第3章:私がずっと思っていたこと(第4節)

初版2007年4月23日 第2版2007年4月28日 著者:草加床ノ間


複雑なのに目が粗い点数計算方法

 現行の麻雀の点数計算方法は複雑であり,長い麻雀歴を持ちながら点数計算できない人さえいる。

 しかし,複雑さとは裏腹に算出される点数は,散家のみで言えば10種類程度である。100点から8000点まで80種類あるので約8分の1だ。

 満貫以上を入れれば15〜6種類になり,100点から32000点まで320種類あるうち約20分の1である。

 これは従業員の細かな節約を社長の丼勘定で台無しにしているようなものである。

 その主な原因は,符を10点単位に切り上げしていることだ。その影響で,実戦では符をまともに計算することはほとんど無い。

 私は符の計算は一番複雑な部分なのに,10点単位に切り上げはリニアさが失われ問題だと思っていた。

 そして1飜2倍のシステム。「飜=翻」とは「翻(ひるがえ)す」という意味で,翻すと面積が2倍になることが由来のようである。

 だが,2倍していくと天文学的な数字になるため上限の満貫が設けられた。そうすると,満貫を大きく越える点数も出るようになってきたため,跳満貫以上ができた。

 そういうこともあり,満貫以上の点数はさらに大雑把である。満貫以上は符は無視されるため,満貫以上の点数だけ分かるという人も多い。

 私は,高校生のとき以上のような思いから,飜と符を用いリニアに暗算計算できる数式を作成した。

 概略を述べれば,符×飜数の概念をやめ,飜数は3次関数で得点を決定し,それに符の分の点数を足すという方式である。

 ここで,その詳細を書くのは自慰に等しいのでやめるが,中学生のとき満貫以上の場合,次のような方式でやったことがある。

散家 荘家
8,000 12,000
12,000 18,000
14,000 21,000
16,000 24,000
18,000 27,000
10 20,000 30,000
11 24,000 36,000
12 28,000 42,000
13 32,000 48,000

 飜数に二ゾロは含んでいない。多少は細かい点数になると思い当時は画期的アイディアと思っていたが,受入先は皆無だった(笑)

 取り留めの無い話を続けてきたが,中国麻将国際ルールの出現により,この日本の複雑であり大雑把な点数計算が・・・変わらないよな(笑)


配牌時に嶺上牌を1つ落とすのは?

 配牌のときに第1嶺上牌を下段に下ろすというのは,競技麻雀のルールにも明記されていることがある。

 何故かと問えば「落ちて見えるといけないから」という回答が多数だと思う。嶺上牌補充ルールの名残りなんて回答に出会えたら時めくかも(笑)

 しかし,落ちて見えるといけないのは第1嶺上牌だけではない。だから私は,この行為のディメリットに目が行ってしまうのである。

 それは何かというと,わざわざ下段に置いた第1嶺上牌は非常にすり替えやすくなっているのだ。また,この下段に下ろす行為自体イカサマに使える可能性がある。

 イカサマに興味のない方も,ちょっと試してもらえればすぐに分かる。上下に積まれた牌をすり替えるのと,一段だけのしかも端の牌をすり替えるのとでは大違い。

 だから,私は今まで配牌のときに第1嶺上牌を下段に下ろしたことなど一回も無い。そりゃ,ルールに明記されていればやりますけど,注意してドラ表示牌を開けばいい話である。

 それと,牌山を6・5・6に切るのは,便天というイカサマ技の名残りというのはよく聞く。本来は7・3・7に切り,右の7幢をすり替えやすくしたという・・・

 まあ,牌山を6・5・6に切って何かイカサマができやすくなるかと言われれば,特に無いかな。切るときに何かできるかもしれないが,逆につばめ返し系の技はやりにくくなる。

 こう書くのも,あれですが,6・5・6に切っておきながら,さいころが振られて開門する時に,2〜3個ずつ数えていくのは何故なんだ。


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