夢を紡ぐ罪人達ゆめをつむぐつみびとたち

 

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「おもしれェこと考えた」

と、ゾロが唐突に言った。

言ったのと同じくらい唐突に、奥まで入っていたものをいきなり引き抜かれ、ナミは呻く。

ゾロはナミの体を片手で簡単にひっくり返すと、後背位から挿入しなおす。

さっきと当たり所が違うせいで、ナミは「ひあっ」と声を漏らした。

入れたまま、ゾロがまた片手で、ナミの体を抱え上げる。

子供に排尿させるようなポーズ。

二人の結合部がサンジの眼前に露になる。

「やっ…!? なに、ゾロ…! やだっ…!」

ナミが慌てた。

それに構わず、ゾロはナミの抵抗をたやすく封じると。

「舐めろ、エロコック。」

と言った。

ここんとこ、と、二人が繋がったところを指差す。

先ほどのサンジの悪戯が、よほどお気に召したらしい。

舐めろときたもんだ、何様だよ、エロ剣豪。と憎まれ口を叩きながら、サンジが、それでも口元に薄い笑みを浮かべて、ナミの下腹部に顔を落とした。

「ひゃ…っ ああっ!」

ちゅう、と音を立てて敏感な突起を吸われ、ナミが嬌声を上げた。

「うお、やっぱめちゃくちゃ締まる。つーか痛ェ、ナミ。折れる。」

何でもない口調でゾロがそう言って、けれどその声がさすがに余裕なさげに掠れていたのを、ナミの耳は逃さず聞き取って、ナミは内心ほくそ笑んだ。

「折れ、ちゃいなさい…よっ!」

腹いせに思いっきり力を入れてやる。

「…ッ! いや、マジで。」

折れるって。と、ゾロも負けじと下から激しく突き上げ始め、ナミの反撃は瞬く間に喘ぎの中に消えた。

二人の結合部ではサンジが、ナミの肉芽を弄りまわしながら、「チンコモゲモゲ大剣豪ってのもシュールだな。」とか笑っている。

チンコのもげたゾロってすごくイヤだわ、とか頭の隅を掠めた。

 

「ゾ、ロ、」

顔をそらせて、ゾロの耳元に口を寄せる。

「ん?」

「ご、めん、ね…」

「あ?」

 

あの頃も、今も、気を使ってくれてたのに、傷つけてごめんね。

サンジくんと二人っきりの時間邪魔しちゃってごめんね。

ほんとはサンジくんとしたかったのに、あたしでごめんね。

 

「阿呆」

ゾロはそう答えただけだった。

かわりに、激しい突き上げが、速度を増す。

「ひッ! あ、あンッ! ああっ! はう…」

「イッちまえ、お前。」

とんでもないモノを、がんがんと容赦なく奥に突き込まれて、ナミの意識は飛びかける。

「う…あ、…イクぅ…っ!」

 

ゾロに後ろから貫かれ、サンジに舐められながら、ナミは絶頂に達した。

 

ぐったりと弛緩したナミの体を支えながら、ゾロの律動はまだやまない。

「あー…悪い、ナミ。出るまでやっちまっていいか?」

ゾロが欲望に掠れた声で囁く。

「ふ… あ…」

ナミは達した余韻で半ば朦朧としており、答える事も出来ない。

ち、と軽く舌打ちするゾロ。

ち、じゃねぇだろ、てめェはよ。と、サンジがゾロの側頭部にチョップした。

「てめェのデカいので手加減なくがんがんやったらレディは失神すんに決まってんだろ。」

ずるり、とゾロがナミの中から、自身を引き抜く。

「なら、てめェのケツ貸せ。サンジ。」

ゾロのそれは、ナミの愛液を全身に纏わりつかせながら、天を突くほどに怒張している。

貸せたぁ、なんだよ、というサンジの頭を問答無用で引っつかむと、そのまま床に押し付けて、むりやり四つんばいにさせる。

「悪いな、余裕ねぇ。」

短く言って、ゾロは凶暴なサイズを保ったままのそれを、いきなりサンジの窄まりに押し込んできた。

「うアッ─────ッ!」

サンジの背がのけぞる。

サンジの方はさっきさんざんナミの指でほぐされていたせいで、ゾロの方は自身にたっぷりとナミの愛液が絡んでいるせいで、挿入はそれほど無理がなかった。

「くっ… う、あ… ッ…ん… 」

サンジの声にも艶めいたものが混ざっている。

 

サンジくん…きもちよさそう…

 

まだ忘我の境地を彷徨いながら、ナミの目は、サンジの小さな穴にゾロの信じられないほど長くて太いものがずるずると出入りするのを見ていた。

サンジくんはやっぱり、されてる時にすごくエッチな顔をする。等と思いながら。

普段はサンジの中に完全に完璧に隠されてて、決して見る事の出来ない、顔。

顔というか、滲み出る空気というか。

ひどく淫猥で、蠱惑的で、見ている者の劣情を否応なしに引きずり出すような。

 

ふと、ナミはサンジの股間が屹立している事に気がついた。

それはゾロが腰を打ち付けるたび、所在なげに揺れる。

ナミは、快感で呆けた頭で少し考えて、ずりずりと二人の方へ体を動かした。

 

サンジの腹の下に顔を潜らせると、腹にナミの髪が触ってくすぐったかったのか、「わ」とサンジが声を上げた。

「な、ナミさん? な、なに?」

うろたえるサンジに構わず、ナミは、「ん? お返し。」と言いながら、サンジの勃起したそれをパクリと咥えた。

うあっ、とサンジが声を上げる。

すぐにゾロも、うおっ、と声を上げた。締まったらしい。

「てめェ、エロコック、あぶねぇ、出ちまうだろうが。何しやがんだ。」

「だってナミさんが…っ…! つか、てめェはとっととイッちまえ、早漏! …ッ! ナミ、さぁん…、だ、めだって…。」

ナミの口の中で、サンジのモノがびくびくと震える。

ゾロが突き上げるたび、それはナミの喉の奥まで入り込んだ。

そのたびに、サンジが「くっ」とか「ふあっ」とか声を漏らすのが、ナミにはたまらなく嬉しかった。

「早漏とか言われててめェより先にイけっかよ!」

「俺、はっ…、さっき一回出してっからてめェよりゃ余裕あんだ、よ!」

 

何でこの二人はエッチしながら怒鳴りあってるんだろう。

そんな事を思いながら呑気にサンジのモノをしゃぶっていたナミは、いきなり、

「ナミ!」

とゾロに呼ばれて、なぁに?と目だけをゾロに向けた。

「お前、そこに仰向けに寝て、股開け。」

ゾロが何を言い出したのが分からずきょとんとするナミ。

てめェ、股開けとかナミさんに言ってんじゃねぇ!と突っ込まれながら怒り出すサンジ。

それらを一蹴してゾロはにやりと笑った。

「女王様の中に突っ込ませてやろうってんだ。感謝しろ、エロコック。」

ああ、そういうこと、と事も無げに床に身を横たえたナミに引換え、サンジは盛大に赤くなり、うろたえ、みっともない事このうえなかった。

ゾロのモノを一旦引き抜かれ、強引にナミの上に体を重ねさせられても、まだサンジはじたばたしていた。

「そ、そんな、俺が、ナミさんの…? おい、よせ!やめろゾロ! やめ…」

なんだってそんなに抵抗するんだろう、とナミは訝しんだ。

「サンジくん、あたしとするの、いや?」

「違っ…! とんでもない! ゾロ、やめろ! …ナミさぁんっ…!」

ナミが足を開き、サンジのモノを掴んで、自分の秘裂へと導く。

そのサンジの腰を、ゾロが後ろから足でぐぐっと押している。

ぬぷり、と湿った音がして、サンジの砲身がナミの中に沈んだ。

「う…あ…っ!」

挿れられたナミではなく、挿れたサンジの方が喘ぐ。

どこかおずおずとしたような、膣内の感触を確かめるかのような、もどかしいほどゆっくりしたサンジの動きに、ナミは少し戸惑った。

フェミニストだからだろうか。でもあたしもう一回イッちゃってるから激しくしてくれても構わないのに。

はあっ…と、サンジが息をついた。

「うわぁ…、俺、ナミさんとしてる。」

嬉しそうに。

あまりに嬉しそうに、少しはにかむような笑顔を見せたものだから、ナミの顔が、かあっと朱を吐いた。

 

かっ…可愛いわサンジくん。可愛すぎる…。

 

たまにサンジは、とても年上とは思えないような顔や仕草をしてみせる。

百戦錬磨のラブコックのはずなのに、時々、何も知らない少年のような目をして見せるのだ。

それはあまりに無垢に見えて、ナミはなんだかドキドキした。

 

…年下フェチだったのかしら…あたし…

 

ちっと舌打ちが聞こえた。

当然ゾロだ。

心底おもしろくなさそうな顔をしている。

「てめェのナミ命もいーかげんもう慣れたけどよ。」

と、いいながら、サンジの背後にのしかかってくる。

「何で乗っかってくんだよ! クソ腹巻!」

「あァ? 挿れんだよ、てめェに。」

「!? 何言ってんだ、てめェ!」

「ぎゃーぎゃーうるせぇっての。」

「やめろ、ゾロ! やめろ!」

喚くサンジに構わず、ゾロの剛直がサンジを貫いた。

「ひ、ア、アッ!」

ゾロが挿れた瞬間、ナミの中のサンジの質量が増した。同時にゾロによってそれがナミの奥まで突きこまれ、ナミも「ふあっ…!」と声を上げた。

「ほん、とに、挿れやがっ…! 信じ、らんねぇ…っ!」

未来の大剣豪は変態プレイがお好みかよ!とサンジは喚き散らす。

「3Pの段階で充分変態プレイだろうが。前も後ろも責められてイイだろ。おら、俺より先にイけ。」

「だ、れがっ…!」

ナミとしていた時より容赦のないゾロの動きに、ナミもサンジもただただ喘ぐ。

「や、サン、ジ、くん、す、ごい…!」

「うあっ…!」

繋がったところから、どろどろに溶けて混ざり合ってしまうんじゃないかと思えるような、そんな、感覚。

「んあ、あ、やあ、アアアっ あ…。」

サンジの動きは完全にゾロにリードされている。

その不規則な動きは、ナミを快感にのた打ち回らせた。

それはサンジも同じなようで、息を乱しながら、せつなげな声を漏らした。

「ナ、ミ、さん…」

サンジがナミに囁く。

「ナミ、さん…。ッア… な、名前…呼んでも、い、いよ…。」

「あ、あん、はぅ… なまえ…?」

 

「ここの…」と、サンジはナミの胸を指差した。

「中にある名前。」

 

どきん、と心臓がはねた。

 

もう二人には、ナミの思い人などバレバレなのに、それでもやっぱりどきりとした。

 

「こ、ころ…から、あふれそ、に、なってる…でしょ?」

サンジが言う。

「俺達、聞…て、な、から、いいよ…?」

 

涙があふれた。

 

途端に、じわっと快感が、押し寄せた。

心ごと、飛んでいってしまう絶頂感。

 

ゾロとサンジに抱かれながら、ナミは、心の中にある大切な大切な名前を、呼んだ。

 

 

「────────ルフィ………!」

 

ルフィ、もう、あたしはあんたの仲間じゃイヤなの。

あたしは、あんたに、抱かれたい。

 

愛してるの。ルフィ……………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝。

 

憑き物が落ちたようにすっきりと目覚めたナミは、ベッドの中で大きく伸びをした。

いや、落ちたよう、ではなく、落ちたのだろう。

長いことナミを縛っていた、アーロンの呪縛。

 

長い長い夢を見ていた。

 

辛くて悲しくて暗い、夢だった。

 

心の中で、膝を抱えて泣いていた小さな子供。

なす術もなく、一足飛びに大人にならなければならなかった子供。

 

もう、その子は、いない。

 

暗い狭い部屋で泣いてたあの子は、青空の下へ、出たのだ。

 

もうきっと、悪夢は見ない。

 

ナミは勢いよく立ち上がると、ベッドから飛び降りた。

手早く着替えようとして、どきりとする。

 

胸元に、赤い痕。

 

昨夜のことを思いだし、頬がかあっと熱くなる。

 

そっと目を閉じた。

 

…ありがとう…

 

愛をくれて。

勇気をくれて。

 

ゆっくりと、目をあける。

その瞳は、いつもの女王然とした輝きをたたえていた。

いつもの、よりも、幾分か強い、輝きを。

 

手早く、服を着替える。

注意深く、胸元を隠す服を着るのを忘れない。

鏡の前でくるっと一回りして、怪しげな痕のついていない事を確認すると、ナミは大きく深呼吸した。

そしてくるっと踵を返してラウンジへ向かう。

一つの決意を胸に秘めながら。

 

 

 

 

「さぁーってと! ルフィ口説くかあ!」

2004/02/27

 

 

END.


本当は、ゾロサンサイトを立ち上げる気はありませんでした。
ずっと読み専でいたのですが、どうにもこうにもゾロサンへの愛が募ってしまって、
一作だけ書いて、それでゾロサンへの“書きたい気持ち”を封印するつもりでいました。

それがこの作品です。

だから、ゾロサンでサナゾでルナミ、という欲張りをしております。
それがあれよあれよという間にサイト設立する事になったのですから、わからないものです。


ところで、お問い合わせくださった奇特な方がいらっしゃいましたので、
作中で使用した
料理とお酒のレシピを作りました。


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