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あなたは唇を噛みながら、携帯電話をポケットに戻そうとした。
「・・・・」
空を見上げているうちに、あなたの手が止まる。
上空では2機の戦闘機が旋回を続け、真っ黒にペイントされたヘリコプターが、ホバーリングをしながらあなた達の姿を探している。
あなたは携帯電話のボタンを押して、畑野に電話をかけた。
数回コール音が鳴ると、畑野が電話に出た。
「もしもし、メールを読んだ?」
『読みました』
あなたは声をひそめて、
「ミッション・・・どうする?」
電話の向こうでは、しばらく沈黙があった・・・畑野も迷っているのだろう。
やがて、
『行かないと、逃げ切れないのではないですか?』
あなたは礼を言うと、電話を切った。
タイマーに視線を落とす。
『15:15』
畑野はミッションへ行くようだ・・・・さて、どうしよう・・・?