盤上の月 14


(14)
「あれさあ、囲碁に関することを突っ込まれたりするだろ?
オレ1・2回イベントに参加した時あるんだけど、碁の歴史とか聞かれた時あって
答えられなくて笑って誤魔化した事あるんだよなあ。あれには参ったなあ・・・。」
一緒に碁石を片付けながらヒカルは言った。
「・・・進藤は、そういうのカラッキシ駄目そうだね。」
「ウッセーェなあ!」ヒカルは顔をブスっとし、口を尖らせた。
「今日はコレで終わりにして外へ出よう。」
「えっ、もう終わりにするのか!? どこ行くんだよ?」
「図書館だよ。少し碁の歴史を覚えても損はないだろ?」
ヒカルは苦虫を踏み潰したような表情をし、それを見てアキラは苦笑いした。
2人は地下鉄に乗って3駅目に降り、その駅から10分ほど歩き図書館に着いた。
図書館に入ってアキラは適当に囲碁関係の本を数冊手に取り、自習室の個人机にヒカルを座らせ
自分はヒカルの右隣の席に座り、本を開いて説明を始めた。
説明をしている時、アキラは何度か額に手を当て軽く息を吐き、少し辛そうな表情を見せた。
「塔矢、おまえ調子悪いんじゃないのか? 大丈夫か。」
「ちょっと疲れているだけだよ 大丈夫。」と、アキラはヒカルに心配かけまいと微笑んだが、
実は かなり体調が悪かった。
昼は碁の事で頭が一杯で、夜は夜で布団に横たわると碁盤が頭に浮かび、つい新しい手を考えたりしてしまうので 
すぐ寝る事はないのだが、そこに新たにヒカルへの想いが募って
アキラの心を かき乱し、よりアキラから眠りを遠ざけた。
15歳という微妙な年齢もあり心と体の均衡が うまく保てず、慢性的な睡眠不足に加え、
食欲も低下し少し貧血気味になっていた。
それに昨日行われた対局が持ち時間5時間をアキラも対戦相手も ほとんどつぎ込んだので、
約10時間を費やす長時間の一局となった。対戦結果は3目半でアキラが白星を取った。
その一局がアキラの心身の消耗をさらに拍車をかけ、その疲れが まだ色濃く尾をを引いていた。



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