遠雷 38


(38)
彼には彼なりの美学がある。
その美学が、塔矢アキラは稀有な存在なのだと、判定を下した。
いろいろな選択肢があったはずだ。
習慣性のある薬で虜にする方法もあった。
写真やビデオにこの姿を残し、それで縛りつける方法もあった。
時間をかけて、肉体に快楽を覚えこませ、離れられなくする方法もあった。
暴力で躾る方法もあった。
ただの性奴に堕とすのなら、それで良かったはずだ。
実際、男に命じた時点では、そのうちのどれかを選ぶつもりでいたのだ。
だが、いまの芹澤に、その意思はなかった。
彼が凡百な男なら、嬉々として選択していただろう。しかし、彼にはわかっていた。
彼の勝負師としての勘が、教えてくれたのだ。
塔矢アキラは、危険だと―――――。
(私が虜になっては、本末転倒だろう)
芹澤はそう独り語ちると、アキラの細腰を掴み、下から勢いよく突き上げた。
「あっ、あぁぁぁぁ…………………」
甘い悲鳴を響かせて、アキラの若木のような全身が大きく撓った。
その壮絶なほど美しくも淫靡な姿に、芹澤は目を奪われながら、さらに激しく突き上げる。
もう、理性はいらない。耐える事もない。
快楽の頂点だけを目指し、本能のまま少年の体を貪り蹂躙する。
いままでにないほど、自身の淫茎が膨れ上がったことを、芹澤は自覚していた。
熱く濡れそぼった媚肉が収斂し、芹澤の怒張を全体的に甘く締め付ける。
その最後の刺激に、くっと奥歯を噛み締めると、芹澤はようやく堪えに堪えた淫汁を、アキラの内部に吐き出したのだった。



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