storm 15 - 16
(15)
「やっ、やめろっ…塔矢…!」
思わず彼の頭を押しのけて身体を起こし、逃げようとした。
「何を逃げるの?」
髪を掴まれたまま、彼が顔を上げて問う。
「口でされるのなんて初めてって訳でもないだろ?」
そんな事はない。ないけれど…だが、そこらへんの女と、塔矢とは違う。
こいつにそんな真似をさせるわけには…
だが、膝立ちになって後退さろうとする加賀の腰が捕らえられ、躊躇している間に、アキラは加賀を
口に含んだ。絡み付くように舐め上げられるのを感じる。熱いアキラの口内に眩暈がする。
我慢ができず、アキラの頭を押さえて、自分から抽出を始めた。激しく抽挿を繰り返すうちに加賀は
弾けそうな快感と共にアキラの内部に欲望を放出した。
自分のしてしまった事が信じられなくて、ハァハァと荒く息をついて、眼下のアキラを見下ろす。
けれどアキラは満足そうな笑みを浮かべて、加賀を見上げていた。そして口の端からこぼれた白い
精液をぺろりと舌で舐め取った。
思わず彼の身体を押し倒し、脚を開いて彼の股間にそそり立つものをしゃぶった。自分で自分が
信じられなかった。いくら相手が塔矢だからって、男のアレを自分で口に入れるなんて。
けれどそんな事よりも、塔矢の全てが欲しいと思う気持ちのほうが強かった。
根元から舐めあげ更に先端を舌先で弄ると、その下でアキラが震え、そして頭上で声をあげる。
もっと鳴け。その声をオレに聞かせろ。
加賀の口内でアキラが硬く膨れ上がる。裏筋を舐め上げ、更に先端を刺激するように舌先で弄る。
そしてもう一度、できるだけ奥まで口に含んで締め付けるようにしゃぶると、加賀の口中でアキラが
弾けた。加賀はそれを飲み下し、更にこぼれた分も一滴も残らず舐め取った。
(16)
既に紅く熟した乳首を摘むとアキラの口から甘い喘ぎ声が漏れる。
舌先で転がし、軽く歯を立てると高い声をあげてアキラが背を反らせる。
夢中になって乳首を吸いたてていると、指先が首筋を掠めるのを感じた。アキラの指はそのまま
耳元を弄り、髪に手を差し入れて乱す。
与えられる快楽をただ享受するだけかに見えた身体が、ゆっくりと攻撃を開始する。
背骨の一つ一つを数えるように降りて行った手が、わき腹をくすぐるように掠めながら更に降下し、
指が臀部から後孔を探り始めたのに気付いて、加賀はぎくりとした。
強張る身体には構わず、アキラの指は周辺をゆっくりと弄り、そして入り口を軽く突いた。反射的に
逃げようとする加賀の身体を背に回されていたアキラの腕が思いがけない強さで引き寄せ、次いで、
ぐっと指が挿入された。
「ふふ…」
耳元で含み笑いが聞こえてぞっとした。
「どうしたの?後ろを弄られるのは初めて?」
そう言いながら、アキラは加賀の首筋に唇を寄せて舌先で軽くくすぐり、耳たぶを甘噛みする。
同時に指は内壁を探る。その感触にぞくりとする。
「さすがにこっちは初めてなんだ?」
内部を探られる未知の感触に、加賀は声を殺して耐えた。
だが弄るように蠢く指に、噛み締めた唇から息が漏れる。
「まさかこれだけでもう降参だなんて言わないよね?」
煽るように耳元で囁かれるてゾクリと背が震えた。
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