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あなたは腕に付けられたタイマーに視線を落とした。


『32:03』


時間がない。
あなたは辺りを見回した。
あれから鬼は現れていない。 
遠くから、メリーゴーランドの回る音楽が聞こえ、ジェットコースターの走る音も聞こえてくる。
あなたは意を決して走りだした。
何度も“鬼”に追われてさすがに疲れているが、疲れた足に鞭打って走る。
なにしろ、スイッチを押して信号弾を上げないと、ここに”100人の鬼”がやってくるのだ。
あなたの前に展望台が見えてきた。
辺りを見回した。 “鬼”はいない。

展望台の入り口に金属製のボックスが置かれている。

あなたは全速力で走ると、ボックスのスイッチを押した。


『発射』


表示が出ると同時に、展望台の上から火薬の爆発する音が聞こえ、上空で信号弾の光が輝いた。







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