あなたは必死に走り続けた。
「くそっ?!」
思わず毒づきたくなるが、呼吸が荒くなり言葉すら出ない。
ちらっと後ろを見ると、やはり彼女・・・“鬼”が、息も切らせずに走ってくる・・・黒い革製のパンプスを履いて? ひざ丈のタイトスカートなのに?!
「なぜ、そんなに速いんだよ?!」
思わず叫ぶ・・・叫ぶことで気合を入れる。
公園の土の道を懸命に走るあなた。
この先は四つ角だ。
<左へ曲がろう> <まっすぐ行こう> <右へ曲がろう>