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「行ってきます♪」
一軒の家の玄関から、元気な声が聞こえてきた。
「行ってらっしゃい」の声に送られて、制服姿の女の子が家を出て、朝の街を歩いていく。

彼女の名前は『望月早織(もちづき さおり)』この春から、名門と言われる女子高校に入学した高校一年生の女子高生だ。
美しい黒髪はポニーテールに纏められ、ブレザーの制服を着た彼女が歩く度にリズミカルに揺れている。
朝の街を行き交う男性達は、彼女の姿を見ると思わず、羨望のため息を漏らしている。
その視線に彼女は気がついているのだろうか?
顔見知りの人と出会うと明るく挨拶を交わし、学校に向かって歩いて行く。



彼女の容姿からは想像もつかないが、彼女は数ヵ月前までは望月一平という名の『男性』だった。
それが、中学校の担任の女性教師の持つ不思議な力によって、女子中学生にされてしまった。
女子になってしまった・・・・・一平だった早織は困惑し、同時に途方にくれたのだが、両親もクラスメイトたちも、『彼女』が以前から女の子だったかのように接するのだ・・・・・これも『不思議な力』の効果だったのだろうか?
一平が早織になった事によって、クラスの男女比は同じになり、卒業までの期間を楽しく過ごす事ができた。
男子生徒だった時には冴えない生徒だった一平=早織だったが、女子生徒になってからは、成績が急上昇した。
早織は、それは『不思議な力』の効果だと信じているが、彼女を女の子にした川口先生には、その理由がわかっていた。
一平=早織は、女の子になっていることを忘れようとして、勉強に集中するようになったのだ。
結果、その容姿や成績から一平=早織は、クラスでも一目おかれる生徒になり、高校受験では名門の女子高校に合格をした。
その頃には『彼』は、すっかり『早織』になってしまった。



朝の爽やかな空気を感じながら、早織が学校にやって来た。
「おはよう、早織!」
クラスメイト達が、声をかけてきた。
「おはよう♪」
早織も元気に挨拶を返した。
皆でお喋りをしながら教室 に向かう・・・・・今日も、彼女の女子高校生としての一日が始まった。



選択

(おわり)



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