ストイック 23


(23)
閉めきられた部屋。間接照明の、やわらかな灯り。
僕の心臓の音と、緒方さんの匂い。
僕は膝裏を抱えられたまま、ベッドに落された。
「何故、こんなことを?」
僕は仰向けに倒れたまま、緒方さんを見上げて言った。
「野暮なことを聞くな」
「ふざけないで下さい」
はぐらかそうとするる緒方さんを、僕は突っぱねた。
「嫉妬…」
「え?」
緒方さんの声がよく聞こえなくて半身を起こそうと肘をついたところに、緒方さんが覆いかぶさるように顔を寄せてきたので、僕は中途半端に身体を起こした形になってしまった。
「君を芦原にとられてしまったかと思うと、身を焼くような嫉妬に襲われてね。見境もなくこうしている…」
僕はその言葉の真意を理解し、戸惑いと驚きの目で緒方さんを見た。その時、緒方さんの目に、何か、哂うような表情が走った。
悪意と侮辱を感じた。
(緒方さんは、僕の反応を見て楽しんでいる…)
そう思った瞬間、背筋がかっと熱くなった。
僕は緒方さんの頬を打った。
記憶にある限り、はじめて人を打った。
立ち上がろうとしたところを、ベッドに引き戻された。
緒方さんは力任せに僕を押さえつけ、僕の服を剥ぎ取った。
僕は抵抗したけれど、ひとまわりも体格の違う相手に、力で勝てるわけがなかった。
すっかり息の上がってしまった僕を、緒方さんはうつ伏せに押さえつけた。そして普段の緒方さんから想像できない乱暴さで、僕の中に侵入してきた。
僕の悲鳴は、声にさえならなかった。挿入と同時に身体を引き裂かれるような激痛が走り、僕は一瞬気を失った。



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