檄!電脳雑戯団 |
裏Qさん投稿作品
「んぅっ……うっ……うっ……や……っ」
夜――電気の消えた未来科学研究所内の自室で、ベッドに横たわった桃園ミキは漏れそうな声を必死で押し殺していた。今、彼女の右手は水玉模様のパジャマの中へ入り込み、最も淫らな部分を直接まさぐっている。布団を掛けてはいなかったから、もしも部屋に他人がいれば、モゾモゾと揺れるパジャマの淫猥な盛り上がりがはっきり見て取れただろう。
「んっ……あっ……あふっ……やっ……あぁんっ! アソコ……がっ……ああっ……!」
時間と共に、指はどんどん大胆になっていった。最初は人差し指が入り口の上をなぞるだけだったのに、やがて割れ目の奥で濡れた襞を擦り始める。吐息は切なく高くなっていき、しなやかな肢体は強張るようにヒクッヒクッと痙攣を繰り返す。粘つく水音が、パジャマと下着、二重の布越しに室内へ溢れ出た。
「んああっ……ダメッ……やめっ……てっ! 誰かっ……止めて……ぇぇっ! そこっ……そこはっ……ああぁっ……いやなの……ぉ!」
ミキの脳裏にあるのは、恋しい男の姿ではない。人間ですらない。
何体もの汚らわしい下級戦闘員マダラマンなのである。
咥えさせられ、しごかされ、秘所も菊門も貫かれる。
飲まされ、膣内に出され、菊門に流し込まれ、身体中にも浴びせられる。
忘れたい記憶のはずなのに、あの陵辱はどうしても頭から消えてくれなかった。それどころか、夜一人で寝ていると自然に思い出され、身体が火照ってくるのである。自慰をするのもこれが初めてではない。週に一回は我慢できなくなってしまい……いや、間隔は回を追う毎に短くなっていくようだ。
「ひんっ……くっ……やああっ! いやっ……なのにぃっ……んああっ……わたし……っ……どうしてっ……どうしてっ……!」
質問に答えてくれるものはいない。ただ、否定しようとするほど、疼きはひどくなる。
空いていた左手が、半ば勝手にパジャマのシャツの前を開いた。ブラも上にずらし、小ぶりな胸を揉み始める。
「はぁはぁっ……あはうっ……んやぁぁ……ひっ……! あひぃぃぃんっ!」
硬くなった乳首とクリトリスを同時に捻った瞬間、竦みあがりそうな痺れが生まれた。
だが、身体は納得しない。熱くなるたびに求められるのは、この程度ではないのだ。
「あああ……っ……んはうっ……まだっ……あああっ」
右手の動きは、より速さを増した。
「やっ……あああぁぁぁっ!」
クッと腰が浮き上がり、突っ張った足がシーツに皺を作る。
ミキにはヘビモズーの侮蔑の言葉が、聞こえるようだった。
――この好き者め。お前に正義の戦士など務まらんな。マダラマンの便所役がお似合いだよ――
「いやっ……言わないでぇぇっ! わたしっ……そんなんじゃないっ……やうっ……違うのぉぉぉっ……!」
半ばうわ言で、ミキは居もしない相手に訴える。それでも声は止まらなかった。
――何が違う? どうせ、前の穴だけじゃ満足できないんだろう? 尻もいじれ。左手でな――
「いやっ……もうっ……お尻の穴はいやぁっ……わたしをダメにっ……しっ、しない……でっ!」
――やるんだっ――
「ああっ……あああ……っ!」
逆らえない。まるで催眠術でもかけられたように、ミキの左手はのろのろと乳房から離れ、口元に移った。唇が指を挟み、まるでフェラチオでもするような舌遣いで、唾液をまぶしていく。
そうして左手は、ズボンの中へと潜った。腰とベッドの間を通り、尻の谷間へ到達すると、指は小さなすぼまりをほぐすように圧迫する。
「はうっ! おし……りぃっ」これだけでも、表現しがたいむず痒さが生じる。しかし、ミキは指をさらに己の奥へと押し入れた。
「はあああああっ!」
排泄をするのにも似た感覚。だが、それがミキの身体を快感に震わせる。慣れた動きで、指は荒々しく穴を広げ、腸内を擦り上げた。
膣をいじる側も止まってはいない。
――気持ちいいんだろう? 二つの穴をこねくり回すのが癖になってしまったんだろう?――
「うそっ……こんなの嘘よぉっ……! もうっ……あああっ……お願いっ……もう終わりにしてぇぇっ! きゃひぃっ……ひっ……ひあああっ! 早くぅぅっ!」
――馬鹿を言うな。動かしているのはお前だろうが。ククッ、想像してみろよ。お前は何人ものマダラマンに取り囲まれているぞ。みんな、お前の乱れっぷりを見ながら逸物をしごいているんだ。イッてしまえよ。お前がイクのと同時に、マダラマンも一斉に射精する――
「ダメッ……出さないでっ! うあぅっ……だっ……出さっ……ないでぇぇぇっ! もうっ……あんなのはっ……いやあああっ……うっ……ああああんっ……掛けないでぇぇぇぇっ!」
だが言葉と裏腹に、ミキはヘビモズーの揶揄で全身が疼くのを感じていた。指のうねりも速くなっていく。
「ひくぅっ……いっ、いく……ぅっ! やっ……ああああっ! いったらっ……精液がっ……来ちゃうっ……わたしっ……またっ……ドロドロにぃっ……! あああっ……許してっ……いくぅぅぅ……っ!」
滅茶苦茶にわめくミキの背が、ビクンッ、と一際大きく反り返った。
――ほら、出るぞっ――
「ひやああああぁぁぁぁーーーーーっ!」
快楽で理性の蕩け切ったミキ……。絶頂で視界が真っ白に染まる中、彼女は確かに降り注ぐ汚液の粘りを、全身の肌で感じたのであった……。
「はぁ……はぁ……ふぅ……」
ほどなく、ミキの呼吸は落ち着きを取り戻した。だがそれにつれて、未だ秘所と尻に挿入されたままだった指の感触が、強く意識されてしまう。
「わたし……違う……淫乱なんかじゃ……ないわ……」
自己嫌悪と共に、指を抜こうと手に軽く力を入れる。だが、それがいけなかった。
「んくっ……!?」
ミキの口から、甘い吐息が出る。
指はおずおずと……だが、次第に本格的な責めを再開し……。
「ひあ……ああぁぁ……っ!」
ミキの夜はまだまだ終わらない……。
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