若手棋士による塔矢アキラ研究会 25 - 26
(25)
反射的にアキラはそこをきつく閉じた。すでに入り込んでいた指先を少し巻き込んだ。
そんな僅かばかりの、それでも必死の抵抗をあざ笑うかのように長髪の男の小指は
アキラの体内にゆっくりと根元まで入り込んでいった。
ワキという眼鏡の男も、フライングした男も足を押さえる側から指を突き立てられ
なおも閉じようと動く紅色の小門を食い入るように見つめ、アキラの頭の側に居る男は
歯を食い縛って床に伏せているアキラの髪をあやすように撫で梳き、
背中でアキラの両手首を押さえている男はまだ前と後ろとどちらに「奉仕」して
もらおうか決められないようにそわそわしていた。
「…で、どうだ?」
アキラの鼻先に自分のモノを突き付けた状態のままで髪を撫でていた男が
長髪の男に訊ねた。長髪の男は無言のまま小指を引き抜いた。
異物感が消えて、アキラは止めていた息を小さく吐いた。
だが長髪の男は次に人差し指を舐め、再び同じ場所から更に深くに突き込む。
反転させながら指に絡み付く温かい粘膜の感触を味わう。アキラは目を閉じながら少し
顎を仰け反らしただけだった。何も感じたくなかった。
「かなりきついけど…イケそうだ」
長髪の男はそう言って指の腹で念入りに内壁を探り始めた。
「っ…!」
たまらずアキラが指から逃れようと動くのを男達が押さえ込んだ。
暫くの間誰もが無言で長髪の男の指がアキラの中で動くのを見つめていた。
(26)
アキラ自身にも、中で動く指が何を探しているのか分かっていた。男の指はしきりに腹側の
壁を少しずつ移動しながら押すように撫で回し、それなりに反応がないか様子を見ている。
男の指は何度かその場所を通り過ぎた。その度にアキラは電気が走るような感覚を必死で
抑えたがそれでも向こうは次第に探る範囲を狭め、確実にその箇所にねらいを定めて来た。
「そいつと競争しようか、塔矢くん。」
唐突な長髪の男のその言葉に誰もが怪訝そうな顔をした。だがアキラの頭の側の
男が瞬時に理解して、「へへっ」と小さく笑うとアキラの唇のすぐそばに
自分のモノを近付けた。アキラもようやくその言葉の意味を察した。
「…やだよ…」
「塔矢くんがイクより先にそいつをイカせたら、この遊びは直ちに終わらせる。
約束するよ。」
そんな話が信用できるはずがなかった。だがすでに目の前の男はやる気になっている。
「お手柔らかに頼むぜ、塔矢くん。」
「…い…や…!」
アキラの言葉の最後は、口の中に無理矢理モノを押し込まれ、同時に始まった
体の内部のその箇所を激しく擦り始めた指の動きに閉ざされた。
「…っ!!」
僅かに動かせる範囲で白い二つの丘が左右に揺れ、その中央で男の手が激しく動く。
それはある時は抽出して小門を出入りし、ある時は深く埋まったまま内部を掻き回した。
放出したばかりのエネルギーが自分の意思と関係なく体の内部で急速に高められていった。
|