。飢えているわけではないのだろうに、それでも一心不乱とも言えるくらい、魚たちは餌をむさぼっている。



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