『誰がために……』

 
作:SHOWさん
 
     第参話  『心を無くした少女』


2017年・スイス
 ある一室で三人の人影が話し込んでいる。
「僕の思い過ごしだといいんですけど……」
 銀髪に金髪が混じった紅玉の瞳の少年が呟く。
「……期待は薄いわね。シンジ君の話を聞いてると。まぁ、加持君がデータを持ってきてからの話ね」
 これは金髪に黒い眉毛の美人の発言。ヘビースモーカーらしく、彼女の前に置かれている灰皿には吸殻が山となっている。
「赤木博士、本部では気づいていないのですか?」
 蒼銀の髪に紅玉の瞳を持つ少女が尋ねる。しかし、この光景を見た人の中でこの全員が日本人だと分かる人は何人いるだろう? その時、ドアが開き一人の男が入ってくる。だらしなくスーツを着崩し、伸びた後ろ髪を括っている。
「気づいていないようだよ。レイちゃん」
「加持三佐」
「加持君。持って来てくれた?」
「あぁ。……専門家のりっちゃんに説明をしてもらった方がいいだろうが、俺が見た限りじゃ、状況はすこぶる悪い」
 そう言うと加持は持っていた書類の束をリツコに手渡す。そして凄まじいスピードで読み始める。
「? 副司令はどうされた?」
「あぁ。副司令なら今さっき帰ってこられて、今仮眠中です。これで一応のめどが立ったらしいです」
「そうか」
「……………加持君」
「なんだい?」
「これ本当?」
「………………事実だ。MAGIに登録されていないものは、俺が信頼できるやつを使った」
「そう………それじゃ、結論から言うわ。シンジ君の判断は大当たり。間違いなく、アスカの精神バランスは崩れているわ。恐らく最悪の形で」
 沈黙がおりる。シンジは椅子に深く腰をかけて顔を覆い、レイの表情には影が差している。加持は真剣な目つきをして次の言葉を待っている。
「リツコさん………根拠は?」
「……それじゃ、MAGIに登録されているものからいくわ。まずこのシンクログラフ。見てもらえば分かるけど60%程度あるんだけど、酷く揺れてるの。実戦の中でならありえるけど、通常のシンクロテストではありえないわ。しかもテスト中に変動するなんて事は。貴方達ならありえるけど、アスカには無理なはずよ」
「そうね。碇君なら自由にできるわ。でもテスト中にやる意味はない」
「その通りよ。次にこのハーモニクス。パッと見た感じじゃ分からないけど、明らかに『足りない』の。感情が。アスカの性格から考えて、普通感情を殺す事はしないはずよ。でも、実際にはレイよりもハーモニクスの揺れがすくなく、しかも影響が少ない」
「……感情を封印したと言う事か? アスカが? ……妙だな。プライドや心を傷つけられたら激しくなると思ったんだが」
「……シンジ君。何か言いたそうだけど?」
「いえ、もしかしたら、アスカは『自分が必要ない』と思っているんじゃないかなとおもって…」
「……何もないだけじゃなく、『自分』すらないの?」
「レイ。貴女も考えた事があるでしょ。それと一緒。いいえ、それよりも酷いわ」
「そうだな。自我が崩壊するよりまずい。自我がないんだからな」
「……続けるわ。ここからはMAGIじゃなく、普段の生活の中の不審な点よ。まず、高校で一人でいることが多いわ。そして、ネルフに近かなくなってきているの。ミサトとは今までの関係を続けているわ。でも、明らかに他の人を避けてるわ。アスカは基本的に他人からの目を気にするタイプだからこれはおかしいわ。最大の物はこれね」
 そう言って写真を見せる。
「「「!?」」」
「そう。笑わないの。微笑むだけで。怒りもしないの。当然泣かないわ」
 再び沈黙がおりる。目の前のテーブルには表情を無くしたアスカの写真が散らばっている。
「……なぜ?」
「レイ?」
「何故本部はセカンドを放っているの? それに、この変化に気づかないの?」
「……葛城の前では今まで通りを装っている。感情がないなら完璧に演じているだろう。学校は、新しい仲間が多いのもある。昔の仲間はあの闘いだ。少しくらい変わってもおかしくないと思っているそうだ。おかしいと思っているのはここのメンバーと、この三人らしい」
「これは、トウジ、洞木さん、ケンスケ」
 加持が差し出した写真には、かつての友人たちが居た。皆成長している。着ている制服は第壱高校のものらしく、濃紺のスラックスかスカートに、白のシャツか白のブラウスだ。ブラウスには紅いリボンが揺れている。だが、トウジだけは何故か黒いジャージだった。ちなみに足は、シンジが加持たちの命を補っている時に、カヲルが補っていた。
「彼らからこの資料は提供してもらった。……あの相田って言う子、親よりもかなり優秀だな。卒業したら内の部署に欲しいよ。…本業のやつらは何してたんだか」
「……………リツコさん」
「…分かっているわ。司令に頼めば遅くても来週には……」
「そういうことなら私がやろう」
「副司令!」
「碇に任せていたら何時になるか分からんからな。加持君」
「はい。こちらでやるべき事はもうないかと」
「私の方も後一日あればすべて終わります」
「そうか。それでは明後日には出発できるように取り計らおう。……しかしこうしてみるとシンジ君達は無理をして良かった」
「……この一年間は正直きつかったです」
「碇君。仕方ないわ。一年間で大学卒業してしまったんですもの」
「あら。あなたたち二人は最高の環境で勉強できたのよ。なんたってこの三人が家庭教師なんだから」
「まぁネルフの特権を使わせてもらったがね。それでも、さすがにあのユイ君の血を引いている。まさか博士号を取れるとは」
「あぁそうだ。シンジ君。彼女、どうするって?」
「『一緒に行く』って言ってましたけど………大丈夫なんですか?」
「その辺は心配ない。ネルフのほうは副司令が引き取るという事で話はついているし、戦自のほうは、もう決着済みだ。彼女は今、ネルフの諜報部の俺の直轄になっている」
「そうですか………それじゃぁ呼んで……………レイ?」
「…………一人で行くの?」
「………一緒に行こうか」
(……シンジ君にも色んな事を教えたけど、女の扱い方を教えなかったのは失敗かな)



 こうして、舞台は第三新東京都に移る。
 第三新東京都―――――使徒とエヴァシリーズとの戦いで壊滅した第三新東京市の替わりに、その全てを松代から持ってきた都市。旧第三新東京市の東に1年がかりの突貫工事を経て、ほんの一ヶ月前に遷都された一応の首都。しかし、まだその移転は完了しておらず、実際の首都は未だ第ニ新東京のほうであった。
 今までとの違いは、その防衛力にある。桁外れなのだ。兵装ビルは軽く五倍の数に達しており、未だ建造中。街のいたるところには対人兵器が内蔵されている。当然シェルターの数、質、共に日本一である。そして町の規模は第三新東京市よりも大きい。そんな凶悪とも言える街を、たった1年やそこらで作り上げるのは彼しかいない。『碇ゲンドウ』その人である。ある意味恐るべき才能である。



第壱高校1―A
「アスカ……大丈夫? 顔色悪いよ」
「うん……」
 その返事を聞き洞木ヒカリはため息をついた。もう何度となく交わしてきた会話である。新設校であるこの『第壱高校』でアスカと再会出来たのは嬉しかった。しかし、アスカは変わっていた。最初は別人かと思ったくらいだ。しかし同じクラスにはその名前があった。それでも信じられなかった。
 あの頃より伸びてロングになった髪を振って少し離れた所に居る二人に合図する。
「…………惣流のやつ、やっぱりおかしいよな。最初はシンジが居ないせいかとも思ったけど」
 そう言って親友に話し掛けるのは相田ケンスケである。そばかすも眼鏡もあの頃のまま。変わったのは身長くらい。
「……何とかならんもんかのう」
 答えるのは鈴原トウジその人である。相変わらずの黒ジャージ。身長はきっちり伸びているのだが、容姿は中学時代と大差ない。足はある。本人曰く『気づいたら生えとった』らしい。
「シンジが居ればなぁ」
 これは今の三人の共通の気持ちだろう。そうぼやくケンスケの元にヒカリがやってくる。
「碇くんはまだ帰ってこないのかな?」
「センセのことやから、惣流の状態を知ったら帰ってくるやろ」
「でも、俺たちはシンジがどこに行ったかも知らないんだぜ。渚のやつに聞いてみたんだけど『ボクが知りたいよ』って言われたし」
 三人は揃ってため息をつく。そんな時
「三人とも何話しているんだい?」
 ドキイイイィィィィィ!!
「「「渚(くん)!!」」」
 三人の後ろには何時の間に来たのか、渚カヲルがいつもの微笑を浮かべてたっていた。
「あ〜びっくりした。……今アスカの事について話していたの」
「あぁ。彼女か。………う〜ん、まぁ原因はボクなんだろうけどね」
「……ネルフのやる事にはあんまり口を出す気はないけど、アスカは友達だから一応聞くわね。ネルフ絡みなの?」
「いや、正確には違うね。……ボクに責任があるという事は理解できる。ただ、どうすれば彼女が元に戻るかが分からない。ボクは彼女に避けられているからね。必要最低限しか口もきいてくれない。何とかしたくても、出来ないのさ」
「………あなたのせいなの?」
「恐らくね」
「そう………」
「責めないのかい?」
「……責めても仕方ないもの」
「そうかい」
「……そろそろ授業が始まるわね」
 そういうと三人は自分たちの席についた。



「アスカ。今日寄り道して帰らない?」
「………ゴメン、ヒカリ。一人で帰りたいの」
「…………そう。………あ……あのさ! アスカ……私たち……友達だよね……………相談にも乗るから。元気出してね」
「……………ありがと」
「それじゃ。また明日」
「うん」
 そう言い残して、ヒカリは夕暮れの教室を出て行った。その顔は酷く疲れていたが、自分の手元を見ていたアスカは気がつかなかった。
「…………………いつまで………この街に居なくちゃいけないんだろう? もう…………疲れたよ…………」
 その呟きは、不吉なほど紅く染まった教室に吸い込まれて、溶けていった。
「何も感じない」
(私を取り巻くものは意味が無い)
「怒る気にならない」
(私には感情が無い)
「泣きたくもならない」
(私を見てくれる人もいない)
「………笑えない」
(私が………いない)
 アスカは立ち上がり、席を離れた。その姿に、かつての覇気は無かった。



「ご苦労だったな」
「父さん、この部屋は……?」
「問題ない。趣味だ」
「………まさかネルフで『純和風』の部屋にお目にかかろうとは……碇、やりすぎではないのか?」
 そう。ここは科学の粋を集めたネルフの司令室。のはずだが、どこをどうやったのか、そこには畳敷きの純和風の部屋が広がっていた。広さにして約十五畳。ただし畳のサイズはでかい。オマケに室内だというのに床の間にあたる所には、本物の水が川を作っている。時々カコ――――ン…といい音を響かせる。調度類も全て和風。漆塗りで統一されている。部屋には微かにヒノキの匂いが漂っている。ちなみに、この部屋を見て声を出せたのは六人中二人。シンジと冬月のみである。
「報告は今晩聞こう。……シンジ」
「何? 父さん」
「………夕飯の支度を頼む。加持君。シンジと一緒に買出しに行ってくれ。レイ。お前もだ。場所は分かるな? 加持君、道案内を頼む」
「……は………はぁ」
 そう言うとシンジとレイを連れて外に出る。残されていた人たちも、ゲンドウの案内でゲンドウの自宅に行く事になる。
「………この分だと自宅も凄そうだな」
「…凄く嫌な予感が……」
「…………」
 余りの変わりように三者三様の反応を見せる。そして、買い物から帰ってきた三人は、ネルフの高官用住宅街で今さっきの予想があたっていた事を痛感する。
 目の前には、純和風の家が鎮座していた。その広さは約三軒分。作りも素晴らしいものであった。碇ゲンドウ。やる事が半端ではない。今更ながらそれをシンジ達は痛感した。



 碇家の居間に暖かい湯気が立ち上る。食卓に並べられた料理の数々。その素晴らしさに皆、声も無い。作ったのは碇シンジただ一人。親が親なら子も子と言うわけである。
「さぁ。どうぞ。久しぶりに和食を作ったんで……」
「「「「「「頂きます」」」」」」
 その声を合図に皆それぞれ箸を伸ばす。
「うむ。さすが碇家直伝だ」
「ううむ……あれだけ長い間一緒にいたのに、これを数えるほどしか食べられなかったのは失敗だったな」
「見た目。匂い。そして味。素晴らしいわ。相変わらず絶品ね。今度からきちんと味付けも習おうかしら?」
「いや〜美味いねこりゃ。(………もう葛城の飯は食えんな)」
「………………おいしい」
「よかった………。あれ? 何か失敗してた?」
 そう言ってシンジは隣に座っている女の子―――――――霧島マナに声をかけた。
「う………ううん!! シンジの作ったご飯美味しいよ!!」
「そう、良かった」
 逆隣ではレイの箸が震えていた。皆それには気づかず、食欲を満たす事を優先していた。どうやら碇シンジの鈍感さは拍車をかけているようで、そんなレイの様子に気づかずに、シンジはマナと話を続けていた。



「それでは、話を聞こうか………。冬月」
「あぁ。事の起こりは数日前、シンジ君がセカンドチルドレン、アスカ君に電話をしたことから始まる。その電話の内容はもう送ったと思ったが……」
「受け取っている」
「その中で、我々は気づかなかったが、シンジ君が『アスカがおかしい』と言い出した。こちらとしては、シンジ君の判断は、既に様々な場面でその信用性を見てきたわけだから、とりあえず加持君に調べさせた」
「結果は?」
「それは赤木君から説明してもらった方がいい」
「では―――――――――――」



「…………なるほど」
「こっちも仕事の都合がついたし、そろそろ戻らなきゃならんと思っていた。そういうわけで戻ってきた」
「仕事は?」
「それは加持君に任せよう」
「はい。……ヨーロッパの支部は半分ほど抑えました。後の半分は協力するそうです。ゼーレの連中は間違いなく生きています。どうやら地下に潜ったまま、まだ表には出てきていないようです。本拠地はヨーロッパにあることは分かっていますが、詳細は不明です。また、中国、アメリカの各支部は協力してくれます。一応、これらの各支部に人を潜ましていますのである程度の動きは自然に入ってきます。各国の首脳部には副司令がゼーレの情報を公開しています。国連の最高機関、『賢人会』にも話は通っています。これで、あの時のような国連軍の攻撃の可能性は無くなったといえます。で、ゼーレのこれからの動きですが、恐らく独自の生産プラントによる量産型エヴァでの攻撃になると思います。あちらに新しい技術が無いともいえませんがね」
「………シンジ。お前はどう思う?」
「……恐らく、新しい何かを手に入れてでてくると思う。………マナ。君から説明してくれるかい?」
「分かったわ。……私がヨーロッパを渡り歩いているときに聞いたんですけど、何度か軍事施設が襲われていて、その相手が皆目見当もつかないという事件が度々ありました。その度に、様々なデータを盗まれています。………恐らく、ゼーレとか言う組織だと思います。目的は『エヴァを破壊する方法』だと思います。……私が以前所属していた戦自にも専用の研究グループがありました。そう言うところで、エヴァを破壊する方法を探していたと考えられます」
「……なるほど。…………よし、ゼーレのほうは我々が手を打とう。シンジ、レイ、霧島君。三人はセカンドチルドレンを頼む」
「「「はい」」」
「赤木君」
「はい」
「MAGIのことだが」
「それは、明日から作業に入ります。つきましては………この三人を貸していただきたいのですが」
 そう言って指差す先にはシンジ達が居た。
「…………セカンドのことが片付いてからでいい」
「わかりました」
「よし、今日はこれくらいにしよう。明日からはシンジ達も学校に行け。手続きはしてある。加持君も同行したまえ」
「分かりました」
 そうして夜は更けていく。シンジは夢のなかで、アスカに初めて会った時の事を思い出した。その時の笑顔を取り戻すために、シンジは前を向いて歩き出さなければならなかった。



「じゃぁ行ってきます。父さん」
「あぁ。住む所は今日帰ってから話をしよう」
「はい」
 そう言うとシンジは先に出ていた二人を追いかけた。
「……加持一尉、護衛を頼む」
「了解しました」
 加持はそのままシンジの後について歩いていった。こうして、今碇家にいるのは碇ゲンドウ、冬月コウゾウ、赤木リツコの三人になった。
「…碇、ゼーレのことだが」
「あぁ。加持一尉から報告は受け取っている。あの老人たちの思惑も予想がつく。恐らくシンジを使って、また同じ事をしようとするはずだ。進歩がないな」
「あの老人たちはまさに旧世代の象徴だからな。頑固なのは致し方ない。こちらの兵力は」
「エヴァが四機。対人兵力は殆ど街の無人攻撃機だのみだ。ただ、国連軍からと、戦自から協力の申し入れがあった」
「それは、シンジ君のおかげです。シンジ君は向こうにいる間、マナちゃんと一緒にネルフのパイプを利用してゼーレの危険性を指摘しつづけて、協力者を集めていましたから。集まった協力者は加持君がまとめていますわ」
「そうすると、問題は何をエヴァにぶつけてくるか…か」
「あぁ。その情報を集めねばなるまい。そろそろ動きもあるようだからな」
「そうだな。では碇、新しい本部に案内してくれるかな?」
「あぁ」



「……ねぇ、シンジ。どうしたの? 元気ないよ?」
「ん? そうかな? マナ、そんなに元気なさそうに見える?」
 シンジの言葉にレイとマナがコクコクと頷いた。
「…………そうかもね。怖がっているんだと思う。僕は、アスカと会うのが怖いんだ。今のアスカは以前のアスカとは違う。………おかしいよね。昔のアスカに戻ってもらうために帰ってきたのに」
「……おかしくないよ…でもね、シンジは頑張るって決めたんでしょ。他の誰でもない。シンジ自身が。じゃぁ頑張りましょう。シンジは一人じゃないよ。私もレイもいるの。みんなで頑張ればいいわ。そのための仲間でしょ」
「マナ……」
「そうね。セカンドをこのままには出来ないわ。彼女、このままだと闘いで命を落とすわ。それだけはダメ。皆で生き残るの」
「そうだね」
 そして、シンジは笑った。その笑顔を見て二人にも自然と微笑みがこぼれる。
 マナの目から見ても、シンジは変わった。外見がどうこうという訳ではない。内面が変わった、それも大幅に。以前のシンジは自分というものがはっきりしておらず、全ての物がつまらなく見えて、生きているという事自体に飽いていた。しかし、今のシンジは強烈ではないが、自分というものが確かにあった。以前アスカとあったときには(太陽)のようなイメージを持った。今のシンジには(夜)のイメージが重なっていた。
「大丈夫。碇君なら出来るわ」
 そう言うレイの顔にも優しい微笑がこぼれている。
 シンジが変わったように、レイも変わっていた。シンジとマナと暮らしてきたこの一年間で、レイは感情を身につけていた。流石に『表情豊か』とはいえないが、感情は豊かになっていた。その一因はマナにあった。マナと共に暮らしていく中で、シンジを巡って様々な事があった。その度にマナはレイに『今どんな気持ち?』と聞いていった。マナに言わせれば『自分の気持ちや相手をどう思うかを表現できないんじゃ、フェアじゃないわ』ということになる。シンジからしてみれば、マナが姉の役とライバルの役の一人二役をやっているように見えた。事実、レイはマナのことを信頼しており、好意を持っていた。レイにとって、初めての『親友』である。
「さぁ、急ぎましょう! 転校初日から遅刻なんて嫌だから!」
 三人が笑いながら歩いている後で、加持は昔を思い出していた。
(まるで大学時代の俺たちみたいだな。まぁ、こちらは健全ではあるが。……この子達の笑顔だけは守らなきゃな。あの頃はそんな事は思わなかったが……。俺もシンジ君に影響されたかな?)



 高校のいつもの風景。何人もの生徒が、他愛もない話に花を咲かせている。そして、高校の制服ではなく、黒いジャージ姿の少年が入ってくる。言わずと知れたジャージマン、鈴原トウジである。
「おはよーさん」
「おい聞いたか? トウジ」
「なんや? ケンスケ。なんかあったんかい?」
 そのトウジに眼鏡を妖しく輝かせて話し掛けてくるのは、小学校時代からの親友、相田ケンスケである。別名『1―Aの漫才コンビ』………変わらない奴らである。
「転校生が来るってよ! なんでも帰国子女らしいぞ!」
「ほー。そいつは珍しいの〜。で、どんなやつや?」
「………それがさぁ」
「……なんやねん?」
「そのうちの一人………あ、三人来るらしいけど………一人の特徴がさあ」
「? どないしたんや? なにかあるんかい?」
「うん……………一人の特徴が綾波レイみたいなんだ」
「?! ………みたい? 特定できてないんか?」
「なんかさ、話を聞いた限りじゃ、信じられなくてね。…………見たやつの話によると『笑顔』が素晴らしいって………」
「人違いやろ」
「そんな即答するなよ。俺も自信ないけどさ」
 ガラガラガラガラ
「起立。礼」
 ガタガタガタガタ
 定年間際の教師が入ってくる。
「え〜〜〜〜今日は皆さんに転校生を紹介します。三人とも入って来なさい」
 ガラガラ
「「「「「「「「「「「おおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」」」」」」」」」」」
「「「「あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」」」」
 二通りの叫び声が上がる。前者はクラスの一般人。後者はトウジ、ケンスケ、カヲル、ヒカルである。
「では自己紹介を……」
 言われて三人が黒板に名前を書く。
――――――碇シンジ
――――――綾波レイ
――――――霧島マナ
「碇シンジです。趣味はチェロと料理です。あまり人付き合いが得意ではないのですが、皆さんヨロシク」
 そして微笑み。威力は絶大であった。これによりクラスの六割(男女区別なし)がその笑顔に見とれていた。煌く銀と金の髪も、紅い瞳も忌避する要素ではなく、逆に神秘的な雰囲気をかもし出していた。
「綾波レイ……………………よろしく………」
 そう言うと頭を下げる。それに合わせて髪が揺れる。不思議な光沢をもつ蒼銀の髪。何よりもその色の白さと、レイ特有の雰囲気が瞬く間にクラスに広がっていった。
「霧島マナです。仲良くしてください!」
 元気よく話す栗色の髪の少女の笑顔に、クラスの男子の八割が表情を緩めた。
「では、三人の席は窓際………」
「こっちやシンジ!!」
「綾波さん。久しぶりね。席ここよ」
「霧島さんだっけ? キミの席はここだよ」
 トウジ、ヒカリ、カヲルから声があがる。
「トウジ!! 皆も……元気だった?」
「あったりまえやろ! センセこそ元気やったか?」
 そう言うと二人は楽しそうに笑い出した。数年ぶりの再会である。周りは一体何があったのかと首をかしげていた。



キイィィ――――ンコ―――――ンカ―――――――ンコ――――――ン……
「さぁ〜〜〜〜〜〜メシやメシや!!」
 チャイムと同時にトウジの声が響く。
「シンジ。俺とトウジと渚と委員長は屋上で食ってるんだけど、一緒に食べないか?」
「うん。……と、綾波達もいいかな?」
「あぁ。構わないよ」
 そう言うと連れ立って教室を出る。屋上にはトウジが早々と青いシートを敷いていた。
「しっかし、驚いたよ。転校生って碇たちのことだったんだ」
「僕も驚いたよ。皆同じクラスだったんだ。………でも……トウジ」
「ん? なんや?」
 シートを敷き終わったトウジが振向く。
「あの。足の………」
「まった。まさかシンジ、謝るんやないよろな? 謝る必要はないで。怪我したんはシンジの責任やない」
「でも…」
「………私も助けられなかったわ」
「シンジ、綾波。謝らないかんのはワイの方や。助けてもろうたのに礼のひとつも言わんで」
「そんな事!」
「シンジ。お前も戦いの中で死にそうな目におうたやろ? 怪我もしたやろけど、そんなんは全部使徒やらいうやつのせいやろ。ワイのも一緒や。誰のせいでもない。この通り、生えとるし、問題ないやろ!」
 そう言って自分の右足を叩く。
「さ。湿っぽい話は終わりや! 皆来たで」
「碇。トウジもああ言ってるんだ。気にするなよ。さぁ。飯にしようぜ」
「ケンスケ」
 ケンスケは笑ってシートに腰をおろす。それに習ってシンジも腰をおろす。
「お? やっと来たな」
 ケンスケはそう言って屋上に出てきたカヲルに笑いかける。
「まったく、何でボクがこんな事しないといけないんだい? パンぐらい自分で買って来たらどうかな?」
「ジャンケンで負けたんだ。とやかく言わない」
「ふぅ。まぁいいか。ハイ。頼まれていたパンだよ」
 そう言って袋を手渡す。その時、ヒカリたちが上がって来た。
「いい天気ね〜。洞木さん。いつも屋上で食べてるの?」
「そうね。晴れている時はだいたいね。あ、私の名前はヒカリでいいわ」
「そう。じゃぁワタシの事もマナって呼んでね」
「わかったわ」
 そう言うと円になるようにシートに座った。
「はい。レイの分のお弁当」
「ありがとう碇君」
「………しっかし、綾波も変わったな〜」
「…………何? 相田くん」
「いやね、昔は微笑んだりしなかっただろ? 人間変わるもんだなと思ってさ。碇も変わったけど」
「僕が? そりゃ事故で姿は変わったけど、他は変わってないよ」
「いや。変わったよ。なんか明るくなったし、いい傾向だよ」
「そうだね。しかしシンジ君。何でいきなり帰国したんだい?」
「………………………」
「シンジ。…私から説明するね」
「いや、僕が言うよ、マナ。……実はアスカの事なんだ」
「やっぱりね」
「カヲル君。知っていたの?」
「いや。でも予想はついたさ。……彼女の心を救いに来たんだね。でもどうする気だい?」
「…………………今日の放課後にでも話してみるよ」
「そうかい。ボクも行こう。原因はボクにあるからね」
「うん……………」



「…アスカ」
 夕闇が迫る教室で僕はアスカの目の前に初めて立った。今日は周りを囲まれてしまって話し掛ける事が今まで出来なかった。
「……………」
「……………」
 沈黙が降りる。廊下からはカヲル、レイ、マナ、ヒカリが様子を窺っていた。
「アスカ」
 僕はもう一度呼びかけた。
「………………」
 反応はない。
「アスカ」
 再度呼びかける。
「……………アンタ、誰」
「!!!!」
 僕は声が出せなくなった。怒っているのでもない。焦れているわけでもない。アスカの表情には空虚さしかなかった。
「アスカ…」
 かろうじて名前を呼ぶ。
「……ワタシはもういないの。………何にもない。………生きているのでもない。………死んでないだけの人形。………アンタに何を言われても何もかんじない。……アタシは…………生きていても仕方ない」
「アスカ!!」
 声を強める。しかし反応しない。
「放っておいて。いずれ、死ぬから」
 パアアアアァァァァァン!!!!
 教室の中に音が響く。シンジではない。そこにいた中で誰も予想しえなかった人物。綾波レイ。
「? …何?」
「…………アナタは何をしているの?」
 レイの声が響く。普段とあまり変わらないようだが、表情が今の心情を表していた。即ち『怒り』。
「………何もしていないわ」
「!! それでいいの? …何もしない。何もかんじない。何も出来ない。そう思い込んでいるだけ。そのままで、いいの?」
「良いも悪いもない。何もないんだから」
「感情も?」
「そう」
「プライドも?」
「そう」
「………アナタは………………ダレ?」
「? アタシは惣流・アスカ・ラング……」
「違う。アナタはセカンドチルドレンじゃない。その名前を語らないで」
「!! アタシは…」
「『アスカ』を名乗っていいのはセカンドだけ。セカンドじゃないアナタは名乗れない」
「アタシは!!」
「セカンドじゃない」
「く!!」
 ガタン!!
「アタシは!!!!」
「アスカ! レイもやめてくれ!」
「シンジ!! 止めちゃダメ!」
「マナ?!」
「…アスカさん。貴女には『記憶』や『思い』は無いんですか?」
「……アタシは負けたのよ」
「やれやれ、何も分かっちゃいない」
「カヲル君」
「シンジ君。今回限りは僕達に任せてもらうよ。さて、アスカ君。キミは一体何に負けたんだい?」
「自分によ!!」
「ふぅ。何をして『負けた』というんだい?」
「何って…」
「エヴァの事? 格闘術? シンクロ率かい?」
「………そうよ」
「嘘ね」
「! アンタに何が分かるって言うのよ! ファースト!」
「…アナタは一体何を見て生きていくの?」
「え?」
「アナタは『過去』しか見ていない。『現在』に生きているのに。『過去』は何の力も無い。ただの『記録』に過ぎない」
「そうね、アスカさん。貴女は今『自分の過去』に負けているんです。……私にもありましたから………。『過去』って生きていく上では確かに必要です。でもそれ以上に必要な物もあると思うんです」
「それが、どうしたって言うのよ?」
「…『過去』に縋っては『現在』を生きられない。ましてや『夢』や『未来』も見ることが出来ない。君はいい加減に前を見るべきだ」
「…………」
「アナタは『過去』に甘えたがっている。都合のいいことだけを思い出して。でも、それは『今』じゃない。大切な事をアナタは見落としている」
「…………」
「『過去』って人間にとって最高の逃げ場所なんだって。でもね、『未来』に行くためには『過去』を超えなきゃ」
「…………」
「アスカ。君は不要な人間じゃない。少なくとも、僕らはそう思っている」
「うるさい……」
「アスカ……」
「うるさい!!」
「……碇君。………私とセカンドの二人っきりにして」
「レイ………わかったよ」
 シンジ達は教室から出て行く。外では心配そうなヒカリが待っていた。
「アスカは?」
「レイが話している」
 カヲルが答える。
「そう…」
「大丈夫よ。レイなら」
「マナ……」
「シンジ。レイは必ずアスカさんと話をして、心を開いてくれるわ」
「うん………」



「何よ……?」
「セカンド。アナタは碇君のことをどう思っているの?」
「!! ………アンタには関係ないわ!」
「そう……私は碇君のことが好き。マナもそう。……アナタは?」
「関係ないでしょ!!」
「あるわ。碇君はアナタの事をとても心配しているの。だから聞いておきたかったの」
「ハン!! あの人形が偉くなったものね! 感情が無かった人形が! 他人を心配する真似ができるとは!」
「………それで?」
「!!!! な…何よ?! 文句でもあるの!? 言いたい事があれば言いなさいよ!」
「何故素直になれないの?」
「!!!!」
「アナタはマナや私と同じ。一人の男の子を好きになっているはず」
「そんな事無い!!」
「………じゃぁ私たちがもらっていいのね?」
「!! …………」
「セカンド……何を怖がっているの? まるで捨てられた子猫のよう。どうしてそこまで他人を拒絶するの? 怖いの?」
「!!!! ……………怖くなんか………ないわよ」
「嘘ね。いい加減にして。どうして自分にまで嘘をつくの?」
「…………」
「自分の弱さを認められないの?」
「…………」
「自分の感情が怖いの?」
「…………」
「他人が怖いの?」
「…………」
「そう………今までの自分に縋りつく事も出来ない、新しい自分は否定してしまった。そうして、自分を捨ててしまったのね」
「なんで………アンタなんかに…………」
「わかるの」
「そう………」
「意地を張るのが悪いとは言わないわ。でも、自分の弱さも含めて、自分というものを認めなくては、一人では立ち上がれないわ。セカンド」
「アスカ……………よ」
 はじめてアスカがレイの顔を、その瞳を見つめる。抜けるようなサファイアブルーと、燃えるようなワインレッドの瞳が交叉する。そこにあるのは、今までのアスカとは違っていた。
「アスカって呼びなさい。私もレイって呼ぶから。……自分の弱さ…か。そうね、意地を張りすぎていたのね。悔しいわね。あんたに諭されるなんて」
「セカ…」
「アスカ」
「………アスカ」
「素直になったアンタは今日一日見てきたわ。悔しいけど、綺麗だった」
 笑いながら話す。アスカは明らかに変わった。昔のような険しさは無く、今レイの前にいる少女は、まさに太陽の微笑を持つ少女だった。
「………でもね、一つだけ」
「……何?」
 アスカに、微笑が浮び、そして…
「シンジは渡さないわ。誰にも」
「!!」
 アスカが己の心を見つめた瞬間である。そこにあったのは揺ぎ無い自信。
「…………負けないわ。アスカ」
 そう言ってレイも微笑む。
(そうね。レイの言う通り、少しは素直にならなきゃ。レイもあそこまで綺麗に見えたもの。それに、シンジのことを言われると、やっぱり渡したくないものね)
「行きましょ。外で皆が待ってるわ」
「え〜〜もう遅いよ」
 そう言って時計を指差すアスカ。
「待っているわ」
 レイは少しも疑っていなかった。そこにあるのは親友に対しての絶大な信頼が見て取れた。そして、誰一人レイの信頼を裏切るものはいなかった。教室の外では説得に来た者とヒカリが。暗くなった校門前ではトウジとケンスケが。このとき、アスカは初めて『友人』のありがたさを知った。
「アスカ……もう大丈夫だね」
「ふう。これでライバルが増えてしまったね」
「良かった……アスカ。……明日からはちゃんと一緒にお昼食べようね」
「これで正々堂々、勝負できます。よろしく」
「……………もう大丈夫ね」
「いや〜〜〜〜〜〜めでたいのう!!」
「惣流。もう心配させるなよ」
 アスカは、この日、初めて人前で、泣いた。嬉しくて。



 こうして友は再び揃う。

 約束の時を否定し、未来をになうもの。
 その姿はまさに可能性。
 神を信じない堕天使たちの可能性。

 未来は……いずれかの手の内にか在る。
 結末は……闘いの先に在り、
 全ては……堕天使たちの心の中に在る。
つづく





(後書きにかわる、座談会)
 作者「どうだ!! 書き上げたぞ!!」
 アスカ「当然でしょ」
 レイ「当然」
 カヲル「当然の事だね」
 シンジ「それが当然です」
 マナ「人としてね」
 作者「……………」
 アスカ「しっかし下手くそね、心理描写」
 カヲル「慣れないことをするからだよ」
 作者「もうちょっと労わってくれても……」
 五人「イヤ」
 作者「しくしくしくしく」
 アスカ「ええ〜〜〜い!! 泣くな! うっとうしい!!」
 マナ「でもアスカも泣いたわよね」
 レイ「人前で」
 アスカ「うっ!!」
 作者「そう。アスカを復活させる時に、少し素直にさせたかったんだ。これから『シンジ争奪戦』をする時に、そうじゃないとちょっと都合が悪いから」
 シンジ「? 争奪戦?」
 作者「うん。オリキャラいれて引っ掻き回して、勝者がシンジ君とラブラブ(死語)突入!! 当然オリキャラが勝つ場合も、カヲルが勝つ場合も考えている。公平でしょ?」
 アスカ「何よそれ――――――!!」
 カヲル「ハンデは無しだね?」
 マナ「勝ったもんがちね!!」
 レイ「…………オリキャラ?」
 シンジ「そう言えばこの話でオリキャラを出すんじゃなかったっけ?」
 作者「延ばしたんだよ。設定が出来なくて」
 シンジ(…………かわいいんですか?)
 作者(君好みにする予定だよ)
 アスカ「そこ!! 何話してんの?!」
 作・シ「いやいやいやいやいや」
 カヲル「妖しいね…」
 作者「と……とにかく!! 次回はオリキャラ出して、恋愛がらみ!! 燃えるぞおおおおおおおぉぉぉぉぉ!!!!」
 レイ「????? ……………碇君」
 シンジ「? 何? え? 隣のスタジオから? ……えっと『作者へ  早く続きをかけ!!!!』……隣って」
 作者「ギゥウウウウウゥゥゥウゥ!!!!」
 マナ「隣って、確か作者書いている新しい話よね? ………止まってるわけね」
 作者「……………さらば!!」
 ダダダダダダダダダダダ…………………ドゴオオオオオオオォォォォォオン!!!
 レイ「…地雷ね。やるわね」
 マナ「手加減無しね」
 アスカ「……大丈夫よ。外からのダメージには強いから」
 カヲル「それじゃ、そろそろお開きにしようか?」
 シンジ「そうだね」
 五人「それでは第四話でお会いしましょう」
第参話終幕

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管理人のこめんと
 SHOWさんの『誰がために……』、第3話です。
 前回、予想外に壊れてしまったアスカ。今回はその再構築編です。
 心をなくす。怖い言葉です。でも、こうしてアスカが復活したことが、心はそう簡単に壊したりなくしたり出来ないものだって証ですよね。このまま壊れちゃうんじゃないかと思うとドキドキしましたが。
 シンちゃんが大活躍するかと思いきや、意外にもアスカの再生を手助けしたのはレイでした。
 やはり最後に残るのは恋。
 恋敵を助けて正々堂々と勝負する。熱い男の世界ですね(違う)。とりあえず復活して良かったです。やれやれ。

 マナちゃんも現れて、いつものメンツも一応揃って、しかも次回は新キャラ登場だそうです。学エヴァへの伏線はバッチリ。熾烈なシンちゃん争奪戦の幕は切って落とされましたね。
 おじいちゃんたちもなんだかアヤしい動きをしてるみたいですし。
 続きが楽しみです。

 とゆうわけで皆さん、色んなところから攻撃を受けているSHOWさんに、何とか頑張って生き延びてねー、とか、死にそうになってもとりあえずつづきをっ(をひ)、とか、感想や応援のメールをじゃんっじゃん送って頑張ってもらいましょうっ。
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