彼女事情
K A R E × K A N O

Written by:きたずみ

#2
 すりガラスの向こうに、白い裸身が揺れている。
 何の曲か解らないが、機嫌よさそうな鼻歌が聞こえる。ガラス越しのその動きから、どうやら躯を洗っているらしいのを見て取って、トウジは生唾を飲んだ。
 足音を立てないよう、そっと体重を移す。この家はボロいので、思わぬところで凄い音がするから油断ならない。親友直伝の慎重な足どりで、軋みの少ない場所を正確に踏んで進み、脱衣所の脇に設置されている少し型の古い洗濯機に歩み寄る。
 中を覗き込んだが、入っているのは自分たちが溜め込んだ洗濯物ばかり。獲物を求め、トウジは鋭い眼光をあたりに走らせる。次に目に付いたのは、すぐ傍に置かれている脱衣かごだった。
 壱中の女子の制服がその中に入っている。ユカがまだ出てきそうにないのを確かめて、トウジは中を探り、薄いピンク色のブラジャーと、ちっちゃな純白のショーツを発見した。淡雪のように軽く、頼りなげな、小さく可憐な肌着。つい先刻まで、ユカの下半身を覆っていたもの。
 トウジは、それを呆然と眺めた。両手で持って、注意深く広げてみる。こんなちっちゃいものを女の子は穿いているのかと思うと、感動めいた思いが湧き起こる。
 静かに鼻に押し当ててみる。石鹸の香りに混じって、甘やかな匂いがした。裏返して、甘酸っぱいような秘密の香りと、女の子の艶かしい汗の匂いがたっぷり染み込んだ底の部分を嗅ぐと、気が狂いそうになった。
 手が股間に伸びた。ズボンを下ろしてペニスを握った。それはもう暴発寸前にいきり勃ち、絶頂をせがむようにヒクヒクと脈打っていた。鼻にショーツを押し当てながら、これを穿いたユカの姿を想像して、トウジは夢中でペニスを擦りたてた。
「うぁっ」
 あっという間もなく、自分でも呆気ないぐらいに早く弾けた。経験したことのない勢いで噴き出した精液が、あたりに撒き散らされた。
 はぁはぁと荒い息を吐きながら、トウジは風呂場の様子を窺った。ユカは髪でも洗っているのだろうか? 水音がしない。そろそろ出てくるのかもしれない。名残惜しそうに深く下着の匂いを吸い込んで、トウジはそれをかごに戻した。
(こんなんあったら、なんぼでもやれそうや……)
 先刻射精したばかりのトウジのペニスはもう、それだけでびんびんに硬く張り詰めていた。大量に吹き上げたのに、一向に小さくならない。睾丸がきゅっと引きあがり、二度目を要求している。しかし、このままここでやるのはまずい。諦めるしかない。
 その時、ざぱーっ、と湯の流れる音がした。その音で、トウジはハッと我に返る。
(な、なにをしとんねん、ワシは)
 背中に冷水をかけられたような思いで、トウジは慌てて脱衣所を出た。高鳴る心臓を押さえながら居間に戻り、出しっ放しで温くなった麦茶をコップに注いで一息に飲み干す。自己嫌悪にまみれながら、冷静になって今の状況を考え直してみて、よく考えるとかなりすごい状況なのだと、ようやく気づいた。
 自分の「彼女」といってもいい女の子が、自分以外に誰もいない男の家にきてご飯を作り、そしてお風呂に入っている。
 しかも、その直前に自分はユカを抱き締めてキスまでしようとしていた。なのに、ユカは帰らずにお風呂に入ることを選んだ。シチュエーション的には完璧だ。どう考えても、一緒にトランプでもして遊ぼうとかいう雰囲気ではない。
 そう気づいて、今頃になってトウジはおたつき始めた。こういう場合、男の方がリードすべきと思っているのだが、実際にはどうしていいか解らない。
(どないしたらええねん)
 頭の中は完全にパニックである。すでに処理能力の大半をあらぬ妄想が占めてしまっているため、ただでさえ遅い脳の回転は今にも止まりそうになっていた。ただ立ったり座ったりと落ち着かない。
(ほ、ほんまにヤッてええんかな)
 頭の中はピンク色の雲がもんもんもんと渦巻いている状態で、だからトウジは、素足のユカが戸口に立ったのも気づかなかった。
「……トウジ」
 囁くような、心細そうな小さな呼び声が、オーバーヒートを起こしかけていたトウジの頭を醒ます。慌てて振り返りかけて、テーブルに足の小指を引っ掛けてしまい、声もなくその場に蹲った。
「……! …〜〜〜っっ!!」
 先刻まで頭の中を占めていた淫らな妄想はその瞬間、跡形もなく吹っ飛んでいた。脳天まで駆け抜けた激痛に涙をちょちょぎらせていたトウジの耳朶を、緊張から解放されたのか、弾けるようなユカの笑声が叩いた。
「何笑ろとんねん!」
「ご、ごめ……はは、お、おかしくって。ここに来るまですっごく緊張してドキドキしてたのに、なんか気が抜けちゃった」
 お腹を押さえて笑いながらその場にへたり込んで、ユカは目尻の涙を指先で拭った。が、トウジは怒ることも、つられて笑うことも忘れ、彼女の姿にただただ見惚れていた。
 彼女は、トウジのジャージを着ていた。風呂あがりの濡れ髪をタオルで結い上げ、ぶかぶかの袖と裾を折り曲げて、その躯を包んでいる。だがそれでもかなり大きい。
 痴呆のように口をぽかんと開けたまま、トウジは目を離せなかった。
(……めちゃめちゃ可愛いやんけ)
 トウジの視線にさらされて、ユカは恥ずかしそうに頬を染めた。
「勝手に借りちゃった。似合う?」
 その問いかけに、かくかくとアホみたいに頭を振るしか出来ないトウジ。
「えへ。おっきいねぇ、トウジの服」
 言いながら、ユカはだぶだぶの胸元を引き寄せて、くんくんと小鼻を蠢かせた。
「トウジの匂いがする……」
 洗ってあるのだからそんな筈はないのだが、そんな仕種をされたら、トウジはもうたまらなかった。ジャージの下でおさまりのつかない状態になっていたペニスがびくびくと痙攣する。頭が変になりそうだった。このまま彼女に襲い掛かってしまいそうな自分を抑えるために、トウジは胡座をかくようにして下半身を隠しながら、くるりと後ろを向いた。
「トウジ?」
 怪訝そうな彼女の声が、トウジの自己嫌悪を助長する。欲望に任せて彼女を穢してしまった自分が、とてつもなく情けなかった。
 背中を向けていると、彼女の気配が動いた。ゆっくりと近づいてきて、すぐ後ろに座ったらしい。ふわりと空気が動いて、ミルクと石鹸の入り混じったようないい匂いが仄かに漂ってくる。
 肩に手がかけられた。背中に、キュッ、と柔らかいものが押し当てられる。それがユカの乳房だ、と気づいた瞬間に、トウジの理性は飛んでいた。
「きゃっ」
 いきなり振り返って自分を押し倒したトウジに、ユカは小さく声を上げながら、恥ずかしそうな、それでいて嬉しそうな微笑みを浮かべてみせた。そのまま、黙って瞳を伏せる。閉じられた睫毛が微かに震えている。そっと顔を寄せると、鼻息が頬をくすぐった。瞳を閉じたユカの顔がとても愛らしくて、思わずトウジが見惚れていると、待っていたユカがじれったそうに目を開けた。
「女の子を待たせちゃ駄目だよ、トウジ」
 つんと唇を尖らせながらそう言って、ユカはすうっ、と細い腕をトウジの首筋に回して絡ませた。そのままグッと引き寄せる。ユカの顔が目の前に近づいたかと思った瞬間には、ユカの唇がトウジのそれをふさいでいた。
「……っ!」
 少し湿った柔らかな唇の感触に、トウジは脳天が痺れるような感覚を覚えた。唇からぴりぴりした感覚が生じ、ゆったりと全身に拡がっていく。
「………ん……」
 ユカが軽く鼻息を洩らした。ユカの甘ったるい体臭を胸一杯に吸い込みながら、彼女の躯をきつく抱き締めたトウジは、ユカの唇にそろそろと舌を伸ばしていく。が、それより一瞬早く、ユカの方から舌を入れてきた。
 驚いて舌を引っ込めたトウジを追うように、ユカの小さくて柔らかい舌が、ぬるりと唇を割って滑り込んでくる。トウジの胸板で豊満な乳房を潰そうとするかのように躯を擦り付け、舌でトウジの口内を舐りまわす。
 負けじとトウジも舌を入れていった。ユカの粒真珠のような小さな歯がトウジの舌を軽く挟み、動きの止まった舌にぬるりとユカに舌が絡みつく。ユカは可愛らしく鼻を鳴らしながら積極的に舌を絡ませ、トウジの唾液を啜るようにして飲み込んでいく。口の中で溶け合う舌から拡がる快感に、頭の芯がジンと痺れてくる。
「ふっ……、ふんっ」
「んっ、んぅっ……んはぁっ」
 二人の鼻息が頬のあたりで混じりあい、舌が淫らに絡み合う。まるで一つの生き物のように、絡み合った二人の舌はトウジの口からユカの口へと場所を移し、唾液を纏わせたまま淫靡な水音を奏でた。
「……はぁっ…あんっ、ト……ぅんっ」
 自分の名を呼ぼうとしたユカの腰に手を回し、更に深く舌を入れていく。と同時に、トウジはユカの小ぶりだが形のいいお尻の感触を存分に堪能していた。普段ならちょっと触るだけでも怒られるのに、今は文句を言われることもなく、思うさまに触りまくれるのが嬉しかった。
 ユカの舌を吸うとともに、大量の唾液が口の中に入ってくる。それを貪るように吸いたてるトウジ。ユカの唇の端から、つうっと一筋の唾液が流れ出した。
 瞳を閉じてトウジのなすがままになりながら、ユカは頬を上気させ、小鼻を開いて可愛らしく喘いでいる。と、ユカは首筋に回した腕に力を込め、口腔内の唾液を一気に吸い取ると、うっとりした表情で唇を離した。透明な唾液の糸が二人の唇の間に橋を架ける。
「だいすきだよ、トウジ」
 頬を桜色に染めながら、ユカはとろんと潤んだ黒瞳に笑みを湛えてトウジを見上げた。胸の奥がずきりと痛む。その真摯な視線から逃れるかのように、ユカの躯をぎゅっと抱き締めて、トウジは髪に埋もれた耳朶に唇を寄せた。
「ひゃんっ」
 火照った耳を唇に挟まれ、熱い吐息を吹きかけられて、ユカはびくんと肩を震わせた。トウジの右手はユカの項を支え、湯上がりの濡れ髪と汗ばんだ肌の感触を楽しみながら、左手はジャージに包まれたユカの乳房を探っている。
「あ……ふぅんっ」
 指先がその柔らかなふくらみに埋まった瞬間、トウジは自分の理性が飛ぶのを感じていた。衝動に任せてその膨らみを握り、揉みしだき、思うさまに蹂躙する。唇を耳朶から首筋に這わせ、彼女の躰の匂いを思い切り吸い込んだ。石鹸の匂いに混じって、たまらなく欲動を刺激する甘やかな汗の香りが鼻腔を貫いた。
「や……ぁっ、はげし……っ」
 ユカのそんな声も、今のトウジの耳には心地好い刺激でしかない。もっと甘い声を聞きたいと思い、邪魔な布越しではなく、じかに触りたいという衝動が躯を支配する。その瞬間には、トウジはユカを畳の上に組み敷き、上半身を覆ったジャージを捲り上げていた。
 静脈が透けそうなほど白い膚が目を射る。ユカはジャージの下に何も身につけていなかった。掌に余るほど大きな乳房は、何ものにも覆われていない無垢な姿でふるんと震え、その先端で、桜色の乳首がつんと尖っていた。
 その大きさにも関わらず、仰向けになってもさして崩れもせず、張りを保っている双丘を感動の面持ちで見つめていたトウジは、こみ上げてくる衝動に身を任せ、両手でそれを掴んでぐいぐいと揉みしだいた。
「あっ、あぅんっ」
 タプンタプンとたわわに揺れるそれは、愛撫するトウジの掌の中でいやらしく形を変え、指の間からはみ出てくる。マシュマロみたいにふよふよと柔らかく、それでいてしっかりとした弾力を持ち合わせた乳房を両の掌に包み込み、桜色の可愛らしい乳首を指先でぐりぐりと押し潰す。乱暴なその動きに、ユカが唇を戦慄かせる。
「やっ……、痛いから、優しくして……」
 ユカが眉をひそめるが、理性の飛んだトウジに耳には入らない。委細構わず、何度となく執拗に揉み込んでいくうちに、次第にユカの吐息が蕩け始めた。
「んぅっ、あふぅ……、あぅんっ」
 ユカの乳首がピンと尖ってくる。相手のことをまるで考えていない乱暴な愛撫にも関わらず、ユカは小鳥が囀るような声で喘ぎ始めた。
「ふぁぁっ……ぅんぅっ、ぅんっ」
 その声をもっと聞きたくて、トウジは靄がかかったような意識の中で乳首にむしゃぶりついた。舌を押し返すような硬い感触を愉しみながら吸いたて、舌先で転がす。その度に、ユカは可愛い声を上げながら身を捩じらせた。
 まるで赤ん坊を思わせる仕種で乳房に顔を埋め、夢中でちゅうちゅうと乳首を吸うトウジを、ユカは優しい瞳で見つめていた。
「トウジ、わたしのおっぱい、気に入った?」
「おお、最高や……柔らこうて大きゅうて、ぷりぷりっとしとってなあ……なんや、ええ匂いもするし……ずっとこうしてたいわ……」
 トウジの科白に、ユカは真っ赤になって顔を両手で覆った。
「やぁん……恥ずかしいこと言わないでぇ……」
「訊いたんは自分やないか。ワシは好っきゃで、ユカのおっぱい」
「おっぱいだけ?」
「全部好きや」
「ほんと? 嬉しい」
 言って、ユカはトウジにしがみついてきた。乳房を鷲掴みにされながら、トウジに唇を重ねる。ちゅ、ちゅっというついばむようなキスを何度か繰り返した後、二人は舌を絡め合わせた。
「んんんっ…んぅっ……っは、ぁ……っ」
「…ぅ、はぅっ」
 唇を合わせながら、ユカはトウジの下半身に手を伸ばしてきた。ジャージの下で硬く張り詰めたものを撫でさすられて、トウジが思わず呻く。
「トウジの、凄く硬いよ……どくんどくんって、言ってる……」
「も、もっと触ってんか……、頼むわ……」
「う、うん……」
 大人しく従うユカ。トウジのペニスは、ユカの小さな手に反応してますます硬度を増していく。
「ぁん……こりこりしてて…なんか、すっごくえっちだよぉ……」
 うっとりした表情で呟いて、ユカは揉み込むように掌を動かした。柔らかな手の感触に、トウジは腰の奥から痺れたような感覚が広がっていくのを感じていた。
「あぁ……なんか、わたしまで感じてきちゃった……」
 さらにユカが回すように手を動かすと、トウジのペニスはジャージの中で限界まで張り詰め、苦しげに蠢いた。堪らなくなって、トウジはズボンとトランクスを一気にずり下ろし、ペニスを引っ張り出した。
「すごい……ほんとにこんな風になっちゃうんだぁ……」
 呆然としたように呟いて、ユカは恐る恐るといった感じでトウジのペニスに手を伸ばした。人間の躯とは思えないくらい硬くて熱い感触が肌の下に伝わり、驚いて手を引っ込める。その手を捕らえて、トウジは再びペニスを握らせた。
「な、なぁ、口で……して、くれへんか……?」
「えっ……あ、う、うん……やってみる……」
 膝立ちになったトウジが、上体を起こしたユカの目の前ににじり寄っていきり勃ったペニスを突きつけた。それを握って、ユカはそっと唇を寄せた。先端を軽くついばみ、何度か舌先で舐めてから、あーんと口を開いてペニスを頬張る。
 ユカはトウジの腰にしがみつき、必死で顔を振った。小さな口を一杯に開いてペニスを咥え込んだユカの表情を見て、トウジはさらに昂奮してきた。硬く張り詰めたペニスがユカの口腔を犯していく。亀頭が上顎で擦れ、痺れるような快感をもたらす。
「うぅぁっ! ぅはっ……さ、最高やぁ……チンポ溶けそうやで、ユカ」
 ユカの髪に指をくぐらせ、ゆるゆると腰を振るトウジ。咽喉の奥までペニスを突き込まれ、苦しげに顔を歪めながら、懸命に奉仕を続けるユカ。トウジに動きにあわせ、首をぎこちなく振る。
 何とかしてトウジを感じさせようと、つたないながら懸命に舌を使っている。決して巧みな舌技ではないが、トウジの方とて女の子にペニスをしゃぶられるというのは初めての経験である。痴呆のように口をだらしなく開けて、ユカが愛らしい口を精一杯開いて己のペニスにむしゃぶりつくさまを血走った眼で見つめている。
「んんっ…む……んっ…んふぅっ」
「うあぁ……っ!」
 ユカがペニスをきゅっと吸いあげた時、トウジは思わず呻いていた。ペニスは限界まで膨らみ、ユカの口腔を圧する。棹の部分にユカの歯がこつんと当たる、それが微妙なアクセントとなって心地いい。
「ああっ、い、イッてまいそうや」
「んふんっ……ぷはぁっ。……ねぇ、もっとしてて、いい?」
 上目遣いにユカが訊いた。眼がとろんと潤んでいる。ジャージに包まれた彼女の秘裂からは大量の愛液が溢れ出し、太腿をぐっしょりと濡らしていた。
「なんかすごくえっちな気分なの……も、こうしてるだけでイッちゃいそう」
「……ワシもめっちゃ気持ちええわ……けど、このままやったら……」
「…イッちゃいそうなんだ?」
「ああ。たまらんわ。マジで出てまいそうや」
「ぴゅって、出るんだよね……せーえき。出るとこ、見たいな。顔にかけられるっていうの、いっぺんやってみたかったの」
 無邪気な笑みを浮かべて、ユカは再びペニスに唇を寄せた。
「射精していいよ、トウジ。お口でもいいし、顔に出してもいいから。一杯出して」
 そんなことを可愛い女の子に言われてはたまらない。瞬く間に快感が高まっていく。自分でするのとは大違いだ。ぬるぬるする熱いものに包まれて、下半身が溶けてしまいそうだ。このままユカの口に出したら、どんなに気持ちいいのだろう。
「よっしゃ、出すでっ! ユカの口んなかにっ!」
「んんぅっ!」
 咄嗟にユカの頭をトウジが押さえ込んだのと、ユカがトウジの腰にしがみついたのが同時だった。咽喉の奥までペニスを迎え入れた状態で、ユカが夢中で舌を蠢かせる。咽喉の奥の粘膜に亀頭が当たるのを感じながら、トウジは高まる快感に身を任せた。
「ああっ……い、イく、あっ、イくっ!」
「んっ! …んぷぅっ! ……んむぅぅ〜〜〜っ!」
 どぷぅっ!
 熱いものが一気に駆け抜けて、ユカの咽喉に叩きつける。トウジは何度もペニスを脈打たせ、ユカの口の中に信じられないぐらいの量の精液を注ぎ込んだ。
「んぐっ……ぅくっ、んっ、ふぅんっ」
 ユカは、鼻を鳴らしながら夢中で精液を飲み込んだ。注ぎ込まれるそばから飲み込んでいくので、味などは解らない。ただ、熱いものが咽喉の奥を叩きつけた瞬間、ユカは軽く達していた。その後も、断続的にイき続けている。
 両手でペニスを掴んでしごきたて、びゅっ、びゅっと吹き上がる精液を顔面で受け止めてうっとりとしているその姿は、まるで淫らな牝だった。先端から滴り落ちる滴までも搾り出して啜りとり、ユカはとろんとした瞳でトウジを見上げた。その手がいつの間にか乳房と股間をまさぐっている。
 口の端からとろりと流れ出した精液を舌を伸ばして舐めとりながら、ユカはトウジの目の前で己の乳房を掴み、股間を擦りたてて喘いだ。
「あぁんっ……もう、我慢できないよぉ……いじってぇ、ユカのあそこ触ってぇ……」
 可愛らしく喘ぐユカを、トウジはそのまま押し倒して唇を奪った。胸元を捲り上げ、ズボンを一気にずらす。ユカは、ショーツをつけていなかった。
 ぷるん、と震える豊かな乳房と見事にくびれた腰のライン、そして剥き出しの秘所を見ただけで、つい先刻イッたばかりなのにトウジのペニスは再び硬くそそり勃っていった。こんもりと盛り上がった恥丘を覆う陰毛は産毛のようにうっすらとして柔らかく、量も少なかったため、綺麗な桜色の秘裂を隠す役には立っていない。
「知らんかったわ、ユカがこんなにやらしかったやなんて。こんなん、一体何処で覚えてきたんや?」
「ミサトさんとリツコさんと、あとマヤさん」
「みみみ、ミサトさん!?」
「酔っ払うとキスしてくるの、ミサトさん。時々わたしのベッドに入ってくるし……リツコさんとマヤさんもNERVの人なんだけど、すぐわたしの躯に触りたがるの。検査だとか言って」
「け、けど、女の人やろ? なんや、口ですんの慣れてへんかったか?」
 その科白に、ユカはプッと頬を膨らませてトウジを睨んだ。
「ひっどぉい……トウジ、わたしのこと疑ってる」
「い、いや、そうやないけど、めちゃくちゃ上手かったさかい……」
「トウジにあげるのって言ったら、ミサトさんが教えてくれたの。『男の子はお口でしてあげるとすっごく喜ぶわよん』って。だから、キャンディとかで練習してたの」
「そ、そやったんか……」
 トウジは、自分の中のミサトのイメージがぼろぼろと崩れていくのを感じていた。
「大体なに? トウジだってすっごいことしたくせに、わたしのこと疑うなんてひどい」
「すまん、堪忍や」
 トウジは申し訳なさそうに頭を下げた。
「だめ。許さない」
「ユカぁ〜〜」
「わたしのこと、愛してるって言ってくれたら許したげる」
「えっ……そ、それは……」
「ひどい、愛してないのにこんなことしたの?」
 瞳を潤ませるユカに、トウジは焦った。そばかすの女の子のことなど、もう片鱗たりとも脳裏に浮かばなかった。
「あっ、愛しとるにきまっとるやないか! 好きや、めちゃめちゃ好きや!」
「ほんと?」
「ほ、ほんまや」
 じーっとトウジを見つめるユカ。その視線を真っ向から受け止めて、トウジは真剣な面持ちでもう一度言った。
「好きや、ユカ」
「わたしも……わたしもすき……むぅんっ!?」
 嬉しそうに頬を染めて言いかけたユカの唇を、トウジは無理矢理にふさいだ。恥ずかしそうに身をよじるユカの肩を押さえ、首筋にキスの雨を降らせる。
「や……っ……だめ、痕が残っちゃうからぁ……」
「かまへんやないか。見せびらかしたれ」
「そんな、恥ずかしいよぉ……」
 恥ずかしさのあまり声を上げて、ユカは顔を両手で覆った。首筋から唇を滑らせたトウジは、両手で豊かな乳房を絞り上げ、先端にぷくりと尖った桃色の乳首を口に含んでねっとりと舐りまわした。それにあわせるように、ユカの躯がびくんっと跳ねる。
「やぁん……トウジ、手つきがやらしぃ」
「やらしいんはお互い様や」
 片方を鷲掴みにして揉みしだきながら、もう片方は掌で絞り上げて乳首を責め立てる。こりこりした肉芽を口の中に含み、舌先で転がし、時には軽く歯を立て、唇で甘噛みし、きゅっときつく吸いたてる。
「はぁぁぁっ、くぅんっ」
 髪を振り乱し、ユカは頭を左右に振った。少し躯を硬くしながらも、トウジにされるがままになっている。ユカの可愛らしい喘ぎ声に脳髄を痺れさせながら、トウジは飽きることなくユカの胸を責め続けた。
 ユカの躯がじっとりと汗ばんで強い女の子の体臭を放ち始める頃、トウジは指先で乳首をこねくりながら、ユカの股間に手を伸ばした。
 そこはすっかり熱くぬかるんでいた。しとどに濡れそぼったピンク色の肉襞に思わず見入ってしまいながら、トウジは秘裂に指を差し込んだ。ぱくりと開いた口から、とろりと粘液が溢れ出す。それを自覚して、ユカは羞恥に顔を染めた。
「ほんとに、こんなにやらしい娘でも嫌いにならない?」
「大丈夫や。もうワシはお前に夢中やからな」
 言って、トウジは秘裂に唇を寄せた。
「あっ……」
 唇が秘裂に触れる感触に、ユカは思わず声を上げた。同時に、秘裂からさらに愛液が溢れ出す。トウジに秘所を見られ、舐められているというだけでさらに昂奮してくるのだろう、愛液が次から次へと溢れ出してくる。それをトウジは舌を伸ばして舐めとっていった。
「くぅっ、ぅあぁんっ!」
 ユカは躯を仰け反らせた。二人きりの居間、しかし下手をすれば外から見られるかもしれない場所というのも忘れて喘ぎ声を洩らす。自身の股間から湧き起こってくるいやらしい水音に、いっそう昂奮をかきたてられていた。
 舐めても舐めても、愛液はどんどん溢れ出してくる。トウジは時々割れ目の中に舌をすぼめて差し込み、秘裂の隅々までを丁寧に舐めていった。そのたびにユカの脚がビクンビクンと跳ね、躯を仰け反らせながら何度も熱い吐息を漏らす。
「ひぃぁっ……うぅっ、くぅん!」
 ユカの甲高い啼き声が、途切れることなく続いている。秘裂に舌を這わせながら鼻先でクリトリスをくすぐってやると、ユカは腰をくねらせて悦んだ。
 愛液と唾液にまみれた秘裂はぱっくりと開き、ピンク色の膣口がひくひくと震えながらトウジのそれを迎え入れる時を待っているのが見える。トウジはユカの下腹部に顔を埋め、濃密な精臭にくらくらとなりながら膣口の奥まで舌を挿し込んだ。
「はぁぅんっ! も、もう、だめぇ……」
 腰をトウジにがっちり掴まれたまま、ユカは動かせる範囲で腰をくねらせ、全身を震わせた。トウジが音を立てて溜まった愛液を啜り上げる。
「やぁぁっ! そんな音立てないでぇっ!」
 そう叫びながら、ユカは一段と激しく躯を震わせた。ずらされたはずのジャージのズボンは左足に引っ掛かったまま、トウジの躯の脇で揺れている。
「ね、ねぇ、トウジ……もう、イッちゃいそう……だから……」
 その言葉に、トウジは舌を膣口から引き抜いた。トウジの顔はユカの愛液でべとべとになっている。ユカは恥ずかしげに顔を上気させながら、泣き笑いの表情でトウジに視線を合わせてきた。
「お願い……ユカをトウジのものにして」
 その科白、その仕種……トウジの理性が、再びぶつんと音を立てて切れた。指先でピンと勃ったクリトリスを探り当て、指先できゅっとつねり上げる。
「んぅぅぅぅーっ!」
 白い素足を跳ね上げて、ユカは全身を硬直させた。荒い息を吐いたままぼうっとしているユカにトウジがのしかかる。耳許に唇を寄せ、火照った耳朶を甘噛みしながら、両脚の間に躯を割り込ませ、潤みきったユカの秘裂に亀頭を押し当てる。
「あ……いれる、の?」
 その感触にふっと我に返ったユカが、トウジを見上げた。
「いやか?」
「ううん。きて……」
「ユカ……」
 トウジは、ペニスをそっとユカの秘裂にあてがった。先端を秘裂に沿わせ、撫でるように動かす。
「は…ぁっ……」
 ユカは緊張しながらも熱い吐息を漏らす。トウジはペニスの先を秘裂にそっと埋めた。くちゅ、と粘液質の音が響き、ペニスの先端にユカの温もりが伝わってくる。指先でクリトリスを転がしながら、右手で支えたペニスを、トウジはぐっと秘裂の奥に押し込んだ。
「くぁぅぅっ……」
 ずるっ、とさしたる抵抗もなく、亀頭が膣口にめり込む。だが、今まで迎え入れたことのない大きさのそれに狭隘な入り口を押し広げられて、ユカは強烈な圧迫感を覚えた。お腹のあたりが弾けそうな、それでいてもどかしい感触。
「うぁ、すご……、めっちゃきついわ、ユカ……」
 口とは比較にならない心地好さに熔け震えた声で呟いたトウジが、ペニスの入っていくあたりを軽く押す。強烈な異物感と圧迫感のあるそこから奥の方に、ずるずるとペニスが襞を掻き分けながらめり込んでくるのが解る。
「あっ、……ぐぅぅ……」
 亀頭が処女の証に触れたあたりで、圧迫感が痛みに変わっていった。ユカの顔が痛苦に歪む。トウジはクリトリスを擦り立てながら、浅い部分でペニスを馴染ませるようにゆっくりと抽送を始めた。
「うぁぁ……」
 ごくわずかな距離を出したり入れたりしただけで、ペニスが熔けていきそうなぐらい凄まじい快感が全身を駆け抜けていく。今にも漏れてしまいそうになるのを必死で堪えて、トウジはひくつく襞にペニスの先を馴染ませるように軽く動かした。
「くぁぅ……ぅう〜〜〜っ」
 ユカがトウジの太腿を痛いほどに掴みながら呻く。トウジはしばらくの間、微かにペニスを揺すりながら、片手でクリトリスを、片手で乳房を揉み込んでいった。片手に余るユカの乳房の感触はこの上なく心地好く、つい手が伸びてしまう。ずっと揉んでいても飽きない気がする。
「あああっ……と、うじ……っ、とうじぃ……」
 官能に染まり出した声で彼を呼んで、ユカは涙に潤んだ瞳でトウジを見つめた。彼女の声に応えて、トウジはペニスを一気に奥まで挿入した。
 ぷつん、と何かがはじけるような感触があった。
「く、ひ……っ! あ……っ、ぎっ……!」
 トウジのものが、処女膜と呼ばれる襞を押し広げてユカの膣の奥へと侵入する。破瓜の激痛に襲われながら、ユカは眦から大粒の涙を零していた。
 ユカの膣は、痛いほどにトウジのペニスを食い締めていた。狭い膣襞をペニスで擦り立てながら、トウジはクリトリスと敏感な乳首への愛撫を続けた。太腿を掴んだユカの爪が肌に食い込んでいる。
 苦悶に歪むユカの顔に、トウジはたまらない感慨を覚えた。この可憐な少女の初めての男になったのだという喜びが胸の中に広がっていく。自分の下で喘ぐ少女が、己のものになったのだという実感。それを思えば、太腿から血を流そうがどうということはない。トウジは快感に身を任せて腰を振った。
 ペニスを奥深くまで撃ち込んでは引き抜く。そのたびにユカは苦鳴を洩らす。ユカの膣襞がペニスを押し出そうと蠕動する。ペニスをぬめぬめと生暖かく包み込む肉襞の感触に酔い痴れながら、トウジは一心に抽送を続けた。そうするうちに、ユカの表情が少しずつ和らいでくる。トウジは腰を掴んで勢い良くペニスを撃ち込んだ。
「くぁぁぁっ、はぅんっ…はぁ……っ」
 ユカの喘ぎ声が、苦痛と快楽の入り混じったものになる。トウジはユカの脚を肩に担ぎ、繋がったままの状態で彼女の躯にのしかかった。
「あっ……い、いやぁ……」
 結合部分が明瞭りと見える。トウジはユカの太腿を掴みながら、ペニスを彼女の奥深くまで撃ち込み、柔らかな乳房を揉みしだいた。
「やっ……こ、んなっ、いやらし……っ!」
 ユカは脚を閉じようとするが、トウジが抱え込んでいるのでどうにもならない。互いの愛液で二人の股間はぐっしょりと濡れそぼち、ぬらぬらと光っていた。充血したユカの肉襞を割ってペニスが出入りする光景を眺めながら、トウジは腰を振り続けた。
「んんぅっ……はっ、あぁぅっ、と、うじぃ……っ」
「ユカ、ユカぁっ!」
 互いに名を呼びながら、動きを合わせるように腰を振る。ドロドロになった己の秘裂にトウジのペニスが出入りするのを見つめながら、ユカは歓喜の涙を流していた。腰を振るたびに、んぢゅっ、ぶぢゅっと水音が響き、結合部分から愛液が飛び散る。
「いっぱいぃ、いっぱいだよぉっ……ユカ、壊れちゃうよぉ……」
「うあぁっ、締まるぅ……っ…!」
 きゅうきゅうと締め付けるユカの膣襞を擦りながら、トウジは亀頭の先端に子宮口のコリコリした感触を感じていた。その感触をもっと味わいたくて、いっそう深くペニスを沈めていく。ずん、ずんと子宮口をノックされて、ユカは息を詰まらせた。
「くぅぅんっ! いいよぉっ! きもちいいっ!」
「ワシもやっ! ユカのオ×コ、めっちゃきもちええわっ!」
 ユカの膣襞が強烈に締め付ける。トウジが突き込むたびに、豊かな乳房がブルンブルンと激しく揺れる。トウジはユカの快感に浸りきった表情を見つめながら、何度も夢中で腰を振った。子宮の奥まで届かせようというかのように、ユカの躯の最奥までペニスを突きこんでいく。腰にユカの足が絡み付いて跳ねていた。
 ユカの躯を押し潰すかのように全体重をかけて、トウジは彼女を突いた。ユカの子宮を突き込みながら、絡み付いてきたユカの手をぎゅっと握り締める。と、ユカの膣襞を締め付ける力が強くなった。二人とも、もう言葉を発する余裕はない。ただ荒い息を吐きながら、官能に蕩けきった喘ぎ声を洩らす。
 ユカが腰を擦り付けながら激しく動く。ぎゅっと締め付けるユカの膣襞がトウジを絶頂へと誘う。負けじと、トウジも空いた手でユカの乳房を無茶苦茶に揉みしだき、突きまくった。
 握りしめたユカの手に力がこもる。涙を溢れさせながら、ユカはトウジの腰に巻きつけた脚に力を込めてしがみついた。トウジはユカの腰を掴み、体重をかけ、懇親の力を込めて腰を振りたて、最後の一突きをユカの子宮に叩き込んだ。すべてを彼女の中に放出するために。
「イくでっ、ええなっ!」
 答えの代わりに、ユカの全身がびーんと硬直する。と同時に、強烈に締め上げられたペニスに熱いものが駆け巡り、股間が激しく痙攣する。トウジは奥まで突き込んだまま腰に力を込め、ありったけの精液をユカの子宮の中にぶちまけた。
「あ、あああ――――………」
 ユカの胎内はそれを搾り取るかのように蠕動し、ペニスをさらに締め付けて射精を長引かせる。何度も何度もペニスを脈打たせて、トウジは最後の一滴まで残さず精液をユカの胎内に注ぎ込んだ。
つづく



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  あとがき

 うや〜〜。ちょっとすごいことになってしまった。大丈夫かな、これ。
 初めてでコレか〜……きっついなあ。まだ中学生だろ、お前ら。……って、やらせたのは私か。
 ロリ顔で巨乳というのはちょっとかなり趣味入ってますね。可愛くやらしい女の子って大好きなんです。ええ猛烈に好きですとも。好きで悪いか(笑)。てことで、ユカちゃんはどうもその方向でいくみたいです。
 公開当初、コレは第3稿でした。改定に改定を重ねた結果、もはや原形を留めていませんが、初稿はかなり痛い展開(「先生」のところで仕込まれてたことにしようかと思ってた。やんなくてよかった。代わりにミサトさんたちが汚れたけど)でした。
 結局、きたずみ自身が書いてて辛かったし、他にもいろいろと問題が多かったので、ボツりました。
 で、その結果がこのざまだ。すまなかったな、シンジ(笑)。
 ……だから言ったじゃないか、18禁だって。
 ひたすらえっちいやつが書きたかったんだもん。この時点では本編系なんぞを書くつもりはさらさらなかったんだよ(笑)。
 長いし手間かかるしさ。なのになんでこうなったんだか……不思議だ。
 勢いに任せていきあたりばったりに書くのはやっぱしまずい、とゆうことです。

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