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あなたは遊園地の中を歩き始めた。

人影のない無人の遊園地。

時々吹く風が木の葉を運び、紙コップがコロコロと音を立てて転がっていく。

誰もいない売店の前で、風が風船や幟を揺らしている。

「しかし・・・相変わらず気味が悪いな・・・」

あなたは呟きながら歩いていく。

誰もいないはずなのに、スピーカーからは音楽が流れ、しかも女性の声で遊園地内の営業案内が流れている・・・おそらく録音なのだろうが・・・。

しかし、これだけ音が大きいと、“鬼”の足音が聞こえにくくなってしまう・・・いったいどこから現れるのか?

あなたの中の緊張感が高まっていく。

「・・・?」

誰かがあなたの名前を呼んでいる。

声の聞こえた方を見ると、内藤英治が走ってきた。
あなたの顔を見ると笑顔を浮かべて、

「ミッション、ありがとうございました!」
行くつもりだったのですが、“鬼”に囲まれてしまって・・・バツが悪いのだろう、内藤が頭を掻いている。
「いいさ、お互い様だ」
あなたも笑った。

「残りは30分も無い・・・逃げきろうぜ!」
あなたがそう言った瞬間、内藤の表情が凍りついた。

「“鬼”です!!」

あなたが後ろを振り返った。
艶やかなショートカットの黒髪を揺らしながら、美女がこちらに向かって走ってくる。


「逃げろ!!」


あなたと内藤は同時に走り出した。

あなたたち二人の前に売店がある。





<隠れる>  <走る>







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